ラーメン&つけ麺食べ歩き
伊太八
(東京都 新宿区)

店名 ラーメン 伊太八(いたはち)
住所等 東京都新宿区白銀町1-17 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2005年11月下旬 ネギラーメン 700円 
2005年12月下旬 つけメン 650円
2006年1月下旬 ガーリックわんたん麺 900円



〜伊太八 その1〜

(各写真はクリックで拡大します)




この坂が「神楽坂」です。お店はこの先の交差点を右へ。
この近辺は大通りが少ないので、
車の交通量が少なく、とても風情ある街並みです。
紅葉がきれいでつな・・・。






「神楽坂上」交差点を右へ曲がるとすぐにお店を発見。
最寄り駅は神楽坂駅、牛込神楽坂駅、
それぞれ徒歩5〜6分ほど。
飯田橋駅からなら徒歩7〜8分かな。






真紅の看板が目立ちます。
小籠包(しょうろんぽう)もウリのようです。






店内はL型カウンター。
所狭しと壁に多数のメニューが貼られておりますた。
カウンター上は仕込み中の材料群が占拠。
(´Д`)






うーむ、メニューが多くて目移りしますな・・・。
メニュートップの「ネギラーメン」を注文しました。
味の濃さなども指定できるようです。






雑然として気取りのない雰囲気・・・。
客席は結構狭めです。
店員さん同士は中国語(?)で会話されていました。










2005年11月下旬 ネギラーメン 700円 



いやー・・・実に素晴らしい美味しさですね。
こう言う不思議な味わいの「美味スープ」とは初めて出会いました。
そしてさらに・・・このストレート麺の驚愕の「食感」と「味」にド肝を抜かれます。
具の仕込みも本当に間違いなく「第一級」のレベル・・・。

気取りのない、さりげない自然体テイストに仕上げられた
都内屈指の「超ハイレベル」な一杯。









醤油味?塩味?台湾系?エスニック?
何とも摩訶不思議なテイストながら抜群に美味しい「ちょい辛」スープ。
さらに後口のサッパリさ、キレの良さは特筆レベル。






口当たりは細く感じるのに・・・
驚くほどに、「モッチモッチ・・・」「ムッチムッチ・・・」
縦にも横にも良く伸びる、いわゆる「アシ」も「コシ」も豊かな麺。
いやはや何とも・・・・感動の歯応え体験。






到底、小麦製品とは思えない豊かな旨味と深いコクのある麺。
その味は・・・一級品の「カステラ」?「カスタードケーキ」?
「麺の味」そのものでこれほど食べ手を深く魅了してしまうとは・・・。
恐るべし、都内屈指の美味しい「麺」です。




2005年11月下旬 ネギラーメン 700円 

お店は神楽坂商店街から少し外れた場所にポツンとある。最近になって架け替えたのか、真新しい真紅の看板がまぶしく目に沁みる。
以前、ラーメン通の知人と話していて、都内で「麺」が一番美味しいお店はどこかと言う話題になり、その知人は迷わずにこちらの「伊太八」の名を真っ先に挙げていた事もあり、ずっと気になっていたお店でもある。
店内はL型カウンターなのだが、客席スペースはギリギリまで狭く、混雑時は移動がなかなか大変そうだ。また、所狭しと壁に多数のメニューが貼られていたり、カウンター上も仕込み中の材料群が占拠しているなど、最近のこじゃれたカフェ風のラーメン店などから比較すれば、実に気取りのない地場っぽさにあふれている。看板メニューの伊太八ラーメンは、味噌ベースのスープに辛い豆板醤やニラを加えた一品と言う。

