ラーメン&つけ麺食べ歩き
イレブンフーズ
(東京都 品川区)

店名 イレブンフーズ(いれぶんふーず)
住所等 東京都品川区東品川1-34-23 【地図表示】
禁煙 タバコ可
訪問日 2005年5月下旬 ラーメン 700円



〜イレブンフーズ〜

(各写真はクリックで拡大します)




お店に到着しました。
京浜急行の「新馬場駅」から徒歩7分ほど。
東京モノレールやりんかい線の「天王洲アイル駅」からは10分位。
山の手通りから50mほど路地を入った場所です。






うーん・・・まさに「あるがまま」な雰囲気がイイですな。
スープの良い香りが漂って来ます。






店内はL型のカウンター形式です。
酒井製麺の麺箱が見えます。壁の扇風機がカラフル♪
左手前の青いボックスにオシボリがあります。






うむ・・・・朝の8時から営業しています。
都内でも希少な朝ラーのできる店。






メニューはこの四種類のみ、会計は食後の自己申告制。

「ラーメン」を注文しました。










2005年5月下旬 ラーメン 700円



「男は黙ってイレブンフーズ」。
ズバリ、働く男のソウルフード・・・。

気持ちいいほどに、何物にも縛られない・・・アンチェインなラーメン。
このラーメンには幾多の理屈や薀蓄(うんちく)を吹き飛ばすパワーがありますね。

スープはトロンとして舌にからみつく旨味がクセになる感じ・・・。
味付けはトーゼン濃い目ですぞ。

麺はモチモチでとても美味しいです。
入る具はすべてが大振りで、痛快なほどにワイルド。









トロロンとしたスープを一口すすれば・・・・ビビビッと旨味の電流が走る。
麺はやや平打ち気味で滑らかな口当たりとモチモチした歯応え。
噛み締めれば卵の甘い風味があふれる上質なもの。






チャーシューはぶ厚い肉がドサッと乗ってくる豪快さ。
上質な風味と繊維感に満ちて肉の旨味がはちきれんばかりの美味。
ハグハグとほお張れば思わず笑顔に・・・。
(゚∀゚)




2005年5月下旬 ラーメン 700円

個性的な美味しさのラーメンを提供しながらも、ほとんどマスコミに登場せず、場所も判りづらいためか、「幻の名店」などと一部では言われているお店。
JR品川駅から京浜急行線に乗り換えて二駅、「新馬場」にお店はある。山の手通りから路地を50mほど入るため、実際、地元の方でないとなかなか気付かないような場所である。
東京都中央卸売市場や品川埠頭などが近く、そういった市場や倉庫などで働く人達の需要があるのか朝の8時から営業しているお店だが、この日は夕方近くに訪問をした。席に座ってからも、注文するのはお店の人から尋ねられるまで待つのがルールのようだ。

登場したラーメンは、何か、黒々とした塊りがドカッと乗っていて、一瞬驚いてしまう。
よくよく見れば、それはキクラゲとワカメであり、それぞれ肉厚で大振りのものがどっさりと載せられている。さらに肉厚なバラチャーシューと玉ネギのザク切りに目を奪われる。
スープからは豚骨の風味が漂っているのだが、随分と品の良い匂いであり、心地よく食欲をそそる「肉料理」系の香りとして仕上がっている。
レンゲが見当たらなかったため、器から直接、トロロンとしたスープを一口飲んでみると・・・・「ビビビビッ」と旨味の電流が口中に走る、と同時に、「うまい」・・・というシグナルが脳を直撃する。

スープは少しだけ濁っていて、ゼラチンと思われるトロンとした濃度があり、そのせいか舌にからみつくような飲み口であり、舌を包み込む複雑な旨味がなかなかクセになる感じである。
豚骨の中でも背ガラなどではなく、良質なゲンコツをメインに使ったような旨味があり、化学調味料やダシの素などの旨味成分もしっかりと感じるスープではあるが、長年に及ぶ「勘」の成せる技なのか、天然ダシとそれらの粉末系調味料が協調し合って醸し出すピンポイント的な融合味は見事である。このスープには、やれ「無化調」だとか、やれ「トリプルスープ」だとか等々の、幾多の理屈や薀蓄(うんちく)を軽々と吹き飛ばす並外れたパワーと完成度があるように思う。
味は確かに濃い目ではあるが、その分とても判りやすい味になっているのがいい。また、塩分がキツイというのではなく、醤油ダレもじんわりとした弱めの利かせ方で、何かが突出しているのではなく、スープ全体として「濃い目」に感じられる。

