ラーメン&つけ麺食べ歩き
三都屋
(東京都 江戸川区)

店名 らうめん・つけめん 三都屋(みとや)
住所等 東京都江戸川区北小岩3-1-15 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2006年12月上旬 つけめん並 650円




〜三都屋〜



お店に到着しました。蔵前橋通りに面しています。
JR総武線の小岩駅から徒歩約15分、
京成線の江戸川駅から徒歩約8分ほどの場所。






大きなマンションの一階に入居。
小岩駅方面から歩いて来ると、少々距離があるうえ、
入口の向き的にやや見つけづらいため通り過ぎにご注意。






入店するとすぐ右に券売機。
「当店はつけ麺が自慢です」と書かれております。
それではと・・・・「つけめん並」を購入。






まだ新しさが感じられる内装は、無垢材や竹を生かした和風タイプ。
客席はL型カウンター席と、ボックス席。











2006年12月上旬 つけめん並 650円
(この写真はクリックで拡大します)



歯応えのある太麺+節粉を使った魚介豚骨のつけ汁。

今どきの時流を押さえたつけ麺ですが、
舌を刺激する魚粉の「スクラブ感」(顆粒感)がなかなかユニークですな。
まさに「逆転の発想」で、魚粉のザラザラ感を、
むしろ舌触りのアクセントとして生かそう・・・と言う印象。

僅かな「甘味」はあるものの、「辛味」や「酸味」は控えられ、
調味料の味ではなく、本物の素材感で「じっくり・・・」と食べさせるタイプ。

純白の器が見事にツルツル、ピカピカなのも好印象。









硬めの節粉の「ザランザラン」感と、ほうれん草の緑色が「彩り」を添えるつけ汁。
「ネトネト、トロン・・・」とする動物性のゼラチン質やコクと言うよりも、
魚介メインの「和風」的なスッキリとした透明感を持つタイプ。






微妙なヨレが付き、舌先で「ブルブル」と振動し、すする際の動きが楽しい太麺。
グルテン感が控えめで、歯を入れると麺がほとんど粘らず、「ブツ、ブツ・・・」と容易に切れるタイプ。
口中で弾む感じは少ないが、茹で加減はやや硬めで、がっつりとした噛み応えはある。






つけ汁に浸けると、「麺」以外に、魚粉、ホウレン草、玉ネギなど・・・
様々なものが麺に絡んで一緒に口に入って来る。
特に節粉の感触が・・・微粉末でありながら、結構「硬い」&「鋭利」なのが印象的。






スープ割をして頂いた図。
適度に薄くなったつけ汁はふくよかさが増し、スルリと喉に入る。
美味しくてゴクゴクと飲めるが、やはり、ザラザラとした節粉の食感が触る。




2006年12月上旬 つけめん並 650円

小岩界隈で気を吐く、つけ麺が人気のお店。以前は六年間ほど葛西駅近くで営業されていたお店が2004年の春に小岩へ移転して来たらしい。
入店するとすぐ右に券売機があり、「当店はつけ麺が自慢です」と書かれている。それではと・・・・「つけめん並」を購入した。「竹」を四方八方へ張り巡らせたインテリアが独特な店内は、L型カウンター席と四人掛けボックス席がある。

登場したつけ麺、箸で持ち上げてみると、微妙なヨレが付いていて、表面がややニュルニュルしているため、麺同士がからみ合い、くっつき合ってしまって、慣れないとやや掴み上げづらく感じる。
まずは汁に浸けず、麺だけを食べてみると、茹で加減はやや硬めで、すすると絶妙なヨレのおかげで麺が「ブルルン・・・」と脈打つ感じがあり、すする際の麺の動きが楽しい。ただ、歯を入れると、麺が「ブツ、ブツ・・・」と安易に切れる感じで、ほとんど粘らず、ムッチリ感がなく、いかにも練り込みが控えめと言うか・・・・グルテンの形成が少ないタイプの麺であるようだ。

こう言う簡単に「ブツン・・・・」と切れてしまう麺は、見方によれば、いかにも大工場での効率優先の大量生産品と言う気がしないでもないが、一方ではむしろ、あっさり感があって食べ易いので良いと言う人もいる事だろう。
口中で弾む感じは少ないものの、硬めと言うこともあり、がっつりとした噛み応えもある。個人的にはもう少し長く茹でて欲しいと思うものの、昨今の「硬麺」流行の中では、この位の加減がウケるのだろう。意図的に甘味が足されているようで、舌先にほんのりとした甘味が感じられる。

