ラーメン&つけ麺食べ歩き
もちもちの木 白岡 本店
(埼玉県 南埼玉郡)

店名 もちもちの木 本店(もちもちのき)
住所等 埼玉県南埼玉郡白岡町西5-1-6 【地図表示】
禁煙 タバコ完全禁煙
訪問日 2004年5月上旬   つけ麺(小) 680円
           中華そば(小) 630円
2006年6月下旬 中華そば(小) 630円



〜もちもちの木 白岡本店 その1〜



夜9時到着で20名程の待ち・・・。
ちなみにゴールデンウイーク中です。
駐車場はお店の前と、裏手にもあるようです。
白岡駅からは徒歩13分位かな?






メニューです。
待っている間に注文を取りに来てくれます。
つけ麺(小)と中華そば(小)を注文。
ちなみに(小)と言っても一般的な「並」の量ですな。






店内の様子。座敷とカウンターのみ。
ちなみに「相席」はさせないポリシーのようです。






厨房内は物すごい湯気であふれてた。
お店のスタッフさん、夏は大変そうですなぁ。
ちなみに麺の湯切りを何十回もしてくれます。( ´∀`)
列にいる間に注文してるので出てくるのは早い。










2004年5月上旬 つけ麺(小) 680円
(この写真はクリックで拡大します)



三つ葉や柚子、刻み海苔など和風志向ですが、
韓国風のモヤシナムルも具として載ります。

つけ汁は濃縮抽出された天然の旨味が「衝撃的な美味さ」です。
三つ葉や海苔もたっぷり。









スープ割して頂きました。
潮汁のような淡麗なスープ。











【動画】(約5.2MB)

もちもちの木「伝説の湯切り」シーン。
おぉー Σ(゚Д゚)!

もうもうと湯気が上がる厨房で、一心不乱に続く、
数十回に及ぶ徹底した「湯切り」はまさに圧巻ですな。
体力的にも毎日本当に大変だと思います。




2004年5月上旬 つけ麺(小) 680円

今や埼玉では相当の人気店らしく、夜の9時近くに行ったにもかかわらず、20人以上の待ち客がいた。1時間ちょっとの待ち。お店はずいぶんと開けた広〜い街道に面している。駐車場はお店の前に7台ほどと、店の裏手にもあるらしい。
店内はカウンターが6席ほどと、4人用の座卓(小上がり)が3つ。ここのお店は超熱々のスープで有名で簡単には箸が進まない。そのうえ座卓はどんなに混んでいても「相席」にさせないようなので、客の回転はどうしてもゆっくりになりがちだが、注文は並んでいる間にとってくれるので、座ってからは早い。「つけ麺」と「中華そば」をともに「小」で注文した。他の客の9割ほどは中華そばを頼んでいて、中華そばが人気のようだ。

厨房内はいかにも調理中という感じですごい蒸気がいっぱいに立ち込めている。ちなみにこちらは、店主さんの徹底した「湯切り」が有名らしい。普通、湯切りでザルを振る回数は3〜5回程度だろうが、こちらではザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ・・・と一体何がどうしたのかと思うほど、一心に振り続けてくれる。30秒ほど続くその見事な湯切りは、カウンターが高いので、あまり良く見えないのだが、店主さんの肩の動きと音だけでもすごいものがある。おそらく確固たる信念があってのことなのだろう。

登場したつけ麺は中太のゆっくりウエーブした麺で、多目のきざみ海苔がのっていた。まずはそのまま麺を食べてみると、「もちもちの木」という店名から勝手に「もちもちの麺」を想像していたが、意外にも「もちもち感」は少なく、意外にもやや固めの適度なコシと舌触りの滑らかな麺であった。あざとい甘さや、わざとらしいモチモチ感などの客にこびるような商魂的要素が一切なく、ともかくとても「まじめに作られた麺」という印象であった。

