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ラーメン&つけ麺食べ歩き
旅の途中
(東京都 杉並区)
店名 |
らーめん 旅の途中(たびのとちゅう) |
住所等 |
東京都杉並区高円寺南3-16-21 【地図表示】 |
禁煙 |
タバコ完全禁煙 |
訪問日 |
2005年10月下旬 らーめん 800円 |
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〜旅の途中〜
(各写真はクリックで拡大します)
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前方に「らーめん」の看板が見えてきました。
道幅は狭いですが対面通行です。
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うむ・・・高円寺の地元の皆さん御用達と言う雰囲気。
東京メトロ新高円寺駅から徒歩6分ほど、
JR高円寺駅からは徒歩12分ほど。
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レンガ張りの建物に、ステンレスの壁や木製の扉、
セメント塗りの部分は貯蔵庫かな?
独特な雰囲気を持つハイブリッドな店構えですね。
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マジックで手書きの看板に
営業時間と定休日の案内・・・。
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店頭に貼られたメニュー。
あくまでシンプルなメニュー構成に自信のほどが窺えます。
「らーめん」を注文しました。
![](ph/tabinotochuu/b0510g-mise6.jpg)
店内はL型カウンター形式。
木の質感が心地よく、清掃が行き届き、照明も工夫されていて、
店主さんのお店に対する思い入れが伝わって来ます。
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先に出された小鉢の青菜。
卓上のタレをかけて食べるか、ラーメンに入れるよう促されます。
お箸は地球にやさしいリサイクルタイプ。
2005年10月下旬 らーめん 800円
![](ph/tabinotochuu/b0510g-ramen.jpg)
醤油のキレが立ち、
三つ葉が散らされている事からも判るように
全体的に「和のテイスト」が支配的ですな。
スープは、動物系や脂に頼らず、昆布や節類と組合せることで和風チックに、
「そばツユ」や「雑煮ツユ」風にまとめたようなイメージ・・・。
細麺もどことなく「日本蕎麦」を連想させられます。
ラーメンと日本蕎麦をマージ(merge)させたような
「ナイーブな感覚」がとても独創的ですね。
![](ph/tabinotochuu/b0510g-soup.jpg)
ホワホワと立ち上る「湯気」が印象的なスープ。
醤油のキレと言うかしょっぱさがパチンと舌をはじく感じがあり、
その後に「うっすら」「あっさり」とした出汁がゆっくりと後を追って来る。
![](ph/tabinotochuu/b0510g-men.jpg)
なかなか珍しい食感の細麺ですな。
すするとポソポソとして、噛むと軽く歯ぬかりするような感触がある。
あえてしっかりと噛んで食べると「カツカツ」とする
小気味良いスクエアな噛み応え。
2005年10月下旬 らーめん 800円
2004年5月に開店したお店。店主さんは都内の有名店などで店長をされたキャリア等のある方らしい。
JR高円寺駅から歩く事約12分、住宅街の細道をてくてくと歩いていると、やがて赤文字で「ラーメン」と大きく書かれた看板が目に入ってきた。意味深な店名と、住宅地にひっそりと佇むような隠れ家的ロケーションには、なかなかそそられるものを感じる。
店内は決して広くはないが、非常に居心地の良いこざっぱりとした空間である。調度品は木の温かさを感じさせ、隅々まで店主さんの気遣いが行き届いている感じだ。
まずは小鉢に入った青菜が出され、卓上のタレをかけて食べるか、ラーメンに入れるよう促される。
ほどなくしてラーメンが登場すると、器が目の前に置かれた瞬間から、醤油のキレのある醸造風味が鼻を突く。油があまり浮かないせいか、醤油のしょっぱさを連想させる「生醤油」の香りが器からホワホワと全開で香り立っている印象だ。
