ラーメン&つけ麺食べ歩き
メーヤウ
(東京都 新宿区)

店名 タイカレー メーヤウ 信濃町店(めーやう しなのまちてん)
住所等 東京都新宿区信濃町21 【地図表示】
禁煙 タバコ可否不明
訪問日 2006年2月下旬 メーヤウカレー(御飯のみ大盛)780円 + 牛スジ煮込みソバ(大)680円



〜メーヤウ信濃町店〜

(各写真はクリックで拡大します)




JR信濃町駅から徒歩3分ほど。
外苑東通り沿い、右手のビルに看板が見えます。






あれれ・・・お店の看板はあるのに、入口はどこ??
ビルの周囲をグルグル2周ほどして入口発見。
お店は地下なので、左の緑色の鉄柵が入口ですた。






ほう・・・どこぞのライブハウス風・・・。
しかし、都内屈指の「タイカレー」の聖地が
この階段の先にある・・・。






メーヤウは手前のオレンジ色のドアです。
おお・・・カレーの良い匂いがして来ますね。






ダンボール紙に書かれた営業時間の案内 (´Д`)。
タイの象の置物に置かれています。






店内はカウンター席とテーブル席。
左の壁の小窓にちょっとだけ厨房の様子が見えます。
オシャレな照明で落ち着いた空間。






メニューです。
お目当ての「牛スジ煮込みソバ」(大)と、
大辛の「メーヤウカレー」を「ご飯のみ大盛り」で注文。










2006年2月下旬 牛スジ煮込みソバ(大) 680円



いわゆる「タイラーメン」ですね。
タイ語で言うと「クエティヤオ・ナーム」(米麺とスープの意)。

うーん、何とも・・・「アッサリ」としたスープ。
米麺の食味も実に「サッパリ」。
辛口カレーとのセットを前提にした味ですな。

モヤシの味と食感が理想的ですが、
牛スジはやや角煮チックな上、もう少し量が欲しい気も・・・。










豚ガラや鶏ガラの「極あっさり」としたスープがたっぷり注がれます。
タイで言う「ナームサイ」タイプの味付けですな。
微細な甘味がベースに敷かれています。






最大の特徴はこの麺でしょう。
米粉で作った麺は食感が全く粘らず、実に口当たり「サッパリ」。
平打ち太麺、タイで言う「センヤイ」タイプですね。










メーヤウカレー(御飯のみ大盛り)780円



看板どおりの「タイカレー」ですね。
タイ語で言うと「ゲーン・ペッ」(赤カレーの意)。
「スパーン・・・」と強烈に口中で炸裂する辛さが実に爽快です。

本場タイそのままの味、馴染みのないエスニックの味、ではなく、
日本人の好みを上手に取り入れて、実に「美味いカレー」に仕上げてあります。

マニュアル的な盛り付けがややファーストフードチックですが、
コストパフォーマンスも良好な、本格的スパイシーカレー。









具はチキン、ポテト、エッグの三種。
ルーはココナッツミルクと赤唐辛子がメイン。
「インドカレー」や「欧風カレー」とは全くの別物。






「旨い&辛〜い」「ホット&スパイシー」
カレールーはご飯に浸透するサラサラの液状タイプ。
チキンも柔らかくて濃厚な味で美味しい。




2006年2月下旬 牛スジ煮込みソバ(大)680円 + メーヤウカレー(御飯のみ大盛り)780円

ご存知、「タイカレー」では都内屈指との呼び声も高い人気店。サイドメニューで出している「牛スジ煮込みソバ」が、カレーに劣らず美味しいと聞いて訪問してみた。
「メーヤウ」とは店のご主人がタイでホームステイをしていたタイ北西部の村の名前から取ったらしい。ここ信濃町店の他にも、都内では早稲田や神保町などにお店があり、四谷にも「メーヤウ村」と言う関連店があるようだ。
以前はカレー殿堂のアミューズメントパーク「横浜カレーミュージアム」にも出店していた事もあり、私も「横濱カレーミュージアム」までメーヤウを食べに行った事がある。
こちらでは、カレーライスは「ご飯のみ大盛り」「カレールーのみ大盛り」「両方大盛り」の三タイプが指定できる。辛いルーだとご飯が進むだろうと考え、ご飯のみを大盛りとした。注文すると、カレーは2分ほどですぐに提供され、その後にラーメンもすぐに到着。