つけ汁は熱々で、かなり多目の三つ葉が一面に浮いている。刻んだ柚子も見える。麺をひとつかみ入れて食べてみると、ものすごい強めの海産物系のおいしさ(旨味)を感じて驚かされた。一瞬、ずいぶん化学調味料を入れているのかと勘違いしてしまったほどで、いわゆるアミノ酸的なダイレクトな強力な旨味感であった。しかし、二口目、三口目と食べ進むと、しだいにこの旨味が、何らかの方法により濃縮抽出された天然成分による「天然素材のピュアな旨味」であることに気づいてくる。今まで他店では、ここまで濃縮抽出されたような濃厚で見事な天然のおいしい旨味にはあまり出会ったことがない。
旨味がとても「濃い」のだけれど、天然出汁ゆえに絶妙な「儚い」(はかない)感じが同居していて、後で食べたラーメンもそうだったが、この辺が、何とも絶妙な「奥ゆかしさ」「貞操感」のある美味しさになっていて、思わず感心させられてしまう。

繊細な和風を狙っているのか醤油ダレも控えめである。また、ジャンク風にしたくないのか、酸味や辛味や甘味がほとんどついていない。あくまで「素材感」「素材の旨味」で食べてもらおうという志の高さを感じる。
しかし、味付けが控えめなため、味の線が細いというか、意外にデリケートであり、あふれるパワー感でグイグイと強引に食べさせられる感じではない。また、表層に浮く脂が多目なため、せっかくの素材の出汁に、ちょっと脂によるマスクがかけられてしまう感じで、味そのものはやや奥に引っ込んだような、ちょっともどかしい感じも持ってしまう。

また、チャーシューが麺皿の方にあって冷たい状態のため、つけ汁へ入れると、最初に熱々だったつけ汁もちょっと冷めてしまい(希望すれば温めなおしてくれる)、また白髪ネギの食感や風味が意外に強めであり、麺に紛れ込む刻み海苔の風味、器の中の多目の三つ葉の強い風味、柚子の柑橘系風味などとも相まって、器の中で多くの風味や食感がぶつかり合ってしまう。
何と言うか、「脇役」が主張しすぎている感じで、せっかくのつけ汁の素晴らしい素材感や麺の食味が判りづらく感じられてしまう。個人的には、もう少し「つけ汁」と「麺」だけに、主役を張らせてほしいと思う。
ちなみに具のモヤシナムルはつけ汁に入れずにそのまま食べて下さいと書いてある。

店員さんにスープ割を頼むと、一度、つけ汁の器を厨房へ持って行き、スープだけでなく丁寧に三つ葉を足してくれた。
レンゲで一口飲んでみると、どうやら残っていたつけ汁を多少除いてからスープを入れてくれたようで、驚くほどすっきりした姿に変身していた。まるで昆布と白身魚のアラで出汁をとった「お吸い物」か「潮汁」のような程よい風味の淡麗な味わいである。
しかし、やはり表層の大量の三つ葉のせいで、せっかくの出汁の味がちょっとかき消されてしまう感じが何とも惜しい。さらに、飲む際に多目の三つ葉がゴソッと舌に乗って味蕾を覆ってしまい、物理的にもスープを味わうのを阻害している感じを受ける。次回、訪問の際は、もし可能なら「三つ葉少なめ」でお願いしようかと思う。
なお、こちらのお店の「穂先メンマ」は類まれなる「超絶品」のおいしさであるが、残念ながらつけ麺には「穂先メンマ」が入らない。


(麺は完食。スープ割は8割飲んだ。)




↓続きあり





〜もちもちの木 白岡本店 その2〜










同上日 中華そば 630円
(この写真はクリックで拡大します)



確かにすごい熱々スープですな。
素材感を大切にした魚節中心のスープと
ふくよかで奥ゆかしい貞操感のある麺。

穂先メンマの美味しさは、まさに「感動」の領域。




同上日 中華そば 630円

あくまで個人的な感想だが、こちらのお店では、やはりつけ麺よりも中華そばの方がおいしいと感じた。お客さんのほとんどが中華そばを頼んでいるのがよく理解できる思いだった。
スープはつけ麺以上に「熱々」で、まるでマグマのような熱さである。たっぷりのスープには分厚く脂が浮き、その下には意外にも大人しめなスープと遭遇した。カツオ節などの魚中心の出汁を感じるスープで、さらに流行の魚粉を少し投入しているが、魚粉は割と控えめであり、舌の上でザラザラするような事はなかった。
ただ、脂は意外にくどくないが、これほど脂の層がなければ、また、もう少し温度が低ければ、さらにスープの香りや味を舌が感じやすくなり、天然出汁を一層明確に楽しめると思う。