ともかくこの豊かな「湯気」が印象的だ。浦島太郎の物語に登場する玉手箱ではないが、アゴから鼻から、すっかり覆い尽すように立ち上る湯気の暖かさと香りが、一瞬、食べ手の思考を奪い去るような感じがある。
そうして一口飲んでみれば・・・・まさに「香り」から想像した通りの、そっくりそのままの味。醤油のキレと言うかしょっぱさがパチンと舌をはじく感じがあり、その後に「うっすら」「あっさり」とした出汁がゆっくりと後を追って来る。醤油のやや鋭角的な味わいが前面に出ていて、主な輪郭を形成している印象だ。
スープは鶏ガラベースらしいのだが、鶏の旨味や油のコクをたっぷりと出した感じではなく、ともかく透明感があり、動物系に頼らず、昆布や節類と組合せることで和風チックに、「そばツユ」や「雑煮ツユ」風にまとめたようなイメージに感じる。
少量の揚げネギが香ばしさを加えているが、それをあまり意識させないほどに醤油のキレのある醸造風味が勝っているイメージだ。
麺は軽さを感じる細麺だが、すするとポソポソとして、噛むと僅かにニチャニチャと歯にまとわり付くような、軽く歯ぬかりするような感触がある。
しかし、いざしっかりと噛んで食べると「カツカツ」とする小気味良い噛み応えがあってなかなか美味しいと思う。無造作にすすって軽く噛み砕いて食べるとニチャ付く感じで動きが思わしくないが、意識的に良く噛んで食べると、カッカッと立体的なスクエア感を放つ、なかなかユニークな麺だ。
箸は割り箸ではなく、リサイクルタイプなのは環境面からは非常に好ましいのだが、箸の表面がややツルツルしているため、いかんせん慣れないと麺が滑ってしまいややつかみずらく感じられた。
チャーシューは厚みのある肩ロース。赤身部分はホクホク、サクサク、ふっくら、ほっこりとして口当たりは良く美味しいが、醤油でややしょっぱめに味付けがされている。潔くシンプルとも言える味付けだが、反面、やや単調にも感じられる。また、赤身部分はきめ細かな肉質で滑らかな口当たりでとても美味しいのだが、放射状に入る筋の部分は、やや歯切れが悪くなっていて、ちょっと硬めの繊維質を感じさせられた。
白ネギと三つ葉が散らされ、醤油の風味が立ったあっさりスープと細麺との組合せは、いかにも「日本蕎麦」を連想させられる「和」のテイストを感じさせられるが、中盤に卓上の「七味」を入れてみると、これが意外にとてもよくマッチするのも、ますます「蕎麦」っぽさに拍車をかける感じだ。
一度、そう考え始めると、細麺の食感なども、どことなく日本蕎麦の食味とオーバーラップする部分があるような気もして来るから不思議だ。
青菜はラーメンに投入して頂いたのだが、シャクシャク、パキッ、プキッ、としてかなり繊維の鮮度の良さを感じるもの。
しっかりと茹でこぼされた感じで、そのぶん野菜の旨味やアク等もあっさりしてしまっているが、その透明感のあるクリアな食味が、やや醤油臭さのあるこのスープに一陣の風の如き、ほど良い「清涼感」を与えてくれて、良くマッチしている。メンマは細切りと言うこともあってか、あまり存在を主張する感じではなかった。
また、終盤に差し掛かると、スープからデリケートな甘味が感じられ始めて来た。
醤油のややしょっぱいキレとともに、今度は甘味も準主役に躍り出て来る感じで、二人三脚的にゴールへと向かう感じになる。
器の形が非常に独特で、丸いボール状なのだが、かなーり「深さ」があり、この辺も「日本蕎麦」っぽい器に感じられるとともに、注がれているスープの量がかなり多い。そのため、スープの中を麺が泳いでしまう感覚があり、ちょっと滑り易い箸との関連で、やや食べづらく感じられるのと、食べ終わってからもスープがかなり多めに残ってしまう感じを受けた。
そのスープを再びレンゲに取り、じっくりと味わってみると・・・・キリリッとした醤油風味の下層、スープの奥深いところで様々な素材同士が複雑にからみあっている奥ゆかしいダシの存在が感じられる。
いわゆる動物系や脂っぽさが支配する「中華そば」と言うよりも、ラーメンと日本蕎麦をマージ(merge)させたような・・・・このナイーブな感覚がとても「独創的」に感じられる一杯であった。
(麺は完食。スープは3割飲んだ。)
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