ラーメン&つけ麺食べ歩き
GOMA
(東京都 中野区)

店名 GOMA(ごま)
住所等 東京都中野区沼袋1-44-10 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2005年2月上旬 湯麺+セット 600円



〜GOMA〜

(各写真はクリックで拡大します)




お店は西武新宿線「沼袋駅」近くにあります。
「北口」改札を出たら地元商店街を北進。






2分ほどで現れる「サンテ・オレ」の手前を右へ。
うーん、地元の方の生活道と言う感じですな。






さらに1分ほどでお店に到着。
粋なカフェレストラン風の佇まいですね。
看板には「ラーメンは6時から」と書かれています。






入口スペースには美しい花々や
観葉植物が飾られ、まるでサンルームの趣き。
カウンター席の木目も美しく磨き込まれています。






清潔感あふれる店内にはテーブル席も。
フロアは結構広めですな。






メニューです。
湯麺とセットをオーダーしました。










2005年2月上旬 湯麺400円 + セット200円



透明な清湯スープは、たっぷり溶け込んだ鶏ダシの量感がお見事。
天然「グルタミン酸」の味わいをとことん追究したスープですね。
醤油ダレ自身の美味しさも光っています。

このスープと青梗菜(チンゲンサイ)との相性の「絶品」度は、
まさに「運命的」なモノを感じますな。









意外なほどコシの強い細麺は、
はっきり明確な四角断面の歯触りです。
あまり小麦粉の風味を感じさせず、卵白を意識させる、
透明感にあふれたちょっとプラスチッキーな食感かな。






鶏の濃い旨味がたっぷりのスープ。
その旨味を醤油ダレがさらに「倍増」させているイメージ。
上品ながら芯のある力強い味になっています。






器の底に「挽き肉」が沈んでいました。
「肉」の旨味を一層補強する隠しアイテム。




2005年2月上旬 湯麺400円 + セット200円

千葉で人気の「13湯麺」(カズサントンミン)で修行された方のお店。
お店が新しい感じなのでまだ最近の開店かと思ったら、どうやら1995年の開店で、既に10年目と言うことらしい。

沼袋駅から徒歩3分ほどとは言え、商店街から100mほど細い路地を入るため、通りすがりの人が偶然入店して来る機会は少なそうな場所にある。私が訪問したときも、数名の先客、後客がいたが、店主さんとはすっかり顔馴染みと言う感じで、いかにも常連というイメージであった。
入口スペースには美しい花々や観葉植物が飾られ、まるでカフェレストランのような上品なインテリアは、ちょっとした「大人の隠れ家」のようで、近隣にお住まいの「大人」の人々のコミュニティの場になっているような印象だ。所作は控えめながらも笑顔の絶えないご主人も人当たりの良さそうな印象。

なお、ラーメンは夕方6時過ぎからの夜の部メニューになっている。昼のメニューは未確認だが、厨房の棚には、コーヒーカップか紅茶カップのようなものも置いてあった。
メニューには「湯麺」と書いてあるが、これは「トンミン」と読む。北京語では「タンメン」と発音するが、広東語では「トンミン」または「トーミー」と発音することに由来するらしい。

目の前で、一杯ずつ丁寧に手作りされたその「湯麺」、透明な清湯スープからはもうもうと湯気が立っている。
一口スープを飲んでみると、凝縮されたような鶏の旨味が「ジワー・・・」と口中にスムースに流れ込んで来た。うーん、これはなかなか濃い。素材からの旨味の「濃さが違う」と言う印象だ。
味のバラエティ豊かな「広がり」とか、スパイラル的ディープな「深み」というよりも、あくまで素直に「濃度」を追究したような、根気良く長時間にわたってコトコトと煮詰めたような・・・そんな味の凝縮の仕方である。舌先で味わうと言うよりも、口の隅々までしっかりとその旨味が「行き渡ってしまう」ほどの、とても豊潤な味わいだ。
お店関連のHPによれば、どうやら旨味の濃い老鶏を丸ごと使って、ネギなどの香味野菜とともにスープを取っているらしい。
そういう意味では、老鶏の天然「グルタミン酸」の味わいをとことん追究したスープと思える。最初にちらりと、昔懐かしい中華そばのスープと通じる部分もある気がしたが、それは共に「鶏ガラ」のグルタミン酸の味が中心という事なのだろう。
旨味が豊富ではあるものの、雑味がなくふくよか、的を絞ったシンプルな旨味のため、クドくなり過ぎずにグイグイと飲み進める。