そして、このたっぷりの高温スープの中に、ゆらゆらと泳ぐように存在する「麺」は非常においしかった。
つけ麺よりもやや細くなるその中細ストレート麺は、何となく「やわ肌」的な非常に優しくふくよかな食感で、まるでビロードのようなデリケートな舌触りがある。コシも非常に奥ゆかしく、こちらから追い求めたくなるような、絶妙な貞操感のある麺だ。
やはり、つけ麺と同様に、天然出汁の魅力で勝負する非常に志の高い本物志向を感じる。何と言うか、単純に「美味しいものを出したい」というよりも、何かもう少し別な味覚シーンを目指しているというか、美味しさのさらに先にある価値観を追究しているラーメンのような気がしてならない。

何より感激したのは、このお店特有の「穂先メンマ」。最近は流行なのか、メンマの原料となる麻竹の「茎」の部分ではなく、柔らかく繊細な「穂先」を使うお店が増えているが、こちらのお店は他店の穂先メンマよりもはるかに大振りで立派、食感もみずみずしく、明らかに最上の素材だと思う。しかも、調理法や味付けが絶妙で、柔らかすぎず固すぎず、噛むとザクリとする歯応えと、魚粉にまみれたのか、こげ茶の微細粉をまぶしたそのメンマは、コーヒー粉をまぶしたようなほんのり苦い独特な風味を身にまとい、目が醒めるほどにうまい。本当に「感動」の領域である。しかも10cmほどの大振りのものが3本も入っていた。今まで食べたメンマの中では間違いなく「筆頭」のおいしさである。チャーシューはあくまでスープと同一化を図ったような控えめの良好な味付けで美味しい。

思っていたほどスープの魚粉は強くなく、塩味も感じられず、脂の油膜でマスクされてしまったり、高温で味を感じづらくなっている事もあるかもしれないが、全体的に非常に「誠実」で、とても「奥ゆかしい」味付けと感じた。
こちらのお店のスープは「調味料」全般をずいぶん控えている様子で、何よりも「素材感」をとても大切にしている。そのおかげで食べ終えた後の「後味」も非常に爽快であった。


(麺は完食。スープは6割飲んだ。)




↓続きあり






〜もちもちの木 白岡本店 その3〜



二年ぶりの再訪問。
お店の前と、左手後方50m程に駐車スペースがあります。
お店のロゴマークは、どことなく洋菓子の「リーフパイ」を連想させる。






卓上のメニューです。
「つけ麺(大)」の・・・・600gとは凄い量ですなぁ。
「中華そば(小)」を注文しました。










2006年6月下旬 中華そば 630円
(この写真はクリックで拡大します)



実に二年ぶり、久しぶりのご対面。
スープの熱さは予想範囲内になり、穂先メンマが細くなりました。

魚節類の豊かな旨味が非常に美しく、濁りなくスープにあふれ、
レンゲが止まらない独創的な美味しいスープ。
スープの奥に潜むほんのりとした柔らかな甘味がキーテイストでしょう。

やはり、他では出会えないオリジナリティに満ちた絶品の美味ですな。









乾物魚類の芳醇できれいな旨味が、さざ波のように押し寄せ・・・
まるで、したたる「蜜」のような美味しさ。
油はスルスルと口当たり良く、決してベトベトする感じがない。
極僅かにサラサラする粉っぽい舌触りがアクセント。






中細麺は今回は「やや硬茹で」に感じられ、「たおやかさ」が少なく思えました。
量の多い中盛や大盛ならこれ位の硬茹でがベストなのかも・・・。






バラ肉チャーシューはしっかりと巻かれ、カパカパする感じの口当たり。
個性的な和風スープの邪魔にならないようになのか・・・やや存在感は大人しめ。




2006年6月下旬 中華そば 630円

ほぼ二年ぶりの再訪問、平日夜の9時を過ぎていたせいか待ち客はいなかったが、店内はほぼ満席である。埼玉を代表する有名店の一つだが、今では東京の新宿区、千葉の野田市、埼玉の蓮田市、栃木の宇都宮市などにも支店展開している。
スタッフは厨房に男性3名、フロアに女性1名で、たまたまなのか店主氏はいらっしゃらなかった。

