ラーメン&つけ麺食べ歩き
千里
(栃木県 佐野市)

店名 手打ラーメン 千里(せんり)
住所等 栃木県下都賀郡藤岡町大前629-3
     ↓ (2006年9月移転)
栃木県佐野市飯田町531-1 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2005年8月中旬 ラーメン 500円 
           野菜ラーメン 600円



〜千里 その1〜

(各写真はクリックで拡大します)




お店に到着しました。
店先に数台分の駐車スペースがあります。
電車だと東武日光線の藤岡駅から徒歩30分位かな。






佐野市の超有名店「万里」の弟さんのお店らしいです。
だから店名も「千里」?
当然、こちらも佐野ラーメンのお店です。






カウンター、テーブル、小上がりと揃った客席。
気取りのない地場っぽい雰囲気ですね。






カウンター越しに調理の様子が見えます。
お客さんは地元のリピーターがほとんどと言う印象。






壁面のメニューです。
筆頭の「ラーメン」は当然として・・・
変り種っぽい「野菜ラーメン」もオーダーしてみました。









2005年8月中旬 ラーメン 500円



まさに究極の「佐野ラーメン」ここにあり
と言える一杯ですね。

それでいて、妙に気負いすぎず、実に「自然体」な美味しさ・・・。
本当に毎日でも食べられるし、食べたくなる味わいです。

「こんなに美味しいものを食べられる自分は本当に幸福だ・・・」
と言う気持ちになってしまいました。









僅かに油の浮くスープの素材は、丸鶏、豚足、モミジ、野菜等のようです。
丸鶏の優しい旨味が実に優しく「舌を包み込む」ような「穏やか」な口当たり。

「ふわ・・・」と柔らかい旨味が口中いっぱいに広がり、
ナチュラルな味の抜けの良さがある。






青竹の手打ち麺は細かったり太かったりするうえに、
表面が波打って何とも複雑で不規則な形状・・・。
ツヤツヤする瑞々しさが、いかにも「多加水」と言う感じですな。






表面のポツポツが何とも言えない舌触りの「恍惚」感を生みます。
長さもしっかりと揃って、コシがあり、厚みがあるので食感に量感がある。






この舌触り、この歯応え、そしてこのノド越し・・・・。
あらゆる「好み」を超越して・・・まさに絶賛される麺でしょう。






この麺を食べると、手打ち麺の本当の美味しさの鍵は、
麺の「硬さ」にあるのではなく、「柔らかさ」(多加水感)にこそある
・・・・と気付きますな。




2005年8月中旬 ラーメン 500円 

佐野の有名店「万里」の弟さんが営まれているお店らしい。店名もまさに兄弟店を連想させる感じだ。
マスコミにこそあまり登場しないが、その実力は「佐野の有名店以上に佐野ラーメンらしい」との声もあり、特に青竹で打つ本物の手打ち麺は屈指の美味しさと言われている。お店の前の道路は地元の皆さんの生活道と言う感じで、店内も気取りのない地場っぽさにあふれている。お客さんもほとんどの方が地元のリピーターと言う面持ちに感じられる。

僅かに油の浮くスープの素材は、丸鶏、豚足、モミジ、野菜などらしい。
一口飲んでみると・・・しっかりとした作り込みを感じるものの、醤油風味も控えめで、とにかく徹底して「穏やか」な口当たりである事に驚く。丸鶏の優しい旨味が実に優しく「舌を包み込む」ような味わいが非常に心地よいのである。豚骨が入らないせいか重さがなく、「ふわ・・・」とした舌触りと言うか、じんわりと柔らかい旨味が口中いっぱいに広がり、ナチュラルな味の抜けの良さがある。後口も「あっさり」として実に素晴らしいまとまり感。
ただ、それゆえ「パンチ」や「押し出し」をあまり感じさせず、スープには敢えて「余地」を残して、「美味しい上に、毎日でも食べられる味」を念頭に置いて意図的にブレーキを踏んでいる感じも受ける。