先に大辛カレーを食べるとラーメンの味が判らなくなりそうなので、まずはラーメンから食す。
うっすらと白く濁ったスープを飲んでみると・・・豚ガラや鶏ガラから取ったと思われる「極あっさり」としたスープである。タイでも一般的な「ナームサイ」タイプの味付けだ。
次々と麺を食べさせるだけの味の濃さは十分に備えているものの、油もほとんど浮かず、出汁も薄めで、酸味や辛味も全くない。そのため、味はどちらかと言えばやや単調で、スープの複雑な旨味を探り、堪能しながら飲むタイプではないと思える。
しかし、恐らく意図的にこのような「あっさり」路線にまとめている感じがあり、カレーとのセットで食した際に、スパイシーなカレールーを溶きのばすベーススープのような役目を担わせている気がする。そして、ややはっきりと、砂糖によると思われる「甘味」がベースに敷かれているが、これも恐らく辛いカレーとの組合せを考慮しての隠し味だろう。
塩味と豚骨メインだと思うが、何となくナンプラーなどを使ったような微細なエスニックの風味も感じるような・・・・イメージとしては、「沖縄そば」のスープを「あっさり」「サラサラ」させたスープのような印象もある。

特徴的なのは、何と言っても米粉(ビーフン)による「麺」だろう。
小麦粉の麺とは「まったく」異なる食味だ。多加水っぽいのに、麺にポヨポヨとかチュルチュルンとかの弾力が全くなく、口当たりが「カッチリ・・・」として、「サラッ・・・」としている。シコシコとかモチモチとかするグルテン感がなく、カパカパと乾いている感じなのだ。
まるで定規で測って裁断したような非常に正確な平打ちのストレート形状、全くくびれや縮れがないので、すすり心地も「ツルルルル・・・」とスムーズだ。そして、薄く平たい面が「ペトペト」「ペタペタ」と舌や歯に密着する感触が独特で楽しい。噛むとパタパタと乾いた歯応えで、当然かも知れないが「米」の味がする。
この麺の食味を何かに例えるなら・・・・まるでひな祭りに食べる「菱餅」を薄ーく「そぎ切り」にしたような食味だ。ただ、おそらくタイ米が原料なので、日本のモチ米を原料にしたようなモチモチする感じではないが。
この麺だけだとちょっと無機質な食べ心地になってしまいそうだが、ほど良く茹でられた「パキ、プキュ」とする歯触りの心地よいモヤシが多めに混じり、良い感じに愛嬌のある食感を付与している。しかも、このモヤシ・・・全く水っぽくなく、どうも下味が付いている感じがして、単なるお湯で茹でた物ではない気がする。

牛筋は柔らかすぎずにモグモグと肉の繊維がほぐれてゆくのが楽しめる食感。
しかし、たまたまなのか脂肪のようなプヨプヨする部分はあるが、牛筋独特のネットリとろけるような「ゼラチン質」部分は少なめである。八角のようなエスニック系の香辛料がうっすらと香ることもあり、どちらかと言うとむしろ「角煮」に近い食味だと思う。もう少し量を多く入れてくれると嬉しい気がした。

スープはたっぷりとしているが、あっさりとしているし、麺や具は「大」とは言えさほどの量はない。カレーとのセットが前提なのか、腹心地は軽く、単独で食べても「インパクト」「腹持ち」はさほど期待できない気がする。やはりあくまでサイドメニューとして作られている印象を受ける。

一方のカレーはまさにタイ式「レッドカレー」。
見るからに「真っ赤」で赤唐辛子がふんだんに使われている事が容易に想像できる。実際、鼻を近づけるてみると唐辛子の強い匂いがプンプンと漂っている。