また、その旨味を影で「倍増」させているのが、上品ながら芯のある「醤油ダレ」であろう。この醤油風味の存在が、まるで「テコ」の原理の如く、この天然「グルタミン酸」のスープを下から支え、持ち上げている感じだ。
それにしても、これだけ「旨味」を抽出していながら、「臭み」や「雑味」が全く感じられないのは丁寧な調理の賜物なのだろう。
そして、さらに・・・・タレの隠し味として使われている「紹興酒」の独特な「枯れた老酒(ラオチュー)系風味」が、いかにも「昔日の中華味」的な独特な深いキャラクターを生み出している。

麺は細麺ストレートで、奥ゆかしくスープの底に沈むように入っている。
箸で持ち上げてみるとユラユラと泳ぐような感じなので、随分と繊細で柔らかめなコシを想像したが、一口食べてみると、これが意外なほど食感のはっきりした強い麺であり、やや芯がある感じで曲がりずらく、明確な角断面の歯触りを備え、ツルツルとしたクリアーなすすり心地を放つ。
噛み締めると、あまり小麦粉の風味を感じさせず、透明感にあふれたちょっとプラスチッキーな食感とも感じる。
お店の関連HPを拝見すると、意図的に炭酸カリウムを多めにしたカンスイや卵白成分などで、このツルツル、コツンという麺の食感を出しているとのこと。量はそれほど多くはない。
チャーシューは肩ロースを焼いたタイプのようで、あまり大きくはないが厚みが1cmほどあり、食べてみるとモグモグして、ボヨンボヨンとはじけるような豊かな肉の弾力がある。その歯応えを楽しみながら噛み砕いてゆくと、肉の旨味がジワジワとあふれて来る。焼かれた表面の香ばしさも加わってなかなか美味しい。

そして、何よりの具の「エース」の座を占めるのが、紛れもなく、「青梗菜」(チンゲンサイ)だろう。
いかにも新鮮で、清浄な印象のその青梗菜は、軽く火を通された後の「シャクシャク」する見事な歯触りが本当に素晴らしい美味しさだ。
しっかりと肉厚で、歯切れの良い繊維感がビビッドで、噛み砕いてゆくと均質にほぐれ、最後は細胞の一つ一つのレベルにまできれいに分解して行くような食感だ。
味わいもまた素晴らしく上質、デリケートに香る緑の芳香、控えめなほろ苦味、これらにスープの濃い旨味が重なって、素晴らしい「美味」という名のデュエットを奏でる。

青梗菜と一緒にレンゲでスープを多めにほおばり、シャクシャクと噛み締めれば・・・・・このラーメンが、いつの間にか「青梗菜スープ」としての「一品料理」にメタモルフォーゼしたかの如き「もう一つの顔」を感じさせてくれる。
間違いなく、この青梗菜が「第二の麺」とも言える、非常に重要な役割を担っているイメージで、旨味の濃いスープに、絶妙な香りの清涼感とシャクシャクしたクリスピーな歯触りを付与し、お互いを数段、引き立て合っている。

麺とスープだけでのオーダーも出来る訳だが、この青梗菜をこのスープとともに味わうためにも、本当に「セット」でオーダーしてみて良かったと思った。
メンマも口中でほぐれるような素晴らしい柔らかさ、スープの味をやや濃くしたような味付け。白ネギも新鮮で、この旨味の「濃さ」のあるスープに清涼感を付与し、絶妙な軽快感を与えている。

麺と具を食べ尽くした後、試しに卓上の「豆板醤」を少し加えてスープを飲んでみた。ピリッとした辛味とヒネリのある醗酵風味が加わって一層パワフルになり、キレやスピード感が加わる感じだが、辛味などのインパクトともに一気に食べ尽くすよりも、むしろじっくり噛み締めるように味わいたいスープだ。

それにしても、丸鶏オンリーのスープとしては、随分と肉々しい芯の強さがあるスープだと思っていたら、器の底に「豚挽き肉」が沈んでいた。スープの旨味を一層補強する隠しアイテムなのだろう。
また、食べている最中はふくよかな旨味に覆われて判らなかったが、食べ終えてから暫らくは舌の上にちょっと強めの醤油風味が残るのが感じられた。


(麺は完食。スープも完飲。)











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