ラーメン&つけ麺食べ歩き
山彦
(東京都 千代田区)

(2006/3閉店)

店名 山彦(やまひこ)
住所等 東京都千代田区外神田5-5-14 【地図表示】
禁煙 タバコ完全禁煙
訪問日 2004年6月上旬 山彦そば 780円



〜山彦〜

(各写真はクリックで拡大します)




秋葉原電気街にほど近い
裏手の路地にお店は面しています。
初めてだとちょっと判りづらいかも。
末広町駅、御徒町駅、秋葉原駅などが近い。






うーん、目立ちますですねぇ。
中国風の飾り付けがされた入口。
ドアの窓には週刊誌などの記事が
沢山貼られていました。






券売機です。
シャモつけ麺が非常に気になりましたが、
やはりイチオシであろう「山彦そば」を購入。






店内風景です。
L型カウンターとテーブルが一卓あります。
また、お店の奥に通路があり、山彦の運営元である
隣の鶏料理のお店とつながっているという説も・・。






カウンターに貼られたメニュー。
営業時間なども書いてあります。
日本三大美味鶏でスープを取ったと説明されています。
日本一こだわり卵とも・・・。










2004年6月上旬 山彦そば(塩味) 780円



上質な鶏油(チーユ)が沢山載るので、
かなり黄色っぽいスープ。

日本三大美味鶏の天然の旨味だけが
ストレートに味わえるのは素晴らしい。
純粋な鶏の心地よい風味。




2004年6月上旬 山彦そば(塩味) 780円

秋葉原電気街から少し歩いた細い路地にお店はある。鶏料理専門店が直営しているお店で、鶏料理店とは背中合わせの店舗となる。
店員さんは中国人がかぶるような丸い小さな帽子をかぶって調理している。店内はカウンター10席ほどと、奥にテーブルが一つある。冷水ポットの中身は麦茶だった。
こちらのスープは、豚を使わない「鶏だけのスープ」らしい。以前も2度ほど来た事があるが、店内には今年の4月からメニュー内容が変わったと書いてある。良く見ると山彦そばの鶏団子がワンタンに変更されていた。

黄色の強い半透明な鶏油が浮くスープは塩味である。
一口飲んでみると、以前より塩の輪郭がはっきり出ているが、塩分感そのものはライト。豚骨が使われていないためか飲み口が非常に軽い。鶏油は少なくないがとても透明感が高く、くどくはない。鶏の甘味、軽さが際立つスープであり、塩ラーメンと言いつつ少量の醤油を混ぜているお店が多い中、こちらは完全な塩オンリーである。
また、店内には無化調の貼り紙はなかったが、無化調と言っても十分通用しそうな位に化学調味料感がなく、非常にすっきりしたナチュラルスープである。そのため鶏の天然の旨味だけがストレートに味わえるのは素晴らしい。
しかし、あまりに繊細な天然の旨味オンリーなので、化学調味料に慣れている人にとっては逆に味がぼやけていると、あらぬ誤解をされるかも知れない。

麺は極細ストレートでザクザク噛んで食べ進める明快な食感。このスープにはベストマッチだと思う。
玉子が半分入っているが鶏料理店の直営ならではの「日本一こだわり卵」とメニューに書いてある。自慢の良質らしく、赤みをおびたルビーのような黄身が美しい、しかしちょっと味付けがしょっぱめで、しかも多少の甘味もついている。黄身は半熟だがトロリとするほどではなかった。
以前は濃厚な味の鶏団子が入っていたが、その代わりに鶏肉入りのワンタンが二つ入っていた。鶏肉と椎茸を具にしている和風のワンタンである。なぜ変えたのかは不明だが、チャーシューとの味のバッティングを避けたのだろうか。かなり小さめのバラチャーシューは脂身が多くあまり肉の味はしない。白醤油で味付けしているのか、見た目は醤油の色がないがしっかり醤油の味がした。

茹でたほうれん草は良い彩になっているが少しだけバターの風味がした。
また、食べていて意外に気になったのがスープに浮く白ゴマ。スープを飲む際や麺を食べる際に、白ゴマがプツプツと唇にぶつかってちょっとうるさく感じてしまった。せっかくの鶏スープを腰を据えて味わいたいと思うのだが、これらの雑多な風味や、浮いているゴマやネギなどがちょっと邪魔する感じで、なかなかじっくり落ち着いて味わえないのは残念。

麺や具を食べ終えて、最後に改めてスープを飲んでみると、鶏の皮の裏の白っぽい脂肪の味=鶏油(チーユ)の味である。子供の頃、ローストした鶏の足にかぶりついた時の皮と肉の間の脂肪の味を思い出す。最後にスープだけになると、あくまで丸く、穏やかな、純粋な鶏の心地よい風味と旨味が十分に堪能できた。

全体的な感想としては、良くも悪くも「鶏」に終始しているスープであるということ。豚骨や魚介系を全く使っていないか、もしくは、感じられないので、複数の素材を上手に重ね合わせることによる「旨味の相乗効果」というものがあまり感じられない。
コーヒーで例えて言えば、一般のラーメンが複数の銘柄の豆を掛け合わせて技の妙味を競う「ブレンド」だとすれば、こちらのラーメンはまさに一種類の豆の持ち味をそのまま極限まで生かす「ストレート」コーヒーのようである。どちらも捨てがたい魅力があり、それぞれに支持されている。どちらをを選ぶかは味わうその人の好み次第という事になるだろう。
ちなみに、こちらのお店のラーメンは「ストレート」としては、相当に秀逸な出来栄えと感じた。


(麺は完食。スープは8割飲んだ。)











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