登場したラーメンは、二年前と変わらないビジュアル。
ちなみにスープ素材は、サバ節、カツオ節、煮干、昆布や鶏ガラ等だそうで、熱々の香ばしい風味を閉じ込めて逃がさないように、スープの上に鶏油やラード、ネギ油をブレンドした香味油をかけているらしい。この油が蓋(ふた)の役を務めてスープの熱さと風味を保つと言う。
熱さに注意しつつ一口飲んでみると・・・・スープは十分に熱いが、それでも以前の「マグマ」のような過激な熱さよりは多少大人しめに感じられ、その分、舌が味を感知しやすく感じられる。
乾物魚類の芳醇できれいな旨味が「ジワリ・・・・」と始まって、次の刹那、「ザザザ、ザー・・・・」と、 さざ波のように押し寄せて、口中いっぱいに広がってゆく・・・。魚節類の豊かな旨味が非常に美しく濁りなくスープにあふれているのだが、味がギュッと固まったように詰まってしまっておらず、上手に解きほぐされていると言うか、実にヌケの良い味であり、乾物魚類の美味しさを気持ち良いほど見事に堪能させてくれる。

表面の油膜も以前に比べて多少控えめで、その油はスルスルと口当たり良く、決してベトベトする感じがないのであっさりとして、極僅かにサラサラする魚粉の粉っぽい舌触りが心地よいアクセントに感じられる。
そして、スープの奥に潜むほんのりとした柔らかな「甘味」が、飲み口を非常に良くしており、まるで、したたる「蜜」のような美味しさを醸している。この非常に繊細でデリケートな僅かな甘味と、極うっすらとした隠し味程度の柔らかな「酸味」が、間違いなくこちらの美味スープのキーテイストになっていると思う。

麺は以前と同じ中細ストレート麺。
ただ、以前は何とも見事に「やわ肌」的な非常に優しくふくよかな食感で、まるでビロードのようなデリケートな舌触りと非常に奥ゆかしいコシがある、絶妙な貞操感のある美味しさだったが、今回のものは一口目からやや「ワシワシ」する食感の硬さが感じられ、以前のような「たおやかさ」が薄れている印象を受けた。個人的にはもう少し茹で時間を長くして欲しい気がするが、昨今は麺の「硬め」が流行していることに合わせているのかも知れない。
また、私が食べたのは「小」サイズだった訳だが、「中」や「大」サイズだと、途中で麺がダレないためにも、この位の硬さが必要なのかとも思う。

ただ、ちょっと残念だったのは、前回非常に感激したこのお店自慢の「穂先メンマ」が、今回はたまたまのブレなのか、意図的な方針転換なのかは判らないが、随分と細くなり、途中で短くちぎれ、量もかなり少なくなってしまっていた事だ。
前回は縦に半分に切った10cmほどの大振りのものが3本も入り、他店の穂先メンマよりもはるかに大振りで立派、食感も風味もみずみずしく、その美味しさは明らかに「別格」であったのだが・・・・。
バラ肉チャーシューはしっかりと巻かれ、カパカパするやや硬めの感じの口当たり。個性的な和風スープの邪魔にならないようになのか・・・この「肉」素材の存在感はやや大人しめに抑えられているように感じられる。

麺と具を食べ終え、改めてゆっくりとレンゲでスープを飲んでみる・・・・。
一口、もう一口・・・・さらにもう一口と・・・・何とも後を引く美味しいスープである。大振りな器にスープが非常に「たっぷり」と注がれているので、さすがに飲み干すまでには至らなかったが、やはり、他では出会えないオリジナリティに満ちた絶品の美味スープだと思える。旨味のしっかりとしたスープであるが、後味もすこぶる良い。
食べ終えてお店を出ると、既に夜も10時近い時間にもかかわらず、5〜6人の待ち客の列が出来ていて、変わらない人気の高さが伺えた。


(麺は完食。スープは7割飲んだ。)










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