ラーメン&つけ麺食べ歩き
吉兆
(東京都 品川区)

店名 白河手打 中華そば 吉兆(きっちょう)
住所等 東京都品川区戸越3-4-18 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2006年1月中旬 中華そば 650円



〜麺壱 吉兆〜

(各写真はクリックで拡大します)




お店は都営浅草線の「戸越駅」から徒歩0分。
なんと駅出口のお隣です。
東急池上線の戸越銀座からも徒歩4分ほど。
第二京浜(国道1号)に面しております。






手打ち白河ラーメンのお店です。
左側の窓ガラス部分が麺打ち台スペース。






店頭のメニュー。
スープや具で色々なバラエティもあるようですね。
ランチタイムは「ご飯(小)」が無料。
「中華そば」をオーダーします。






店内はシックで優しい色使いです。
テーブル席の横に「白河ラーメンマップ」が貼られております。






ウッディなカウンター席。
壁タイルや照明にも凝ったモダンなインテリア。










2006年1月中旬 中華そば 650円



都内でも「貴重」な本格的な白河ラーメン。
スープは無化調、麺も自家製の本物の手打麺です。

白河ラーメンにも様々な味がある訳ですが・・・
動物性のダシが濃く出たスープ、輪郭が強くカッチリした硬めの食感の麺ともに
どちらかと言えば「ワイルド」で「武骨」な路線・・・と言う印象を受けます。

白河流のチャーシューがどっさり乗ってお得な感じ。









動物系のパンチが厚く感じられ、結構力強いダシ加減のスープ。
醤油ダレもしっかりと効き、わずかな甘味も感じます。
鶏ガラのクセ(?)のようなテイストが野趣あふれる感じ。






麺は手打としては加水がやや低めなタイプ。
縮れやよじれが明確で、コークスクリューのようにグリグリと
ねじりながら唇を押しのけて入って来る感触が楽しい。






噛めばボソボソとする「すいとん」のような粉っぽさがある麺。
歯応え重視で強い輪郭とコシを標榜する武骨なタイプ・・・かな。




2006年1月中旬 中華そば 650円

福島県白河市の超名店「とら食堂」の流れをくむ白河ラーメンのお店。
お店の左側にガラスで仕切られた麺打ち台スペースが見える。店内はシックでウッディ、ラーメン店と言うよりもパスタ店のような清潔感にあふれたインテリア。
看板メニューの白河中華そばを始め、魚介ダシをブレンドした「支那そば」、ビリ辛の「ネギそば」、「野菜そば」、「つけ汁そば」、「ざる中華」・・・など様々なバラエティも加わっている。

ラーメンが登場すると・・・・まさに紛うことなき「白河ラーメン」のルックスである。スープは醤油の赤みが差した透明感のあるスープに控えめの鶏油が浮いている。
一口飲んでみると・・・随分と動物系のパンチが厚く感じられ、結構力強いダシ加減である・・・・醤油ダレもしっかりと効いているが、嫌味になるような事はなく、甘さを感じるぎりぎり手前位の甘味もある。
そして、スープには豊かな動物系の旨味とともに、鶏ガラのクセと思われる独特な匂いがある事に気付く。鶏ガラの下処理の段階で残った一種独特な臭みにも思え、このワイルドテイストがヤミツキになる人もいるのかも知れないが、特に麺をすする際にはっきりと一緒に立ち上ってくる感じで、麺自体のカンスイの風味と混じると、なんとも武骨な、結構な野趣にあふれる風味に感じられる。
素材的にはガラによるシンプルなスープなので複雑な味ではないものの、塩分や醤油が強すぎる事もなく、無化調と言う事だが、物足りなさはない。

手打ち麺は丁寧に「手もみ」されていて不規則な縮れが付いている。
一口、すすってみると、手打ちとしては加水がやや低めに感じられ、輪郭が強くカッチリした硬めの食感だ。
縮れやよじれが明確に唇に感じられ、コークスクリューのようにグリグリとねじりながら唇を押しのけて入って来る感触がある。縮れやねじれの角が「トントン・・・」とダイレクトに歯や舌に触るのは楽しい。
噛めばボソボソとする粉っぽさがあり、あまり麺帯を練り込んでいないような・・・「すいとん」のようなゴワゴワする食味と粉臭さがある麺だ。
もう少し「滑らか」でツルツルする感じがあっても良いと思うが、手打ちは好きでも柔らかい麺が苦手な人には、かなり支持されそうな麺だと思う。

チャーシューは、モモ2枚、バラ1枚で、この価格帯では出色の大盤振る舞いだと思う。
白河流の炭火でじっくりと燻してから、煮込んだチャーシュー。燻すことで血が周囲に集まってフチがピンク色になり、熱で油が落ち、燻製香のような清々しいスモーキーフレイバーが着香される訳だが、ただ、その独特のスモークフレーバーがかなりはっきりと付着していて、白河ラーメンを知らない東京の人には・・・この未知なる香りに戸惑う人もいるかも知れない気がする。また、バラ肉はモサモサと乾いた口当たり、モモ肉はミシミシとする硬めの歯応えで、いずれも淡白な味わいである。
メンマはショキショキとやや柔らかめだが、とても素直な食感で、歯切れが良く美味しい。麺をすする邪魔にもならず、適度に歯応えをサポートする感じ。青菜はホウレン草の茹でこぼしで彩りも鮮やかなもの。

食べ終えて感じた事は、一言で「白河ラーメン」と言っても、もちろん様々な店、様々な味がある訳であるが・・・・こちらのお店は、その中ではどちらかと言えば「ワイルド」で「武骨」な路線を標榜している印象を受ける。
昨年、本場「白河市」へ行った時は、鶏ガラの下茹でをしっかりとやり過ぎて、上品ではあるもののダシは薄い上澄みだけをスープに使っているような店が多かった印象があるが、こちらのスープは、そういう繊細な路線ではなく、より一層、動物系の旨味を濃く出そうと言う意図を感じるのだ。また、多加水の優しい味と言うよりは、歯応え重視で強い輪郭とコシを持たされた手打ち麺も、またしかりである。

ちなみに、私的考察としては「白河流チャーシュー」は作るのが最も難しいチャーシューだと思う。
なぜなら本場白河でも七軒食べ歩いたが、なかなかその製法の意図する真意が判らなかったが、「とら食堂」で食べて、「ああ、本当はこの味を目指しているのか」「白河流チャーシューは本来こんなに美味しいのか」と、初めてその意図するところ、その本当の美味しさを知った気になれた。つまり、本場のお店でさえ、出来のブレがある訳で、それだけ難易度の高い製法なのだと思えてならない。


(麺は完食。スープは3割飲んだ。)










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