私の注文した「ネギラーメン」、そのスープは・・・・店内の貼り紙によれば豚骨をメインに、昆布、椎茸やじゃが芋、ニンジン、玉ネギなど12種類もの野菜をふんだんに使っているらしい。
一見すると、随分と「淡い」黄土色で・・・・匂いを嗅いでみても醤油の醸造風味が全くと言って良いほど感じ取れなかったので、塩味なのかと思って店員さんへ尋ねると・・・・「醤油味です」とのお答えであった。
何となく合点の行かない気持ちで、スープを一口飲んでみれば・・・・これが驚く事に、何ともまろやかで、摩訶不思議な味・・・・と、同時に非常に美味しいスープであることに驚愕してしまう。
表層に浮くラー油の辛味と相まってパンチ、キレ、スピード感を備え、明確で鋭角的なエッジが立っていて、クドさ、重さ、にぶさ、のろさ・・・が全くない。反面、優しい口当たりで、滋味深く、奥深い味わい、何とも後を引くナチュラルな旨味・・・。キレのあるスピード感と滋味深い優しさが、とても良くバランスして存在している。
スープにはラー油が浮いているが、辛すぎず、ゴマ油の風味が優雅に感じられ、ニラがその独特の芳香をスープへ加えて食欲を増進させているのだが、どこにも「力み」や「あざとさ」がなく、あくまですべてが自然体で存在している感じ・・・。

麺を箸で持ち上げ、一口すすってみる・・・・。これほど細いのに、何しろ、驚くほどに、「モッチモッチ・・・」「ムッチムッチ・・・」としている。
噛み締めると、小麦製品と言うよりも、玉子の旨味と言うか・・・・何とも言えない潤沢な旨味とコクのある美味しさが口中にあふれ返る・・・。
いやはや驚くしかない、この麺、既に小麦粉の味ではなく、例えるなら・・・贅沢に作られた一級品の「カステラ」を想起させる風味と味がある。そう、カステラとか、カスタードケーキっぽい「濃密な味」なのだ。小麦粉や鶏卵以外にも、おそらく使ってはいないと思うが牛乳や生クリームを混ぜたかのような風合いを感じてしまう。
すすると、麺が縦にも横にも良く伸びる麺である事が判る。いわゆる「アシ」も「コシ」も豊かに備えている麺であり、多めにすすって歯を入れると・・・「ム〜ッチョリ」とモチ肌っぽい感動の歯切れ感が堪能できる。そして、その麺の中から先ほどのようなカスタード風の深いコクのある味わいが炸裂して来るのだから・・・・歯を楽しませてくれるモチモチの食感も素晴らしく秀逸であるが、これほどに深い「味わい」「コク」のある麺も実に珍しいと思う。
良く出来た手打ち麺の食味に感激させられる事は少なくないが、機械打ちの麺で・・・ここまで感激させられるのは珍しい。スープとの相性も本当に申し分がない。

トッピングされた白髪ネギは、非常に丁寧で上手に極薄に削がれていて、歯触りがシャリシャリ・・・と心地よく、新鮮ながらクセのない葱白の美味しさを堪能させてくれる。この白髪ネギはスープに軽快感を付与しているうえ、モチモチの麺の食感を邪魔することもなかった。
チャーシューは、「ふっくら」、「ホッコリ」していて、繊維に沿ってハラハラとほぐれ、上品な肉汁がたっぷりと内包されたジューシーなもの。舌の上で肉の細胞の一つ一つまできれいに分解し、細胞レベルで優しい旨味とコクが溶け出してくる感じで、これまた抜群の美味しさ。まさに息つく暇もないほどに、器の中の何を食べても美味しい。

大満足と共に食べ終わり、お店を出てから10分・・・・。
スープの辛味で唇回りにはややヒリヒリする感触が心地よく残り、舌の上はミントティーを飲んだ後のように、スースーとしてすっきり、サッパリとしている。ともかく後口がサッパリしていて、尻上がりのキレが心地よく、食べ終わった後は非常に爽快な気分になってしまう。
車で例えれば、高回転型エンジンを積んだライトウェイトスポーツの軽快で俊敏な走り心地を連想する。
そして足回りが変に電子制御されておらず、ともかくナチュラルフィールでしなやかな走り心地で、リニアな小気味良いレスポンス、軽く汗をかきながら峠道を走り終えたような・・・実に爽快な気分だ。