店内には酒井製麺の麺箱が置かれている。
時々、こちらのお店の麺は柔らか過ぎるという話を聞く事があるが、混雑時は一度に大量の麺を茹でて平ザルで一人前ずつ取り分けるため、多少の茹でムラはあるのかも知れないが、私が食べた限りでは柔らかすぎるという事はなかった。ポヨポヨした口当たりであるが、きちんとしたハリとコシがあり、艶やかなすすり心地を放ち、噛み締めればモチモチとして卵の甘い風味があふれる上質な美味しさを持つ麺である。
見た目は、何ともワイルドそうなラーメンであるが、実際のスープの口当たりの良さと、この麺の上質さが、このラーメンを単なる「粗野」ではない、レベルの高い一品へと仕上げていると思う。

チャーシューはぶ厚い肉がドサッと乗ってくる豪快さ。一見すると脂身が目立つが食べてみるとあまり気にならない。歯がサクリと入る上質な繊維感に満ちていて、肉の旨味がはちきれんばかりの美味しいチャーシューだ。ハグハグと口中いっぱいにほお張れば思わず笑顔がこぼれてしまう。これなら、チャーシューメンが人気で、早い時間で売り切れてしまう事が多いと言うのもうなずける。

食べていて椎茸の香りがするなぁ・・・と思っていたら、どうやらキクラゲの香りだったようだ。そのキクラゲもワカメも肉厚で、しかも大振りなので、随分と存在感がある。
豚骨のどっしりとしたスープのコク、そしてやや濃い目の味付けを、このモチョモチョと柔らかなキクラゲとワカメの両者が適度に洗い流し、意外なほどサッパリとした飲み口へと導いているのは間違いないだろう。さらにザク切りで多めに散らされた玉ネギの揮発性の香りと甘味&辛味、そしてシャクシャクするキレのある歯触りが良いアクセントとなって加わるため、スープ全体として風通しが良いと言うか、まったく重さやクドさを感じず、次々と飲み進める感じになっている。
ただ、2年ほど前に食べた時は、もっと「どっしり」とした肉系のコクのあるスープだったように思え、たまたまのブレかも知れないが、このラーメンのキャラクターとしては、ある程度スープにヘビーさがあった方が一層満足度が高くなるような気もする。

また、卓上にはコショウを始め、オロシニンニクや酢や唐辛子や豆板醤など・・・幾多の調味料が置かれている。
せっかくなので、少量ずつ順番に入れてみたが、これらのいずれもが実に良く合うのには驚かされた。スープの味自体がしっかりしているので、いずれの調味料を入れても余裕で受け止めてしまうとともに、きちんとその調味料の良さも生かされた味になるのは素晴らしい。何回か通えばきっと自分好みの調味料の組み合わせが発見できそうだ。

会計は食べ終わった後に、棚にある小皿へ自分で食べたメニューの代金を自己申告で置いていくシステムになっている。昨今、隆盛の券売機などとは極めて「無縁」の、実にヒューマンな世界である。
そして、私が食べていた間、場所柄もあるとは思うが、訪れる客に若いカップルや家族連れの姿は少なく、一人、また一人と、まるで「一匹狼」のような渋い雰囲気を持つ風貌の男達が、どこからともなく現れ、やって来る・・・。
食べ始めれば、皆、黙々と麺をすすり、誰もしゃべらず、誰も笑わない・・・・。そう・・・ズバリ、「男は黙ってイレブンフーズ」という雰囲気なのだ。
こちらのラーメン、まさしく、働く男のソウルフードの趣きだ。


(麺は完食。スープは6割飲んだ。)










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