手打ちの麺は、細かったり太かったりするうえに、表面が波打っていて何とも複雑で不規則な形状である。
一口、「ズズ、スズズ〜・・・・・・」とすすれば、その数秒の間、味覚中枢が一斉に覚醒されるかのような、めくるめく深い「陶酔」の時間が流れる。
多加水特有の滑らかなコシの動き、そして表面にはまるで沖縄野菜の「ゴーヤ」(ニガウリ)の表皮のような独特なポツポツが万遍なく付いていて、すする際に、このポツポツが唇や歯を「ポポポポポ・・・・」と複雑、かつ、柔らかく撫でてゆく様は・・・・ある種の「恍惚」的な快感を味合わせてくれる。
この舌触り、この歯応え、そしてこのノド越し・・・・手打ち麺好きにとっては、他の何物にも代えがたい最高の「至福」の極みの食感である。
さらに、すぐに飲み込まずに良く噛めば、「モッチ、モッチ」する豊かな歯触りが、これまた最高に美味しい。特に麺がプクッと膨れて太めになっているところは、まるで作り立ての「お団子」のようなふっくらとした豊かなモチモチ感で、噛むのが楽しくて楽しくてしょうがない美味しさである。

ちなみに、佐野の「万里」の麺と比較すると、こちらの麺のほうがコシがあり、厚みがあるので食感に量感がある。長さもしっかりと揃っていて、例え細い麺でもちぎれた感じにはなっておらず、しっかりと麺を食べている感じがある。「万里」は、もっとチュルチュルと滑らかに、軽やかにすすれる薄皮ワンタンのような食感に近い・・・何とも言えないビロードのような・・・個性的な仕上がりを狙っているように思う。

チャーシューは臭みはないが、旨味も穏やかな感じで、厚みが控えめなこともあり、味わい的にはそれほどインパクトはなく、割と無難にまとめている感じ。
多めのネギの芳香が心地よく、歯触りの良いアクセントにもなっている印象だ。メンマは明快にパリッ、パリッと弾ける食感があり、カリカリ、シャクシャクと歯の通りが良いタイプ。量も多めでなかなか満足度が高い。

こちらの麺を数口食べた時点で、「こんなに美味しいものを食べられる自分は本当に幸福だ・・・・」と言う気持ちにさせられてしまう。
「手打ち」を標榜するお店は数あれど、食べ手を「幸福」にさせてしまう麺となると、1割にも満たないだろうし、数多く巡り合えるものではない。そう言う意味では、「宝探し」に近いと思う。例え雑誌や世間の評判は高くても、どうしても自分自身の好み、譲れぬ価値観と言うものがあるからだ。
しかし、こちらのお店の手打ち麺は、そう言った「好み」を超越して「美味しい」と言われるであろう手打ち麺の筆頭候補ではないだろうか・・・と思えてしまう。

この日、こちらの麺を食べていて、一つ気付いたのは、手打ち麺の本当の美味しさを語るときに、その鍵を握るのは、麺の「硬さ」にあるのではなく、「柔らかさ」にこそある・・・・と思える点だ。「柔らかさ」と言うと語弊があるかも知れないが、言い換えれば沢山の「美味しい水」を豊かに内包した「多加水感」と「滑らかなコシの動き」である。
先月訪問した福島県白河市の「食堂すずき」でも手打ち麺の美味しさに驚嘆させられたが、やはり、その鍵は「ヒューマンな柔らかさ」「麺の円い動き」であった。

また、スープも週に何度もリピートさせる味、毎日でも食べられる穏やかな味になっていると思う。
気負いすぎず、実に「自然体」な美味しさなので、本当に毎日でも食べられるし、食べたくなる味わいなのだ。
つまり、あまりに強烈にインパクトが強すぎるラーメンは、こちらも気構えが必要になってしまい、続けてはあまり気軽に食べに寄れなくなってしまう事がある。こちらのお店は、場所柄、おそらくは固定客のリピートで賑わっているお店と思われるので、味が強くなりすぎないように・・・日常食的な美味しさの領域から逸脱しないように・・・配慮しているかのような部分が感じられる。この辺のさじ加減も実に「さすが」と言う印象だ。