それにしても「何味」とも表現できない、摩訶不思議な美味しいスープにも驚かされたが、何よりこの麺の美味しさには、この世にこんな麺が存在していたのかと、ド肝を抜かれてしまった。
店内に麺箱は置いてあったのだが、どこの製麺所か見るのを忘れてしまったのは不覚だった。より一層「麺の素性」がはっきりと出るつけ麺にしてみたら、一体どういう感じになるのか・・・何とも興味を引かれる。
ただ、醤油ラーメンとは言え、いわゆる伝統的な「東京ラーメン」や「支那そば」などとは、全く異なるジャンルの味の路線なので・・・・ラー油の辛味が入っていることもあるが、食べ手によっては好みの差が出やすいかも知れない。そして・・・・どことなく「魚醤」(ナムプラー)を使ったエスニック調のテイストに通じる部分も見え隠れするような気がする。
しかし、そのような枝葉末節はさて置いて、あくまで「さりげなく」、あくまで「自然体」でありながら・・・・都内屈指の「麺」の美味しさ、そして抜群の「スープ」の美味しさ・・・・であることには疑念の余地が一切ないと思う。


(麺は完食。スープは8割飲んだ。)




↓続きあり






〜伊太八 その2〜




壁に貼られたセットものメニュー。
紹興酒もウリのようです。






スープに付いての説明。






二階へ上がる階段手前に
「のむら製麺」の麺箱が積まれていました。










2005年12月下旬 つけメン 650円



美味しい麺を100%堪能すべく
今回は「つけ麺」にしてみましたが・・・
熱々のラーメンで食べた方が麺は遥かに美味しいですな。
うーむ・・・不思議です ('◇')?

チャーシューも冷たいため肉のジューシー感が出ず、
つけ汁は味噌ダレとワカメが味噌汁チック。









味噌ダレが穏やかに効いたつけ汁。
ワカメが入るのは珍しい。






芳醇な「味わい」と「コク」を備えた「濃密なる麺」のはずが・・・
意外やちょっとサッパリした大人しめの食味。






つけ汁に浸し、引き上げたところ。
ラーメンほどではないものの、なかなか美味しい。






本格台湾料理の風格を持つ「絶品メンマ」。
お酒のツマミとして最高ですな。






スープ割をしてもらったところ。
うーん・・・やはり美味しいスープですね。
滋味豊かな柔らかいゆったりとした旨味・・・。
「サラッ・・・」とした口当たりの優しい美味しさです。




2005年12月下旬 つけメン 650円

前回、あまりにも「麺」が絶品の美味しさだったので、よりストレートに麺の味が堪能できる「つけ麺」をどうしても食べてみたくなり、再訪してみた。
あの「絶品麺」の製麺所がずっと気になっていたのだが、店内奥にある二階へ上がる階段の手前に「のむら製麺」の麺箱が積まれていたのを発見した。後日、試しにネットで検索してみたが、さほど多くの情報は発見する事ができなかった。
登場したつけ麺は、具の大部分が麺皿へ載せられる盛り付けで、つけ汁はワカメが入り、白濁し、ネギが浮き・・・一見するとちょっと味噌汁っぽいビジュアルだ。

まずは汁に浸けずに、麺を一つかみしてそのまま食べてみると・・・前回のラーメンの時のような、カステラっぽい芳醇な「味わい」と「コク」を備えた「濃密なる旨味」を湛えた麺が、より一層その実力の全容を余すことなく舌の上へと現して来る・・・・・事を期待していたのだが・・・・意外や意外、ちょっとサッパリした大人しめの食味である。
すすると、唇回りで麺が「ビトビト・・・」と表面がやや粘る感じがあり、噛んでみるとモニョモニョとする歯応えで・・・あまり麺の食感も旨味も湧き立って来る感じがない・・・。卵を使っている感じはあるのだが、冷水締めされて温度が低いため、すべてが冷め切ってしまったような味と言うのか・・・ラーメンの時と違ってまるで麺の旨味や豊かさがどこかへ抜け去ってしまったようなイメージだ。
冷水締めされて温度低下しているせいか、前回とは食感も一変し、あまり縦にも横にも伸びる感じもなく、ちょっと「ちぢこまっている」ようなイメージを受ける食感に思う。

つけ汁はうっすらとした味噌味。
麺を浸けて食べてみると、味噌風味自体は大人しめであるが塩分が結構まとわり付いて感じられ、そこそこのパンチを持たせている。しかし、味の構成は味噌ダレをスープで薄めただけと感じられ、辛味や酸味や甘味などのチューニングもなされておらず、どちらかと言えば単調な味の部類に入ると思う。
ワカメが入っていて適度に塩気を中和してくれる役割を果たしているようだが、時折、ペタッと歯や舌にくっ付き、ややうっとおしくも感じられる。

