ラーメン&つけ麺食べ歩き
ひさご亭 市川本店
(千葉県 市川市)

(2008/1閉店)

店名 中華料理 ひさご亭 市川本店(ひさごてい いちかわほんてん)
住所等 千葉県市川市市川1-6-2 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2005年4月下旬 タンメンと半餃子セット 900円



〜ひさご亭 市川店〜

(各写真はクリックで拡大します)




到着しました。
千葉街道(国道14号)を少し入ったところです。
JR市川駅から徒歩2分ほど。
京成線の市川真間駅からは徒歩5分ほどかな。






しかし・・・
ノレンは出ていても扉が開きませぬ。
どうやって入るのかなと思ったら・・・。






ぐるりと裏へ回るともう一つ入口が。
無事入店できますた。
(´Д`)






店内はステンレスのカウンターとテーブル席。
堂に入った接客や調理ぶりに老舗の風格を感じます。
正面の扉は締め切りのようですな。






メニュー。
ここには出てませんが、餃子は6個600円、半餃子3個350円です。
麺類とのセットにもできるようです。
タンメンを半餃子セットで注文しました。










2005年4月下旬 タンメンと半餃子セット 900円



「淡色野菜」の魅力を最大限リスペクト。
アッサリ、サッパリ路線を極めたタンメンですね。
塩加減も絶妙で、とても心地よい「軽快感」のある美味しさ。

スープのガラ風味も控えめなうえ、肉が一切入らないので、
淡色野菜の持つ優しい旨味と甘味が純粋に生きています。









ほとんど無色透明なスープには野菜のエキスがぎっしり。
淡色野菜の持つ魅力を心ゆくまで堪能できますぞ。






平打ち形状の麺はパタパタパタ・・・と、楽しいすすり心地。
シャキシャキしたモヤシやキャベツが重なって歯触りを増幅。






こ、これぞ、「ひさご亭」名物の巨大餃子。
ドンッ、ドンッ、ドンッ、と巨大な塊りの三連発。
ガッチリした皮とズッシリした餡で大迫力。
食べ易いように箸で半分に切ろうとしたら、箸が折れた・・・。
(TーT*)






固めの皮をやぶれば中身もぎっしり、一切の隙間なし。
ニラやニンニクなどのパンチがほど良く利き、
ネトッとした粘り気と意図的な甘味のある餡が独特です。




2005年4月下旬 タンメンと半餃子セット 900円

JR市川駅前の路地にお店を構えて早50年以上という老舗店。ラーメンやタンメンも人気だが、名物の巨大餃子が有名らしい。
市川駅から一度千葉街道まで出て、京葉銀行の右脇を入ると、30mほどでお店の看板が見えた。ただ、ノレンは出ているものの、扉の前には大きな荷物が載った台車が置かれ、「こちらの扉は開きません」と書かれた札が貼られていた。
どうやって入るのかとしばし思案していると、何やらお店の裏側で人の話し声が聞こえるので、グルリと裏手へ回ってみると、もう一つ入口があり、どうやらこちらから出入りするようだ。

入口の周囲には様々なものが雑然と置かれ、気取りのない雰囲気、いかにも地元密着の老舗店の佇まいである。
店内はステンレスのカウンターとテーブル席に分かれ、女将さんの気さくで手慣れた接客や店主さんの堂に入った調理ぶりに老舗の風格を感じる。

まずは、評判の高いタンメンを注文したところ、「餃子はどうしますか?」と尋ねられた。最初は、その大きさに恐れをなして断ったものの、他の客が全員「餃子」を頼んでいるのを見て、やはりせっかくだし・・・・と、追加で半餃子をオーダーした。

オーダーをしてから、10秒ほどですぐに半餃子が登場したので、ある程度、客入りからオーダーを予測して先行して焼いているようだ。
その巨大餃子、大きいと言うだけでなく、野球のボールのようにほぼ「球形」と言うか・・・・もう少し正確に言えば角の丸い「立方体」をしている。いわゆる「ホワイト餃子」を巨大にしたようなタイプである。
そのため、かなりの大口を開けないと、ちょっと食べづらいと感じたので、まずは箸で半分に割って食べる事にしたのだが、皮が予想以上に厚くガッシリしていて、簡単には割り箸が通らない。そのため割り箸に力を入れたところ、「パキッ」と箸が折れてしまった・・・・。
新しい箸で、何とか半分に割り、ほおばってみると、皮の焦げた部分はまるで草加せんべいのような固さがある。そして中には餡がぎっしりと隙間なく詰まっていて、かなりのボリュウムだ。

