ラーメン&つけ麺食べ歩き
まるきゅうらあめん
(東京都 豊島区)

店名 まるきゅうらあめん(まるきゅう らあめん)
住所等 東京都豊島区東池袋1-27-5 【地図表示】
禁煙 タバコ可否不明
訪問日 2006年5月上旬 塩そば700円 + 味玉(無料クーポン)




〜○九らーめん〜



お店に到着しました。
池袋駅、東池袋駅から徒歩4〜5分ほど。
ほう・・・ちょっと隠れ家っぽい場所ですな。






提灯や格子を構えた小料理屋風のしゃれた店構え。






「塩そば」の専門店です。
営業時間と定休日の表示も。






客席はL型カウンターのみ。
右奥の一帯が厨房スペース。






塩のメニューが並びます。
「夕方五時〜九時迄 替え玉一回無料!!」の表示も。






厨房には大きな寸胴が並びます。
客席スペースに比較し、広く確保された厨房スペースは「本格派」の証。






メニューは、「月〜木」が清湯スープの「塩」系。
「金・土」は白濁スープの「鶏白濁」系の二本立てメニュー。










2006年5月上旬 塩そば700円 + 味玉(無料クーポン)
(この写真はクリックで拡大します)



まさに、「黄金色のスープ」が美しい。
店主さんの様々な工夫や熱意がひしひしと伝わって来る
これぞ「入魂」「渾身」と言える一杯です。

すべてのパーツが吟味され、上質な仕上がりですが・・・
あくまで「ライト&スムース」感覚でまとめられている印象。
不思議な透明感やクリスタルっぽさが支配する塩ラーメンです。

既存のどこのお店の塩ラーメンとも異なる美味のベクトルを感じますな。
ライト系「塩」の新境地を切り拓く一杯でしょう。









黄金色のスープは、いわゆる「芳醇な味」「複雑な味」と言うよりも、
実に淡々として、クリアーで、後口のキレの軽さがある
「あっさり」「すっきり」系の潔いスープ。






なんとも不思議な・・・透明感のあるプラスチッキーでクリスタルな食味の麺です。
この食感は卵白を使って出しているのかな・・・?






「小麦の練り物」っぽさが非常に希薄な食味。
決して「ストロング」ではなく、コツン・・・とする「クリスタル」な硬さ。
キレがあり、良い意味でちょっとプラスチッキーな不思議な硬さがある。






炙りチャーシャーは、まさに「焼肉」風の芳ばしさと芳醇な肉の旨味があふれる。
味玉は「プリプリンッ」する新鮮な白身の食感が小気味良い。




2006年5月上旬 塩そば700円 + 味玉(無料クーポン)

池袋にある塩ラーメンの専門店。2005年4月の創業らしいので、ほぼ一周年と言う事になる。
どうやら開店当初は、醤油ラーメンや味噌ラーメンも出していたようなのだが、現在は塩メニューに統一され、「塩」と「鶏白濁」の二つのスープを曜日で分けて提供している。
「まるきゅう」と言う店名から勝手に○に「究」の文字を想像していたが、実際は○に「九」の文字が入る店名であった。

スープは美しい黄金色の清湯スープ。
素材は、群馬県産「安曇野地鶏」と野菜、そして塩ダレには二種類の岩塩を使っていると言う。中央に微量振り掛けられている黄色い粉はホタテパウダーのようだ。
一口飲んでみると、鶏油がさほど多くないこともあるが、鶏の旨味が「ドーン・・・」と分厚く出ている味ではない。塩ダレもやや控え目であり、いかにも「いじりまくった」「力んだ」ような味ではなく、坦々としてとても軽快感と安心感のあるライト&スムース系の味だと思う。
そして何より、一切の「雑味」が感じられず、鶏のガラの生臭みやエグ味なども一切なく、相当に「ガラ」の余分な血肉の掃除や下茹で処理が非常に徹底して念入りになされている印象を受ける。

いわゆる「芳醇な味」ではないのだが、あっさり、クリアーで、後口のキレの軽さがある・・・・これぞ、まさに清湯スープと言う「潔い」味わい。
何と言うか、喩えるなら、水質がキレイで流れが穏やかな小さな川で、スネのあたりまでの水深の浅瀬を、ヒタヒタと裸足で歩く感覚・・・川底が平らで水深が浅く、視界がクリアで透明感があり、自分のつま先が良く見える状態・・・のイメージだ。足裏にガツンと来るような尖った「岩」や、視界を遮る「濁り」はなく、沼のようなドロドロとした深みのあるディープな味でもなく、また、渓流(急流)のような激しいしょっぱさのパンチと躍動感のある味でもない。ただ、ミリンなのか砂糖なのか・・・デリケートな甘味が多少後口に残る。

