ラーメン&つけ麺食べ歩き
麺彩房
(東京都 中野区)

店名 中華そば 麺彩房(めんさいぼう)
住所等 東京都中野区新井3-6-7 【地図表示】
禁煙 タバコ完全禁煙
訪問日 2006年11月上旬 中華そば(大盛) 600円




〜麺彩房〜



お店に到着しました。
JR中野駅から徒歩約12分、西武新宿線の沼袋駅から約6分、
新井薬師前駅から約10分程の・・・ほぼ住宅街と言う閑静な場所。
窓の上の看板には「究極の中華そば屋・麺彩房」と書かれています。






ウッディでシックな店構え。
大正6年創立と言う都内の有名な大手製麺会社、
「大成食品」さんの直営店です。
大成食品本社はここから徒歩5分ほどの場所。






入店すると右手に券売機があります。
さすが製麺会社の直営店らしく、麺の増量は同額のままOK。
「中華そば」を「大盛」でオーダーしました。






店内はカウンター席とテーブル席があり、奥には小上がり席も。






ブルーのTシャツに白タオルと言うユニフォーム。
清潔感と活気にあふれる厨房。










2006年11月上旬 中華そば(大盛) 600円
(この写真はクリックで拡大します)



徒に、目新しさや自己主張に走るのではなく、
まさに「万人に愛されるラーメン」・・・を見事に具現したと思える優しく頼もしい味。

食べ手の舌と胃袋を確実に満たし、
心をほのぼのと温め、人を幸福にできる味・・・。
実に「安心」、「確実」、何とも「手堅い」一杯・・・と言う印象です。

経営や接客の姿勢も・・・地元志向、地場密着、地域貢献・・・
本来、「店舗」としてのあるべき姿を教示してくれます。

ある意味、「真のプロ」の作る一杯ですね。









「節類と煮干」の複雑な香りがフワアァァ〜〜と鼻先へ漂うスープ。
飲めば、一転、動物性の旨味と脂が見事に乳化し、ゼラチン感も豊富なマッタリ系スープ。
浮ついた感じのない、重層的な「腰の重さ」を持つ味わいです。
隠し味として味噌を醸造する際の上澄みの「味噌たまり」を使用しているとか。






箸で持つと「ポヨポヨ」と小刻みに揺れ動き、可愛らしく弾む自家製の中太麺。
多加水麺らしい「モニュモニュ」とする優しい口当たりと、よく「練れている」ような・・・重みと弾力の密度感。
茹でる際に膨らむようで角が「丸く」なり、食べ易さの配慮からかやや「短め」の仕上がり。






「毎日でも食べられる」・・・口当たりの良さ、腹心地の穏やかさを持つ麺。
その美味しさに加え、しっかりと「中華麺としてのアイデンティティ」も保持している食味。




2006年11月上旬 中華そば(大盛) 600円

都内の有名な老舗&大手製麺会社「大成食品」さんの直営店。
大成食品本社はここから徒歩で5分ほどと、至近の場所にあり、今や都内を中心に600軒以上のラーメン店へ中華麺を納めると言う「大手」製麺会社である。しかも、大正6年創立と言う伝統にあぐらをかくことなく、内モンゴルの塩湖で採取&精製したカンスイを使った究極の中華麺や、熟成を活発化させるクラシック音楽を聴かせた麺、カンスイの溶けがいい磁化水を使った麺などなど、次代を担うような新しい製麺技術にも積極的にチャレンジしていると言う。
こちらのお店も単なる直営店と言うよりも、いわゆる顧客ニーズを現場でキャッチし、製麺のノウハウにフィードバックすべく設置された「アンテナショップ」の役割も担っているようだ。

入店すると右手に券売機があり、「まず、麺の量からお選び下さい」と書かれている。さすが製麺会社の直営店だけあって、「中華そば」は250gまで、「つけそば」は400gまで、麺の「増量」が同額のままでOKとなっている。
せっかくなので中華そばを「大盛」でオーダーした。さらにランチタイムだったせいかどうか、無料のライスも勧められたが、さほどお腹が空いていなかったのでライスは遠慮したのだが、600円と言う価格を考えると、これはかなりの大判振る舞いと言えるだろう。厨房は活気と適度な緊張感がありつつも、駅や商業地域からやや遠く、住宅街の中にあると言う場所柄か、店内には家族連れの姿も多く、どちらかと言えば、地元指向&地場密着のアットホームな経営と言う印象を受ける。

ラーメンが登場すると、「節類と煮干」の複雑な香りが「フワアァァ〜〜」と、心地良く鼻先へ漂って来た。
大成食品さんのHPによれば、スープの素材は豚のゲンコツ、丸鶏、鶏ガラ、香味野菜類を煮込み、仕上げ段階で羅臼昆布、鰹節、鯖節、宗田節、うるめ、干し椎茸などを加え、氷で急冷したあと、冷蔵庫で一晩寝かせてから使用しているそうだ。また、表層に浮く油は特製海老オイルとのこと。醤油ダレには、隠し味として味噌を醸造する際の上澄みの「味噌たまり」も使用しているらしい。

一口飲んでみると・・・・しっかりと「乳化」したスープは、飲み口が非常に「まったり・・・」「トローリ・・・」としていて、獣臭さは全く無いのだが、唇がピトピトとする動物性のゼラチン感がすごい。
最初に感じた香り立つ魚介風味は、いざ飲み始めてからは、このトプトプ、タプタプとした、「まろやか」なゼラチンスープの中に、まるで「オブラート」に包み込まれるように、ほど良く内包されてしまう印象を受ける。油が乳化しているので舌触りが非常にマイルドなスープなのだが、タレの醤油や塩分も割と濃い目に効かされていて、「どっしり」とした味の重量感がある。しかし、濃密なゼラチンをまとった「乳化スープ」のせいか、舌を刺すようなむき出しの塩分感ではなく、もっと「重層」感のある、「腰の重さ」「落ち着き」を持つ堂々とした味である。フンワリ・・・・と軽やかな味ではなく、一口目から「ドシッ」と太い味わいが、しっかりと「舌に乗って来る」イメージだ。