ちなみに、先月訪れた福島県の「喜多方」や「白河」と比較すると、栃木県の「佐野ラーメン」のスープは動物性のガラダシがメインで、醤油ダレは薄く塩味との中間と言うイメージのお店が多いと思う。多少化調が目立つ店もある。「喜多方ラーメン」は動物ガラに加え煮干や昆布を使っていてダシが濃く、醤油のじんわりするコクが強く出た味が多いと感じる。「白河ラーメン」はあっさりした動物ガラがメインで、醤油の華やかなキレのある醸造風味がきれいに立っている味が多いように思う。

(麺は完食。スープは8割飲んだ。)




↓続きあり






〜千里 その2〜










同上日 野菜ラーメン 600円



野菜タップリで、意外にもピリ辛のスープ。
透明感がありながらも、芯の通った本格的な辛さで、しっかりとスパイシー。
スープの辛さを、野菜の旨味や甘味がほど良く中和してくれます。

手打ち麺を純粋に楽しむと言うよりも、
多めの野菜の食感とのコラボレーションを楽しみたい一杯。




同上日 野菜ラーメン 600円

野菜ラーメンと言うことで、タンメンのような塩味系になるのかと想像していたら、醤油スープで、さらに意外にもピリ辛のスープになっていた。しかも結構な辛さである。
スープの見た目はうっすらと赤唐辛子の色合いが微妙に加わっている程度なのだが、芯の通った鮮烈な辛さで、しっかりとスパイシー。
口に入れた瞬間ではなく、遅効性と言うのか、数秒後に「ジワーッ」と喉の奥まで突き抜けるように、湧き立つように辛味が力強く立ち上がって来る。食べ進むにつれ、特に後半からはなかなかの辛味に感じられた。
このパンチのある辛味に、スープのダシの旨味が軽々と舞い上がっている感じで、実にスピード感があり、ライトで透明感のあるスープに仕上がっている。
ただ、その分、ガラの旨味をじっくりと堪能できないと言うか、辛味と同化して旨味が透明感を持ってしまった感じで、あっさり度に拍車がかかった印象を受けた。

野菜はしっかりと火が通っていて歯触りはほど良い柔らかさだが、きっちりと旨味も残っておりなかなか美味しい。 スープの辛さを、野菜の旨味や甘味がほど良く中和して食べ進ませる意図のようだ。ニラの芳香が加わっていて、食欲を増進させてくれる。

ただ、野菜の量が多めに載せられて来ると言うこともあって、せっかくの手打ち麺の、あの多加水の「陶酔」するような絶妙な食感を味わうのにやや邪魔に感じられてしまう時がある。それゆえ、麺と野菜が同時に口の中へ入って来ると、せっかくの手打ち麺の究極的な舌触り、歯応え、ノド越し・・・を、どうにも堪能し切れないような「歯がゆい」感じがあり、食べていてちょっとジレンマを感じてしまった。
これが何の感慨も覚えない機械打ちの業務用の麺であれば、シャクシャクする野菜による歯応えの増幅をむしろ大歓迎するところなのだが・・・。
ただ、常連客などには、野菜タップリでピリ辛に仕上げられたこのメニューは、メニューのバラエティとしてありがたいだろうし、辛いメニューが好きな人には大いに喜ばれると思う。
ちなみにチャーシューは一枚乗っているが、メンマは入らなくなるようだ。

食べ終えて、メニュー二番目の「ニンニクラーメン」の存在に気付いた。
そう言えば以前に「万里」で食べて、オロシニンニクを入れたスープはパンチが飛躍的に増幅し、まるで媚薬のようなスープ、プレッシャーさえ感じるほどの重圧的な美味さ・・・を経験した事を思い出し、もう一杯「ニンニクラーメン」を食べるべきか迷った。
しかし、残念ながらお腹の状況がそれを許さず、次回に持ち越しとなってしまったが、おそらくは、「万里」同様の「大感激」が待ち受けているのは必至だろう。


(麺は完食。スープは7割飲んだ。)




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