ただ、熱いつけ汁に浸された麺は「水を得た魚」の如く生き生きと旨味が立ち上る感じになり、前回のラーメンほどではないものの、しっかりと美味しく感じられた。何と言うか・・・・冷め切ってしまった「餃子」を電子レンジでチンしたら、熱々になって一気に美味しくなったような・・・そんな気分である。
やはり「熱」の果たす作用は大きい事を実感するとともに、前回は麺自身の旨味と思っていた濃厚な「味わい」や「コク」も、どうやらスープの旨味を麺が適度に吸っていた部分に負っていた面も少なくなかったようだ。

チャーシューは赤身部分はそれなりに美味しいが、冷たい状態のために脂身が活性化しておらず、白い脂身がねっとりとクドく舌にまとわり付いてベタベタとした脂臭さが舌に残ってしまう。チャーシューもまた麺同様に、「熱」が通っている時の方が比較にならないほど美味しい。そのため具はできれば熱いつけ汁へ入れて欲しいと思えたが、しかし一方でメンマは特筆すべき美味しさなのにびっくりした。
歯応えはシャクシャクとしてどちらかと言えばやや柔らかめなのだが、つけ汁に浸らないことでメンマ自身の味がストレートに味わえ、味がじっくり、じんわりと染み込んでいて、甘過ぎず辛過ぎず、メンマ独特の醗酵臭が良く生きていて、まさしく「逸品」の世界。
何と言うか「メンマ単体」として完成している味と言え、小鉢などに入れて出せばまさにお酒の「オツマミ」等として絶品である。

このメンマを食べて、こちらのお店はラーメン店と言うよりも、どちらかと言えばそのルーツは台湾料理のお店と言うイメージが強くなった。
実際、サイドメニューとして小籠包、ピータンなどもあるし、お酒は紹興酒が置いてある。

最後にスープ割をして頂くと、これがまた美味しい。
野菜の旨味なのか、とても滋味豊かな柔らかい旨味・・・まるで野菜スープを飲んでいるような「サラッ・・・」とした口当たりの優しい美味しさ。健康食と言うか、医食同源の世界へちょっと足を踏み入れたような・・・そんな気にさせられる美味しさなのだ。
当然のように、飲み干しても塩気でノドが渇いたり、舌にクドい後味が残るようなことも一切なく、逆に舌の雑味がきれいに洗い流されたような・・・清々しさが感じられる。

やはりこちらのお店は「スープ」が抜群に美味しいこともあり、次回以降は確実に「ラーメン」オンリーになりそうだ。
それにしても、以前食べた「○元」(新宿区)でも「ラーメン」で絶品と思った麺を「つけ麺」で食べてみると、「?」との感想を持ったが、麺にもやはり「向き」「不向き」がある事を改めて悟らされたような気分である。


(麺は完食。スープ割も完飲。)




↓続きあり






〜伊太八 その3〜










2006年1月下旬 ガーリックわんたん麺 900円



絶品麺を堪能すべく再びチャレンジ。
ただ、今回はすべてが穏やかでマイルド・・・。
特に辛味の入らなくなったスープは大人しい感じです。
温度もやや控えめでしたね。

「ガーリック」とは揚げニンニクのチップのこと。
画像では「ワンタン」がちょっと見えづらいかな・・・。









辛味がなく、ベーススープの穏やかでマイルドな味が感じられるスープ。
相変わらず醤油ダレを感じさせず、それでいて
きちんと「味の中心線」が通っていて・・・何とも摩訶不思議な味わい。
途中から、ニンニクチップの芳香と苦味が結構影響して来る。






ワンタンは・・・角の立った皮がカッチリと硬くて、やや無機質っぽいイメージ・・・。
ピロピロ愛嬌のある歯応え等はあまり感じられないですな。
餡は少なめの挽き肉です。






麺は・・・今回、やや元気不足?
以前の「モッチ、モッチ・・・」が、普通に「モチモチ・・・」に感じられる。
うーむむ、茹で加減による「ブレ」なのかな・・・。




2006年1月下旬 ガーリックわんたん麺 900円

実は前回、「つけ麺」か「わんたん麺」かでかなり迷った。
本格派点心の「小籠包」(しょうろんぽう)が置かれている事等を考えると、おそらくは「ワンタン」も自家製で非常に美味しいのでは・・・・と大いに気になっていたのだ。そこで今回「わんたん麺」を、さらに気になっていた「ガーリック」系と合わせて、「カーリックわんたん麺」で注文。スタッフの方から、「今から茹で湯を交換するので少しお待ち下さい」と言われる。