その餡は、ニラやニンニクなどのパンチがほど良く利いているのだが、玉ネギのみじん切りなどが煮崩れた時のような「ネットリ・・・・」とした半生ゼリー状の粘り気があるもので、この柔らかなネトネト感が舌にまとわりつくような独特な舌触りを生み出している。
そして、おそらくは砂糖と思われる意図的な甘味が足されていて、なかなか個性豊かな味わいになっている。最初は野菜の甘味かと思ったが、二つ目の餃子を食べた際に、味ムラというか、一つ目よりももっとはっきりした人工的な甘さを感じたので、やはり調理の際に砂糖のような甘味を意図的に足していると思う。

この甘味がラー油の辛さとなかなか良く合う感じであるが、味わい的には野菜の旨味が中心になっていて、肉汁やラードなどでコッテリした味を出しているタイプではない。
それにしても三つも食べると、これだけでかなりの満腹感がある。もし食べきれない場合は、お願いすればお持ち帰りにもできるようだ。

二つ目の餃子を食べ終えたところでいよいよタンメンが登場した。
タンメンは、モヤシやキャベツなどの淡色野菜が多めに載せられていて、スープはほとんど無色透明に近い。
まずは一口、スープを飲んでみると、何とも素晴らしい「野菜の旨味ワールド」が舌の上に広がってゆく・・・。まるで「何もない」ところへ、一気に野菜の旨味だけが流れ込んで来る印象だ。どこにも余計な色付けがなく、淡色野菜の持つ独特な旨味と優しい甘味が純粋に生きている味であり、さらに、その旨味をサポートする塩加減も強すぎず、弱すぎず絶妙で、変にいじられていない、とても心地よい「軽快感」のある美味しいスープである。

スープのガラ風味も控えめなうえ、チャーシューとか挽き肉などの、動物系の具が全く入らないので、一切の「邪魔」がない状態で、淡色野菜の持つ魅力を、どこまでも徹底して、ピュアに、心ゆくまで堪能できるように意図されているようだ。
肉類を入れずに作った、塩味オンリーの、いわゆる「野菜炒め」の美味しさに、かなり近いと思えた。

麺は珍しい平打ち形状の縮れ麺で、濃い目の黄色い色が透明なスープの中で良く映える。
箸で持ち上げてみると、香りのデリケートな塩味スープというせいもあるかとは思うが、ちょっとだけカンスイの匂いが気になった。
一口すすってみると、その独特な形状ゆえなのか、「パタパタパタ・・・」という、口の中へ麺が折れ重なってゆくような面白いすすり心地である。麺の表面がやや溶けかかっている感じで、麺自体の口当たりは丸さがあるのだが、シャキシャキしたモヤシやキャベツが混じって重なって来て、歯触り、歯応えを盛んに増幅させて来る。

野菜類は、やや控えめに火を通している印象で、絶妙なカドや硬さが残されていて、食べるたびに「パキパキ、シャキシャキ」となかなかにぎやかだ。
特にキャベツの芯に近い部分などを噛み砕いた際に、野菜独特の旨味がほとばしり出る感じで、なるほど結構ヤミツキになりそうな美味しさである。
この独特な野菜の食感、旨味のリアル感が、薄い塩味でストレートに楽しめるところが、こちらのタンメンの何よりの醍醐味と言えるだろう。

食べ終わってみて、「後味」の段階になると、食べている際は気にならなかったが、野菜の豊かな旨味や適度な塩味に混じって、ほんのりとわずかな化学調味料の後味がある事に気付く。ただ、それも随分控えめなもので、やはり最初から最後まで、「淡色野菜」の旨味一色に尽きる感じがあり、アッサリ、サッパリ路線を極めたような、このタンメン独特の「潔さ」のようなものを感じる。

ただ一方では、やはり肉系の旨味やコクが入らないと、ややアッサリし過ぎていると言うか、「濃い味」や「動物性脂肪」が好きな人にとってはどこかしら物足りないと言う人もいるかも知れない。
この辺はきっと、食べ手の好みに負う部分と言うことになるのだろう。


(麺は完食。スープは6割飲んだ。)










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