麺は・・・・すするとワサワサと硬めで、噛むと、カツカツと言うか、ポキポキと言うか、ツルツル、コツン・・・と言うか、ソリッドな歯応えがある。
風味もかなり独特で、小麦粉の香りと言うよりも、何かまるでちょっと漂白したような、サラシたような粉っぽさが感じられ、旨味が非常にあっさりとして淡白で、軽快感がある。玉子の卵白を多めに使っているような、クリスタルな透明感のある風味、プラスチッキーな歯応え。
塩味で透明な鶏スープと言うことで、柔らかでしなやかなタイプの細麺を想像していたが、実際はかなり低加水のプラスチッキーな食味。低加水なのだが、博多系の麺のようなザクザクする粗い感じではなかった。

榛名豚のバラ肉チャーシューは、非常に芳ばしさがあって、まるで「焼肉」か「バーベキュー」のような素晴らしく良い香り。
わざわざ「炙る」意味が上手に生かされていないと感じる炙りチャーシューが多い中、これだけ上手に芳ばしさを出しているのはお見事だ。食べてみると肉汁もどっさりと内包されていて、ナチュラルな肉の旨味がほとばしり出て来る。脂身部分も「こんがり」としていて、噛むとジュワッととろけ、かなり美味しい。
このチャーシューなら、サイドメニューの「炙りチャーシュー丼」「チャーマヨ丼」などもかなり期待できるだろう。

味玉は、白身が明瞭に「プリプリンッ」として、産み立ての非常に新鮮な玉子を茹でた物である事が判る。
そして、黄身はほんのり甘くもあり、ややしょっぱさもあり・・・そして、デリケートながらも複雑なタレの旨味もある。とは言え、決して玉子の素材感を殺してしまうほどの強い味付けでないのはさすがだ。黄身は流れ出るほどトロトロではなく、どちらかと言えばネトッとしたゼリー状。
キクラゲはかなり上等なものを使っている印象。ポリポリするビビッドな歯触りと、噛んだ時のショキショキ、サクサクとするフレッシュな歯応えが抜群に美味しい。まるでサクサクと、焼き立てのビスケットを食べるような歯応えの素晴らしさがある。

やや細切りのメンマはコリコリと言うよりも、やはり「ポリポリ」する小気味良い歯応えで、食感がキクラゲと似ている。ほとんど味付けされていない感じの極薄味だが、気のせいか、極微細な辛味が感じられる気がした。スープに微量の鷹の爪が浮いていたので、そのせいかも知れない。
麺、メンマ、キクラゲ・・・・と、いずれも「コリコリ」「ポリポリ」とする小気味良い歯応えのある食感に統一されている。
途中で卓上の「柚子コショウ」を少し溶かし入れてみたが、さほど「柚子風味」を足して味わうような和風路線を目指しているようには感じられなかった。

食べ終えての感想としては、店主さんの様々な創意工夫や熱意が器の中からひしひしと伝わって来る、これぞ「入魂」と言える一杯だと思う。
そして、スープ、麺、具・・・・と、とにかく、クドさとか、しつこさと言うものがなく、味に閉塞感がない。喩えるなら、小型のオープンカーで晴れた高原を颯爽とドライブするような・・・・オープン・エアな「軽快感」と「爽やかさ」で、あっさり、サクッと食べられる。
何と言うか、特有の透明感やクリスタルっぽさが上手に支配している塩ラーメンと感じられ、「美味しさ」だけでなく、上質な「ライト感覚」をも同時に追求しているラーメンであるように思う。

ちなみに、この日は夕方5時過ぎに訪問したのだが、客席の目の前に「夕方五時〜九時迄 替え玉一回無料!!」の表示札がかかっていた。
ただ、情報サイト「ホットペッパー」の無料クーポンで味玉を付けて頂いていた手前、ついつい遠慮してしまい、無料の替え玉は頼まなかった。
これだけすべてのパーツが吟味され、上質な仕上がりになっていると、「金曜、土曜」限定の「鶏白濁そば」も大いに気になるところだ。


(麺は完食。スープも完飲。)










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