ラーメン&つけ麺食べ歩き
玄 本店
(東京都 千代田区)

(2005年閉店)

店名 ラーメン創房 玄 総本店(げん)
住所等 東京都千代田区外神田2-3-10 【地図表示】
禁煙 タバコ完全禁煙
訪問日 2004年7月下旬 玄流塩ラーメン 780円



〜玄 秋葉原 総本店〜

(各写真はクリックで拡大します)




到着しました。
秋葉原駅から5分ほどの距離。
電気街からはちょっと離れてますね。






秋葉原駅以外にも、御茶ノ水駅、新お茶ノ水駅、
小川町駅、淡路町駅、末広町駅、神田駅などなど、
いずれも徒歩5分ほどですな。






券売機です。
玄流塩ラーメンを購入。






やや低めのカウンター席。
まるでアリーナ席のように、すべての
調理が手に取るように見える (゜o゜)
超オープンキッチンです。










2004年7月下旬 玄流塩ラーメン 780円



テーマはズバリ、「ジェニュイン・オーガニック」でしょうね。
ナチュラル&ヘルシー路線を「突き詰めた」結晶です。

店主さんの長い間の思い入れが
実にたくさん詰まっているラーメンですな。
すべて天然素材だと味の安定が実に大変だと思います。









スープは非常に自然な素材の色合い。
揚げネギが香ばしさをプラス。
表面張力が豊かですな。






無垢な感じのある中細麺。
ちょっと柔らかめなのは
天然カンスイの「証」なのでしょう。




2004年7月下旬 玄流塩ラーメン 780円

無化調・無添加ラーメンの草分け的存在。以前は秋葉原の裏手、末広町駅のすぐ近くにあったが2002年にこの場所へ移転して店内も広くなった。

今回、久しぶりの訪問。真夏と言う事ももちろんあると思うが、オープンキッチンで、かつ、仕切りが全くないため、厨房の熱が拡散して客席はかなり暑い。ラーメンを食べる前から汗が出てきてしまった。
ラーメン店の場合、常に茹で湯やスープが火にかかっているので、流行のオープンキッチンも夏場は大変である。それでも「玄」の場合は、厨房と客席の距離も近く、かつ、目線の高さが一致しているので、調理作業の一つ一つが完璧なまでに客から見て取れる。ある意味、相当な自信がなければできない超オープンさである。

供されたラーメンは、やや濁りのある半透明の黄土色スープに、揚げネギが散らされている。見た目からして、不自然さの全く見当たらない、いかにもナチュラルな淡い色のスープである。ふくよかな芳香が鼻をくすぐる。
スープの塩分は丸みのある穏やかな味わい。そして出汁は、「じんわり」と「くっきり」の二本立ての旨味に感じられた。
「じんわり」の方は鶏の優しい出汁、決して大声で主張することはなく、奥ゆかしい姿をまるで「影絵」のようにしめやかに見せてくれる。この柔らかさは丸鶏のふくよかな出汁だと思う。ただ、今回の物は、ところどころちょっと陰影が付いている気がした。以前はもう少し輪郭なり、厚みなりが、はっきりと「整って」出ていたと思う。

もう一つの「くっきり」の方は昆布の出汁である。これはかなり明確に、ちょっとくどいほどにはっきりと旨味が出ている。かなり「力技」で出しているような旨味で、むしろベストの状態を通り越してしまっているような気がしてならない。無化調で、何とかしっかり旨味を出そうと、かなり長時間、昆布を煮出したような印象。そのためスープ全体にちょっとネトッとした「トロミ」が付いている。これは昆布のグルタミン酸(旨味成分)以外に、アルギン酸(ネバネバ成分)までが出てしまっている状態を想像させられる。以前は、このような印象は皆無だった。
揚げネギが浮いてスープに芳ばしさを加え、白髪ネギが清涼感を加えている。しかし、白髪ネギはちょっと食感が強すぎる気がした。もう少し細切りにするか、量を減らしても良いかも知れない。

麺は中細ストレート、完全天然カンスイにこだわっているせいなのか、ちょっと柔らかめのユルユルした食感である。茹で過ぎというより、もともとの麺自体がソフトな印象である。この麺だけは変わっていない。他店の麺に食べ慣れていると、どうしてもやや物足りない口当たりにも思えるが、とても安心感のある優しい麺であり、むしろこれこそが「玄」の頑ななポリシーであり、その意義である事を、食べ手側が理解する必要があるだろう。

チャーシューは、肩ロースでふくよかな肉の食感。醤油の味がしないので、塩で味付けしているのだろうか。ホロホロと崩れて、良好な肉汁を内包している。十分に美味しいが以前ほどの感激はない感じ。青菜はほうれん草にしては茎が太いので小松菜のような気もするが、味わい自体はスープと同化した印象の物。メンマは、以前はもっと色が濃くて細くて焦がしたような跡があったが、今回の物は割と普通の外見になっていた。それでも、シャキシャキとか、コリコリとかの軽い食感ではなく、繊維同士が固く密着し合っている感じで、やや固めの歯応えである。ソフトな麺と組み合わさることもあって、箸休めとしてはまだちょっと固すぎるような気もする。

確か、この「玄流塩ラーメン」を初めて食べたのは、2002年の初春の頃だったと思う。その時は、その飛びぬけた美味さ、あまりにも高い完成度、感涙物のナチュラルさに、その場を動けなくなるほどの鮮烈で深い感銘を受けた。

それ以来、この塩ラーメンを食べるためにずいぶんと秋葉原に通った覚えがある。しかし、今回は、たまたまのブレなのか、私の味覚が変わったのか、それとも単なる勘違いなのか・・・随分とラーメンの作りが明確に変わった気がしてならない。
もちろん、一般のレベルで言えば文句なく美味しいナチュラルなラーメンである。しかし、私にとっても特別なお気に入りラーメンであるだけに、どうしてもさらに高いレベルを要求してしまう。
ちなみに訪問時は「玄」店主の田中氏の姿は厨房には見られなかった。


(麺は完食。スープは6割飲んだ。)











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