まさに、「揺るぎのない味」・・・・と言う印象。そのため、その図太い美味しさに、一口、二口で、舌がすっかり満足してしまい、グイグイと続けて飲み進む感じにはならなかった。また、食後も、しばらくは唇回りが、ペトペト、ピトピトとゼラチンでくっつく感じがある。
しかし、柔らかくて、軽さのあるゼラチン感なので、後口は決してクドくなく、「まろみ」のある心地良さが感じられる。

自家製の中太麺は・・・・箸で持ち上げると「プリンプリン」と小刻みに揺れ動き、すすると「ポヨンポヨン」とアシ(縦方向の伸び)が可愛らしく弾み、噛めば「モニュモニュ」とする多加水麺に特有の口当たりの優しさと穏やかさがある、と同時に、よーく、「練れている」ような・・・・食味の重みと弾力の密度感がある。
おそらくは・・・・製麺時に小麦粉と玉子だけではなく、多分、「グルテン」をやや多めに添加してこのモチモチした食味を出していると言う印象を受ける。
また、太さは中太クラスだが、茹でる際にだいぶ膨らむようで、麺の切り刃の角がすべて「丸く」なっていて、口当たりがふくよかでとても優しい。茹で加減も、まさしく的を射た「ベスト」の状態で提供され、昨今の新規店に多いやたらと硬めの「ガッツリ」とした麺とは大きく異なる。
また、意外にやや「短め」に切られていて、どうやら小さな子供やお年寄りなどにもすすり易く、食べ易いよう、万人向けに工夫されている模様。実際に、店内には家族連れの姿が目立った。

ただ、縮れていて、常に小刻みにプルプルと弾み、微振動する感じなので、慣れないとやや箸でつかみ上げづらいような気もした。
実際、麺がきれいに縦に揃って「スルスルスルー・・・」と、一斉にすすれる感じではなく、箸で掴んで口に「ワシワシ」と詰め込むような食べ方にもなるのだが、これぞ太麺の持つ食感の醍醐味だと言う人もいる事だろう。

チャーシューはさほど厚みはないが、肉の味わいがしっかりとしていて、味付けも薄すぎず濃すぎず、とても美味しい。柔らかな食感だが、「ふっくら」「ホクホク」と言うタイプではなく、もっと「シットリ・・・」とウェットな食感を保ちつつ、「ハラハラ・・・ホロホロ・・・」と、崩れていく柔らかさなのだ。
メンマは中細切りだが、量がタップリと入っていた。決してザックリと軽く切れるのではなく、ポリポリと明るくクラックする感じでもなく、「ギシュ、ギシュ」と・・・・粘り切れるような重めの食感だ。ただ、このメンマが割と甘味が付けられていて、ほんのりと塩分の重みを感じるドッシリスープの丁度良い口直しとして重要な役割を担っているようだ。
ホウレン草は、いかにも「店内で茹で上げました」と言う、フレッシュな風味の残る野菜らしい食味で好印象。柚子が一片浮いていて、最後の方でスープが減って来ると、「キラリ」と柑橘の明るい風味が顔を出すようになっている。

ラーメンを食べ終わり、お店を後にして感じた事は・・・・。
最近の新店の自家製麺と言うと、「美味しいが・・・どこかしら中華麺らしさが希薄・・・・」と感じる事が多いのだが、こちらのお店の麺は、美味しさに加え、しっかりと「中華麺としてのアイデンティティ」を堅持している食味だ。
また、時折、店主氏のこだわりで際限なく手間とコストがかかったような自家製麺と出会う事があるが・・・・こちらの麺は、いかに製麺所の直営店とは言え、どちらかと言えばやはり「製麺所」で「生産」された麺と言う感じで、「生産性の良さ」と言う大切な経営上のポイントをきちんと押さえているようにも・・・・感じられる。
そして、ゼラチンの量感のある美味しい乳化スープに、たっぷり多めの優しい自家製太麺が盛り付けられ、チャーシュー、メンマ、海苔、ナルト、ホウレン草、柚子と・・・・奇をてらわない安心感のある具がきちんと揃っている。
結果として、実に「安心」して食べられ、「確実」に満足させられる、とにかく「手堅い」造りの一杯・・・・と言う印象を強く受けた。

こちらの店舗は、「大成食品」さんのアンテナショップの役割も担っているそうだが、新作のリサーチや何かの実験を行う場と言うよりも、供されるラーメンは、むやみに目新しさや革新性に走るのではなく、むしろ、より広く「万人に愛される」ラーメン・・・・と思える「優しさ&頼もしさ」にあふれる慈愛に満ちた味わいだと思う。
決して、作り手の「技術自慢」、「ひとりよがり」、「自画自賛」ではない・・・・より幅広い多くの客層へ向けられた「顧客満足度」を最大限に追求したラーメンであり、経営や接客の姿勢も、徹底して地元志向、地場密着、地域貢献・・・・と言う印象を受ける。
まさしく、これこそが、「飲食店」としてのあるべき姿であり、ある意味、「真のプロ」が作るラーメンだとも思える。


(麺は完食。スープは5割飲んだ。)










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