ラーメン&つけ麺食べ歩き

(千葉県 船橋市)

店名 北海道ラーメン 好 旭川(こお あさひかわ)
住所等 千葉県船橋市前原西2-25-7 【地図表示】
禁煙 タバコ可否不明
訪問日 2005年11月下旬 塩ラーメン(旭川麺) 700円



〜北海道ラーメン 好 KOO 旭川〜

(各写真はクリックで拡大します)




新京成電鉄の線路沿いをテクテク歩いていると、
左手にお店の看板が見えてきます。
新津田沼駅、前原駅、JR津田沼駅が近いです。
いずれからも徒歩6〜8分ほど。






黒いたれ幕には
「門外不出、製作年数十年」
「オリジナル北海道塩ラーメン」と書かれています。
どうやら、塩ラーメンがウリのようですな。






自然派生麺、アジの丸干、赤穂の甘塩など・・・
窓ガラスにいろいろな口上書き。






店内はカウンター形式。
カウンター周りはゆとりのある空間が広がり非常に快適です。






壁面に貼られたメニュー。
うむ・・・味噌、正油、塩、と三役揃い踏みですな。
「塩ラーメン」をオーダーしました。






麺が3タイプから選べます。
デフォルトの旭川麺にしました。








2005年11月下旬 塩ラーメン(旭川麺) 700円



うーん・・・なかなか個性豊かなラーメンですな。

ここまで来るのに、かなりの研究時間を費やしたような・・・
何度も何度もリメイクを繰り返したような・・・
あちこち工夫の跡が窺える「独自色」の強い仕上がりですね。

おそらく、店主さんにはご自身が「目指す味」の
明瞭なビジョンが存在するのでしょう。
独自の味でコンプリートしたいと言う熱い想いが伝わって来ます。









前半は、なんともまろやかで、穏やかな味わいのスープ。
後半になると、下からかさ上げして来るように次第に味が立ち上がって来る。

「塩」と「味噌」の融合を狙っていると言うか・・・
この両者の間に存在する新しい味の可能性を探っているイメージ。






究極な細麺「旭川麺」です。
縮れがあり、わずかにワシワシする弾力感があるものの、
基本的には瑞々しいソフトな食感に思います。






口中でホワホワと膨れる感じがあり、
噛み締めるとデリケートにモッチリとする感じ・・・。
「旭川」としては、随分と都会的で洗練された上品な食味。




2005年11月下旬 塩ラーメン(旭川麺) 700円

北海道(旭川)ラーメンを掲げるお店で、千葉県内では良く名前が挙がる人気店。
以前は千葉県市川市の国府台にあったが、2004年の6月頃にこちらへ移転したらしい。お店はかなり広々としていて、中央に設置されたカウンター席の周りはかなりの空間的ゆとりがある。店主さんは一つ一つの作業をとても丁寧になされているのが印象的だ。

スープは、豚骨ベースであるが、なんとも「まろやか」な口当たりで、最初の一口、二口は結構な薄味に感じられる。
そして、すぐに気付くのは・・・・ベースに薄味ながらも「味噌」の風味が感じられることだ。
「塩味」と言うことながらも、半分は味噌の味わいになっているような印象を受ける。この味噌とおぼしき滋味深い味わいとともに、貝柱の風味がほんのりと感じられるのだが、塩分があまり感じられず、味が尖ることがなく、薄味と言うか、ゆったりとした味と言うか・・・・とても穏やかな味わいのスープである。

麺は・・・・最初の一口目、なぜだか判らないが、ちょっと水っぽく感じられた。
店内の貼り紙によれば「水分を飛ばした卵麺」「スープがしみこみ独自の食感が楽しめます」と書かれているが、スープが染み込んだと言うのではなく、おそらくは一緒になっている茹でたモヤシの水分が影響しているように思えた。密集した茹でモヤシの中に、モヤシを茹でた湯が結構抱き込まれていたイメージだ。
ひょっとして最初にスープが薄味に感じられたのも、このモヤシの茹で湯が影響していたのかも知れない。実際、麺を食べ始めてモヤシも撹拌されると、モヤシの水分でスープがさらに薄味に感じられてしまう印象を受けた。

麺自身は、縮れがあるせいか、わずかにワシワシする弾力感があるが、基本的にはむしろ多加水麺のような瑞々しいソフトな食感である。口に入るとホワホワと膨れる感じがあり、噛み締めるとデリケートにモッチリする感じがあり、ゴワゴワした硬い縮れ麺が多い旭川のイメージからすると、随分と都会的で洗練された上品な食味だと思う。

麺を食べていて、スープに浮いている花ガツオが同時に口に入った時は、一瞬、「パッ」とカツオの風味が強く立ち昇り、スープの美味しさが際立つ。この花カツオや、ネギ、水菜などの薬味類は器の片側へ寄せるように載せられていて、おそらくは食べ進むうえで味の抑揚を与えるよう考慮されているようだ。

チャーシューは見た目はとても美味しそうでボリュームもあるのだが、意外にもモサモサ、モソモソする歯切れの重さがあり、ホロホロとかサクサクと崩れるタイプではなかった。肉の繊維が結着してしまったような歯応えであり、その分、肉の旨味も流れ出て来ない印象。また、豚肉を味噌に漬け込んだような味付けが結構はっきりと感じられ、スープと一体化している方向の味わいだとは思うものの、慣れないとやや戸惑う感じはある。

食べ進んでいくと、最初は薄味に感じていたスープが、中盤から徐々に味噌の味が立ち上がって来て、次第にグイグイと下からかさ上げして来るように、味が持ち上がって来ている事に気付く。最初はスロースタートであったものの、次第に味噌の旨味が下の方からジワジワとゆっくり突き上げてくる感じなのだ。

さらに、お店を出てからは、一層、様々な旨味や味噌の風味が口中に姿を現し、ジワジワと舌を取り囲み始めて来た。
そしてさらに10分後、それらの旨味や風味が消え去って行くと、いったいどこへ隠れていたのかと思われるほど、「ピーン」と鋭い塩分感が舌の上へ姿を現し、長時間残った。いかにも味噌に含まれていた感じの塩分感である。
単にスロースタートと言うレベルではなく、食べ終わって結構経ってからこれほど「主張」が始まるラーメンも珍しい。

店頭には、「門外不出、製作年数十年」、「オリジナル北海道塩ラーメン」と書かれていたが、確かにオリジナルと言うか、独自色が強いと言うか、一筋縄では行かない「かなりいじっている」イメージであり、なかなか個性豊かな味の組み立てになっていると思う。
特にスープについては・・・・・何と言うか、「塩」と「味噌」の融合を狙っていると言うか、この両者の間に存在する新しい味の可能性を探っていると言うか・・・おそらく、店主さんにはご自身が「目指す味」の明瞭なビジョンが存在し、見えているのだと思うが、「その味」を探してかなりの研究時間を費やしたような・・・何度も何度もリメイクを繰り返したような・・・いろいろと試行錯誤の跡が窺えるスープに思えた。


(麺は完食。スープは6割飲んだ。)










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