いざ、つけ汁に浸けて食べてみると、一口目だけ、魚節と醤油ダレが「ギュギュッ」と凝縮したような、味の濃さとしょっばさが舌に立ったが、食べ進むと丁度良い塩梅に感じられて来る。
そして、何より、大量に投入された「節粉」(=魚粉、削り粉)が、麺の表面にくっついてまぶし散らされ、そのため麺の表面全体から「ザラリッ・・・」とした独特な食感が伝わって来る。この節粉の感触が・・・・微粉末でありながら、結構「硬い」&「鋭利」なのが印象的だ。

多くの他店の節粉が、「ワラワラ」と唇に触るだけのふやけたような食感である事に比べると、こちらの節粉ははるかに硬く、「ツブツブ」感があり、「ザランザラン」と舌や唇に触り、随分と明確なアクセント感があるのだ。
例えると・・・・市販の洗顔料で、古い角質を取り去る効果を狙って、微粉末に砕いた「くるみ殻」等を混ぜた「スクラブ洗顔料」と言うものがある。
実際に使ってみると、石鹸質の泡に混じって細かなクルミ殻の粉が肌の上をザラザラと転がる「スクラブ感」が面白いのだが、まさにそんなような・・・・顆粒が転がるような硬質の「ザランザラン感」がある。

汁自体は、動物性のゼラチン質で、「ネトネト、トロン・・・」とするつけ汁ではなく、どちらかと言うと魚介をメインとしたような、和風的な透明感がある。
そこへ大量の魚粉を混ぜ込み、味を濃い目にすることで、濃厚感を演出している印象だ。味の比率的には「煮干粉」多いように感じられる。
もう少し、動物性のコクが欲しい気もするが、あくまで、ベースに和風のスッキリ感を残し、動物性の脂や旨味を乳化させた「ドロドロ」なつけ汁とは一線を画す趣向で、現在のバランスを狙っているようにも思える。
それゆえ、ワラワラと味はやって来るものの、「足元」「下段」は意外にスッキリとして感じられた。

食べる前は赤茶けたつけ汁の色から一味唐辛子が使われているのかと思ったが、「辛味」はほとんど感じられない。また「酸味」も魚介から出た自然な酸味がうっすらある程度で、酢を入れたようなあざとい酸味は感じられない。つけ汁には、ほんのりとした「甘味」が僅かに感じられるだけで、砂糖でやたらと甘くしてしまったつけ汁ではないのも良い。

ただ、辛味がないので味の「パンチ」や「締まり」は控えめであり、酸味が弱いためか今ひとつ「明るさ」や「キレ」も感じられない。
そのため、一口、二口目は、味わいがくっきりと鮮明なのだが、三口目位から以降は、その味が長くは続かないと言うか・・・・辛味や酸味が「ガイド」役を果たして、「次々に」「夢中に」箸が進むと言うタイプではないと思う。
つまり、そう言う調味料による安易な「後付け」の味ではなく、「じっくり・・・」と素材感で食べさせるタイプのようで、実に「まじめ」な作り手の気概が伝わって来る。どうやら後でネットを検索すると、無化調と解説しているサイトもあった。

ただ、麺を食べていて、つけ汁に入っている「ほうれん草」が、やたらと気になってしまった。
見た目には、緑色が「彩り」を添える感じがあり、栄養学的にも好ましいとは思うものの、茹でられて「シンナリ・・・」とした長いままのホウレン草が、広げられて入れられているため、麺に絡み付いて、一緒になって口に入って来てしまい、触感的にうっとおしいと言うか・・・・純粋に「麺」を楽しもうとすると舌にまとわり付いて、その存在が邪魔に感じられてしまうのだ。
刻まれたチャーシューの味付けは割と濃い目だが、肉の旨味と醤油の煮汁が「ジュワ・・・」と染み出て来て良いアクセントになる。刻み玉ネギが入っているのも珍しい。

とにかく、こちらのつけ麺・・・・いろいろな意味で魚粉が「鍵」になっていると思う。
ここ数年流行している「魚粉」だが、他店のように「ワラワラ」とか「サラサラ」と舌に感じられるのではなく、「ザラッ、ザラリ・・・」と、明確なツブツブ感があり、舌を刺激する独特な「スクラブ感」(顆粒感)がユニークだ。まさしく、「逆転の発想」で、魚粉のザラザラ感をむしろ舌触りのアクセントとして位置づけていると言うイメージを受ける。

スープ割をして頂くと、適度に薄くなったつけ汁はふくよかさが増し、スルリと喉に入り、美味しくてゴクゴクと飲めるが、やはり、唇周りにはザラザラとした節粉の食感が多少触る。
麺は低加水で硬めタイプなので、食べ終わってからも胃の中でゴツゴツと麺同士がぶつかり合う感じが伝わって来る、割と腹持ちの良さそうなタイプ。
もし、メニューの「特大」などを頼めば、相当の長時間、お腹が空く事はないと思われる。


(麺は完食。スープ割も完飲。)










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