しばし待って、登場したワンタンメンを見ると、「ガーリック」とは揚げニンニクのチップを載せたものである事が判明。
まずは、ニンニクチップ以外の部分のスープをすくって飲んでみると・・・・「ネギラーメン」とは違って辛味が入っておらず、ベーススープの穏やかでマイルドな味が感じられる・・・。相変わらず醤油ダレを感じさせず、それでいてきちんと「味の中心線」が通っていて・・・何とも摩訶不思議なスープである。今回は比較的はっきりと豚骨の旨味が感じられたが、温度がやや控えめだった事もあってか、辛味の入らなくなったスープは比較的大人しい感じである。一口目だけ、ほんのわずかに化学調味料を感じた。
続いてニンニクチップ付近のスープを飲んでみると・・・・はっきりとニンニクの風味が混じって来るが、いかにも「生」の辛気ではなく、「揚げた」芳ばしさ・・・が混じる感じで、「なるほど」と思う。ただ、多少風味が弱いように感じられ、かつ、やや焦げ臭さを感じてしまう。また、味的にもチップは「苦み」が出ていて、多めに舌に乗るとちょっと気になる。

麺は・・・・なぜかちょっと元気が感じられなかった。以前の「モッチモッチ・・・」する食感が、普通に「モチモチ・・・」する程度に感じられる。
麺の味そのものも、確かに豊かではあるものの、以前のようなカステラとか、カスタードケーキっぽい「濃密な味」「潤沢なコク」のある美味しさが口中一杯にあふれ返るまでには感じられない。
辛味のないスープでは、この麺の持ち味が生きないのだろうか・・・・それとも茹で湯の交換直後で茹でる温度が低かったのだろうか・・・・。
また、麺をすする際に、多めのニンニクチップが麺にからんで、あまり舌触りが良くない「ザラッ・・・」とする食感を生んでしまうのも関係しているかも知れない。

待望のワンタンは、「たんたん亭」や「八雲」のようなお店による「手作り」を期待していたのだが・・・・実際の仕入れは判らないが、普段スーパーなどで売られているタイプと同じように見える外観のワンタンが数枚入っている。
一般に、ワンタンの美味しさは、餡が少なく幅広の皮がチュルチュル、ピロピロ・・・と舌をなで回す「薄皮タイプ」、もしくはお饅頭のような餡ともっちりした厚皮でモチモチとする皮の旨味を堪能する「厚皮タイプ」・・・に分かれるかと思うが、こちらのワンタンはいずれにも属さない食感。角の立った皮がカッチリと硬くて、やや無機質と言うか、どちらかと言えば機械生産による「製品」的な印象を受ける。チュルチュルとか、モチモチとかの愛嬌のある歯応えがあまり感じられない。餡も少なめで味わいを堪能するには至らなかった。

チャーシューは相変わらサックリする肉質で、旨味が詰まり美味しい。量をもう少し入れてくれるとさらに嬉しい。
絶品のメンマは、単体で食べた時は味が染みていて美味しかったが、やはりスープに入ると・・・・完全にスープの味に侵食されてしまっていて、メンマ本来の味が薄くなっている。食感だけはシャクシャクと良かった。

また、食べていて感じたのは、ニンニクチップの粒子がザラザラと舌に触る事と、ニラやニンニクなどの外野が賑やか過ぎて、穏やかなスープの味に影響を与えていると感じられることだ。また、それらのニンニクとニラが合わされば、もっとスープにパンチが出ても良いと思うのだが、やや温度が穏やかだったせいか、あまりパンチ増幅効果は感じられなかった。「ガーリック」と「ネギ」は同じ100円アップな訳なので、私的には「ネギ」の方が好みに思う。
食べ終えての感想としては、いやはや、何とも・・・・こちらの計算どおりに行くとは限らない・・・・ラーメンってホントに難しいものだと改めて思った。ただ、それでも、しっかりとスープまで完飲させられるところは「さすが」だと思う。


(麺は完食。スープも完飲。)










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