ラーメン&つけ麺食べ歩き
十番
(東京都 中野区)

店名 十番(じゅうばん)
住所等 東京都中野区東中野3-7-26 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2005年12月中旬 タンメン630円 + 餃子370円



〜味の十番〜

(各写真はクリックで拡大します)




お店の黄色い看板が見えてきました。
JR東中野駅の西口から徒歩1〜2分。
東中野銀座商店街にあります。






いかにも中華料理店と言う店構え。






店内はカウンターとテーブル席。
シンプルな造りです。






メニュー表。
やはり一番人気なのか、「タンメン」が筆頭に来てますな。
味噌味の「ジャージャーメン」も好評らしいですが・・・
ここはやはり「タンメン」を注文。






メニューの裏。
「餃子」も注文しますた。
サーティーライスって何だろ?
('◇')?










2005年12月中旬 タンメン 630円



見事なほどに「簡明なる味」・・・です。
一切のギミックや虚飾がなく、ともかく「シンプルさ」を極めた印象・・・。
本当に「正直に作りました」と言う感じで
誰にでも判りやすい「裏表のない味」ですね。

「旨味過多」「インパクト重視」気味の
昨今のラーメンとは価値観が異なる印象です・・・。









どこまでもシンプルであっさりとした潔いダシ加減。
「塩味」が割とはっきりと効き、白菜の優しい水気がそれを中和する感じ。
中盤以降、次第に野菜の旨味がスープへ溶け出して来る。






卵麺は、あまり馴染みのない不思議な歯応え。
すすり心地はモソモソとして、動きが大変スローと言うか、反応がゆっくり。
不思議な練り物っぽさ、粉っぽい感じがある・・・。








餃子 370円



軽く「カリカリッ・・・」とする位の硬めの焼き目が絶妙の餃子。
結構ガッシリした歯応えの皮は、焦げ目がちょっと「おせんべい」チック。
シンプルな旨味のタンメンの「良き友」と言うイメージ。









一瞬、「ピリッ」と舌を弾くようなニンニクとニラの辛気が効いた餡。
「ジュワッ」と染み出る肉汁やラードは少なく、
どちらかと言えば「カラッ」とした乾いた味わい。




2005年12月中旬 タンメン630円 + 餃子370円

東中野にあるタンメンと餃子が美味しいと評判のお店。
こちらのお店は、よくマスコミへも登場し、日本TV「どっちの料理ショー」、TBS「チューボーですよ」、テレビ東京「アド街ック天国」などにも過去に登場している。さらに相撲の若貴兄弟も、東中野にある明大附属へ通っていた学生時代にこちらのお店の常連であったらしい。
昼の開店時間ちょうどに訪問したのだが、10分もすると続々と近所の常連客らしきグループが訪れ、あっと言う間に満席になってしまった。スタッフの方の接客も非常に優しく、洗練されていて、ともかく好印象である。

やや小振りな器で登場したタンメン、スープは、一口目・・・ちょっと塩が立つ感じである。
その後も「塩味」が割とはっきりと効かされている事を感じるが、白菜の優しい水気がそれを中和する感じで「マッチ&ポンプ」的な美味しさのバランスを築いているようだ。いくつか入っている豚肉は野菜炒めなどに良く使われる感じの「バラ肉のこま切れ」なのだが、脂身が7割近くを占めていて、もう少し赤身が欲しい気はする。
ダシは鶏ガラベースなのか・・・・ともかく前面にしゃしゃり出る事は一切なく、どこまでもシンプルであっさりとしたダシ加減を貫いている印象だ。普段食べているラーメンの感覚からすると、これほどに潔い、すっきりしたダシの加減に戸惑う人もいるかもしれない。昔のラーメンのスープは極めて簡明な作りで、使われる「ガラの量」も驚くほど少なかったと言うが、まさにそう言う価値観を彷彿とさせるスープ。
しかし、中盤以降になると次第に野菜の旨味がスープへ溶け出すのか、それとも舌が慣れて来るのか、あまり物足りなさは感じられなくなる。

麺は卵麺だと言う事だが、ここ数年では食べた記憶のない感じの麺で・・・・少々、意表を突かれた気がする。
モソモソとして、動きが大変スローと言うか、反応がゆっくりと言うか、ツルツルとかプリプリなどの軽快で柔軟な感じではない。噛んでみると小麦粉の味と言うよりも・・・ちょっとパサ付いているような、何とも練り物っぽいと言うか、粉っぽいと言うか・・・・あまり馴染みのない不思議な歯応えがあり、熟成していない感じで均質な噛み応えである。
すすっても、噛んでも、「躍動する」感じはあまりなく、やや無愛想で無機質っぽい動き方をする麺だが、噛めばシコシコする感じはある。

全体として量はさほど多くなく、作り方も「シンプル・イズ・ベスト」と言うのか、一切のギミックや虚飾がなく、ともかく「シンプルさ」を極めている印象・・・。本当に「正直に作りました」と言う感じの、食べていて安心できる・・・誰にでも判りやすい「裏表のない味」だと思う。

餃子は焼き目が軽く「ガリッ・・・」とする位の硬めの焦げ目である。
焦げ目がちょっと「おせんべい」チックで、歯触りが「カリカリッ」として水分が少なそうな・・・多加水でモチモチする柔らかなタイプの皮ではなく、油でギトギトする感じでもなく、厚みがあって結構ガッシリした歯応えの皮だ。
餡は、一瞬、「パシンッ」と舌を弾くように・・・ニンニクとニラの辛気がピリッと効いている。肉汁やラードのようなジューシーさは感じられず、「ジュワッ」と染み出る肉汁やコッテリ感はなく、どちらかと言えば「カラッ」として、「サクッ」とした・・・パサパサと「乾いた」味わいの「餡」だと思う。

食べ終えての印象としては、真冬と言うこともあって旬の白菜の量が多めだったのかも知れないが、スープは本当にどこまでも「あっさり」「すっきり」である。
後味的には動物系などよりも、白菜の漬物を食べた時のような・・・白菜そのものの風味が後味としてノドの奥に残る。
毎日でも食べられる味と言うか・・・何とも・・・肩の力を抜いたナチュラル系の「あるがままの味」「いじっていない味」であり、今時、珍しいほどに食べ手の舌や胃に一切の負担をかけない優しい味になっていると思う。
「旨味過多」「インパクト重視」気味の、やや行き過ぎた感のある昨今のラーメン事情から比較すれば、何とも・・・・原点回帰と言うか、アンチテーゼと言うか、食の本質を考え直させられるほど、見事に「簡明なる味」に仕上がっている。

タンメンだけだと、量もさほど多くなく、野菜中心の随分と優しい味で、ややアッサリし過ぎている気もするが・・・そこへ餃子のピリッとしたパンチと焦げによる芳ばしさが加わる事で、画竜点睛的にアクセントが加わり、まさに「完成形」になるイメージも受ける。
タンメンと餃子で丁度1000円になると言うのも・・・・両者をセットで頼む前提なのかと思えて来る。


(麺は完食。スープは5割飲んだ。)










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