ラーメン&つけ麺食べ歩き
金竜
(千葉県 松戸市)

店名 らーめん 金竜(きんりゅう)
住所等 千葉県松戸市金ヶ作303-30 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2005年12月上旬 味噌らーめん 800円 



〜金竜〜

(各写真はクリックで拡大します)




お店が見えてきました。
前方の緑色の看板の建物です。
新京成線の五香駅から徒歩9分ほど。






一軒家風の店構え。
道路の向かい側に10台分程度の駐車場有り。






入店すると左側に厨房とカウンター席。






右手にテーブル席です。
客席はさほど広くはないですね。






卓上のメニュー。
一番人気と言う「味噌ラーメン」を注文しました。






小窓から厨房風景が見えます。
どうやら7〜8人前を一度に作る手法のようです。
窓の上に営業時間と定休日。










2005年12月上旬 味噌らーめん 800円 



お店の一番人気、「金竜味噌ラーメン」です。

うむむ・・・過去に食べたどこのお店の味噌ラーメンとも
明らかに「出自」の異なる美味・・・。
上州名物「焼きまんじゅう」を連想する甘く芳ばしい味噌ダレが
キーテイストでしょうね・・・。

1970年の創業だそうですが、
老舗の味と言うよりは・・・意外なほど現代的なテイスト。
ボリュームもたっぷりで満足度「大」ですな。








目に見えるツブツブは麹、大豆、すりゴマ、香辛料・・・などかな?
「芳ばしく、甘く、ピリ辛、スパイシー」な味噌味スープ。
濃い目の「コックリ」とした味わいながら後口はサッパリです。






老舗店に多いポソポソした縮れ細麺を想像していたら・・・
意外にも現代風の「強靭」「ソリッド」「重い」歯応えの麺です。






麺は平打ち形状でコシが強いです。
ワシワシ、シコシコと噛み応えが強く、しかもボリュームも多め。
意外に若者向けの麺のような気が・・・。




2005年12月上旬 味噌らーめん 800円 

1970年創業の老舗ラーメン店で、この界隈では一、二を争う人気行列店らしい。
特にスパイスを駆使した個性豊かな「味噌ラーメン」が人気の原動力のようだ。豚骨、鶏ガラ、カツオ節、煮干、昆布、野菜など多種の素材を煮込んだスープと、仙台味噌をベースに七味唐辛子、ニンニク、胡椒、山椒等の香辛料を半日火にかけて練り上げた味噌ダレを組合せたオリジナルな一品だと言う。
店舗は一軒家風で、最近建替えたのか老舗には見えない真新しい建物で、道の向かい側に10台ほどの駐車スペースがある。
場所柄、地元のお客さんがほとんどと言う感じ。どうやら7〜8杯を一度に作るようで、約20分間隔で一斉にラーメンが提供され、やはりと言うかそのほとんどが味噌ラーメンであった。

スープにはゴマラー油の風味がはっきりと漂っていた。
一口飲んでみると・・・粘度の低いサラッとした口当たりで、麹、大豆、すりゴマ、香辛料など、様々な粒子が混じっていて、それらのツブツブが軽く舌に触る。味噌を焦がしたような香ばしい風味とピリ辛味、スパイス類によるパンチがあり、かつ、明らかに甘味が足されている。言うなれば、「芳ばしく甘辛いスパイシーな味噌味」と言うところだろう。
表面に砕いた白ゴマが散らされ一層ゴマ風味を増幅させ、スープの香ばしさを倍増させている。塩分感のない味噌ダレは・・・後口が軽くてサッパリとしていて、何より「味噌特有のシツコイしょっぱさ」が全くないのがいい。
そして、このスープの味と香り・・・・・何かの食べ物に良く似ているなぁ・・・と思った。
そう、以前に温泉旅行へ行く途中で食べた上州(群馬県)名物の「焼きまんじゅう」の味噌ダレの味を想起させる「芳ばしく甘い」味噌ダレの風味なのだ。
「焼きまんじゅう」とは、赤味噌に黒糖を混ぜたジワッと甘めの味噌ダレをアンの入らない酒蒸し饅頭に塗って芳ばしく焼き上げたおまんじゅうである。直火で焼け焦げた甘い味噌ダレが何ともヤミツキになる深い味わいなのだ。その焼け焦げた味噌の甘香ばしい風味が、とても良く似ていると感じる。

麺は、創業35年になる老舗店という事で、昔ながらのやんわりとした中華麺タイプのポソポソした大人しい縮れ細麺を想像していたのだが・・・さにあらず。
平打ちの中太麺で量感タップリ、老舗店としてはかなり珍しい「ソリッド」な歯応えの強靭なコシを備えた麺である。
強力粉を多めに使い、がっしりと強く圧延をかけたような・・・小麦粉の結束が強い感じの口当たり。そのそのワシワシする形状や強めにシコシコする歯応えなど、どことなく「武蔵」(新宿区)の麺を連想させ、意外にも現代的で若者向けなイメージだ。この麺は年配の方などには、ややインパクトが強すぎないかとも思うが、店内を見渡せば意外に客層は若く、実際のところはベストマッチしているのだろう。
器が深いので、麺は見た目以上に「量」があり、がっつりした食感と共になかなかのパワフルな食べ応えを持っている。

モヤシは結構硬めに茹でられていて、ザキザキと歯応えが強めである。このラーメンには必須の具と言う感じで、多種類の旨味や風味が重なり合ったこの複合味スープの風通しを良くしている。
三つ葉の香りは爽やかさは感じるものの、ややスープに埋もれている感じがあり、あくまで「彩り」役と言う印象だ。
小口切りの白ネギが口中をサッパリさせる効果があり、なかなかの名脇役と言う感じ。できれば肩ロースのチャーシューなどが入ると、一層満足度がアップすると思えた。

また、食べ終わってお店を出る頃には、唇回りがヒリヒリとして結構辛かった事が判る。ラー油や唐辛子の「辛さ」とともに、ニンニクの辛気や山椒の「麻(マー)」によるシビレ感も少し混じっている感じだ。
また、これらの辛味とコントラストを描くかのように、舌をくすぐるような心地よい甘味が上手に使われていて、この両者が味噌特有のネガティブな要素である「ベタッとした濃さ」「重さ」「クドさ」「野暮さ」を見事に解消しているようだ。油っこさも感じられず、「旨味はギッシリ」「後口はサッパリ」と言う感じで、今まで食べたどの味噌ラーメンとも違う「後口の良い」美味しさに感激してしまう。
世の大抵の味噌ラーメンは私にはクド過ぎて、一度食べると一ヶ月はもう結構と言う感じになる事が多いのだが、こういう味噌ラーメンであれば週に二回くらい常食できそうだ。
なお、卓上にはコショウが置いてあったが、できれば山椒をちょっと多めにブレンドした七味唐辛子を置いて欲しい気がした。

味噌ラーメンと言うと「味噌汁」の延長のようなスープになっているものも少なくないが、こちらはそれらと全く異なる方向からのアプローチを感じさせる「新感覚」の味噌ラーメンだと思う。そして随分と複雑な味の構成のように思えながらも、全く無理なく一つの「美味」として見事にまとまっているのも凄い。
お店を出てからも、15分位は焦げた味噌の甘く香ばしい後味が口に残り、やはり「焼きまんじゅう」の味噌ダレの素朴な味を脳裏に浮かび上がらせる。


(麺は完食。スープは6割飲んだ。)










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