ルーをライスに掛けて一口食べてみると・・・・いきなり「スッッッパーン・・・」と強烈に口中で辛さが炸裂し、「ホット&スパイシー」なエネルギー体が怒涛の勢いで脳天を突き抜けてゆく・・・・。そして十数秒後・・・・次第に辛味が引いてゆくのと交代に、コクのある動物性の旨味がしっかりと口中を満たす。
この味、「辛味」だけではなく、もちろん「旨味」だけでもない。 「ズバババン」と押し寄せて来る辛味と旨味の波状攻撃。しっかりと辛味と旨味の二人三脚で食べ手に「有無」を言わせない「鉄壁」の仕上がりになっている。

これほどに、一切、「曖昧さ」のない辛さなのは食べるこちら側としても実に気分がいい。
食べれば食べるほどに、「ジリジリ、ジワジワ、ジンジン」と体が芯から「熱く」なって来る。おそらくタイ特産の唐辛子ピッキーヌによるホットな辛さなのだろうが、数口食べて気付くのは、あまり「エスニックぽくない」事だ。
ココナッツミルクの風味、ナンプラーのクセなど、いずれも意外に控えめであるとともに、多くのタイカレーは鷹の爪や香草などの小破片がルーに混じってワイルドな感じだが、こちらのルーは一度漉したかのような「滑らかで上品」な口当たりになっていて、「本場タイ志向」と言うよりも、かなり日本人好みのテイストになっている気がする。
また、ライスがタイ米ではなく、米からして、しっかりと「日本人のカレー」になっている。「コシヒカリ」のようなツヤツヤして「粘り」のある米で、炊き具合も上手で実に美味しい。
以前に、「横濱カレーミュージアム」で食べたのも、この「メーヤウカレー」だったが、もう4年位前なので正確には比較できないが、今回の方がエスニック感が控えめで、辛味もやや抑えられているように感じた。

チキンは柔らかく、ホクホクした鶏肉がたっぷりと付いていて、ブロイラーのような臭みも一切なく、複雑なスパイスで見事に味付けされている。ポテトはカレー味が良く染み込んでいるが全く煮崩れしておらず、どうやってカレーを馴染ませたのか不思議だ。茹で玉子は辛いルーのほど良い中和となり、口休めにピッタリだ。
マニュアル的に一つずつ入った具がどことなくファーストフード・チックにも感じられるが、卓上にあるナンプラーや唐辛子を漬け込んだ酢などで、自分好みに味を足せるようになっていて味を「いじる」楽しさもある。

食べ終わってみると、「激辛チャレンジ」メニューと言うほどではないものの、全身から汗が噴出し、胃の中がホカホカして、新陳代謝が一気に進んだ感じだ。最後は汗や鼻水がとめどなくあふれ、ティッシュやハンカチは必須だった。それでも、あくまで「大辛」のレベルであり、決して「激辛」ではないと思う。
辛すぎて無理と感じる常に1〜2歩手前を行ったり来たりさせる・・・そして同時に心地よい「旨味」があるので、確かにヤミツキになる感じがある。現在世界で一番唐辛子を食べる国民はタイ人なのだそうだ。さすがに唐辛子の使い方のツボを絶妙に心得ているなぁ・・・と感じる。

そして思っていた通り、カレーを食べながら、ラーメンのスープを飲むと、この大辛カレーのルーをあっさりスープが優しく「溶き伸ばして」くれる。
辛味が緩和されると同時に、ルーの辛味に隠されていた様々なスパイス感や素材の旨味が、溶き伸ばされた辛さの波間にキラキラとまたたくように姿を現して来て・・・・何とも複雑玄妙な、新しい「美味」が誕生して来るのだ。
おそらく「ラーメン」もしくは「カレー」をそれぞれ単品で食べた場合は、この「第三の美味」には出会えないで終わってしまう事だろう。
スープの量が必要以上と思われるほど「たっぷり」と入っていたのも・・・この辺りを考慮してのことなのだろう。
お腹の空き具合に余裕を持たせて訪問し、ぜひカレーとラーメンを「セット」で食べたいお店だ。


(麺は完食。スープは7割飲んだ。)










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