ラーメン&つけ麺食べ歩き
だるま大使
(群馬県 高崎市)

店名 だるま大使(だるまたいし)
住所等 群馬県高崎市剣崎町1186-12 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2004年8月中旬 だるまラーメン 680円
           だるまラーメンパートU 680円
           支那だるまラーメン 680円



〜だるま大使 その1〜

(各写真はクリックで拡大します)




到着しました。
高崎駅からは北西へ6kmほど。
開店前から数台の車が待っています。
電車なら群馬八幡駅から徒歩15分ほど。






SINCE1993と書いてあります。
つまり創業して11年・・・
今では群馬を代表する人気店の一つですな。
夕方の6時から開店です。






高崎名物のダルマと某TVキャラを
合体させたようなオブジェが楽しいですね。
2002年にここへ移転したらしく、建物はまだ新しい感じ。
2号店オープンの貼り紙もありました。






カウンターとテーブル席でかなり広め。
新しく、清潔感も満載です。






店員さんはとても感じが良いです。
とても優しく丁寧にオーダーを取ってくれますぞ。






メニューです。
「濃厚とんこつ」で人気が出たお店ですが、
今は四本立てのようですね。
「だるま」「パートU」「支那」を注文。










2004年8月中旬 だるまラーメン(博多麺・バリカタ) 680円



なるほど、ビジュアルからして「本格派」の九州豚骨ですね。
強火で約10時間、豚骨をしっかり炊いているそうです。
豚臭さやラードもしっかりあり、旨味も明確な感じでプロデュースされています。
肩ロースチャーシューやメンマなど、十分な食べ応えも考慮した印象。









豚骨100%スープ。
ゼラチンはさほど多くないので飲み易い。
適度に万人向けにチューニングされている印象。
好みで「こってり」タイプにもできますぞ。






本場から直送した博多麺だそうです。
都内の有名店とも遜色ない食味で美味しいっスね。
好みで茹で方の指定も可能。




2004年8月中旬 だるまラーメン(博多麺・バリカタ) 680円

群馬県のラーメン本に必ずと言って良いほど登場するお店。濃厚な「豚骨」でブレイクしたらしい。ユニークな店名は、一度聞くと忘れることがない。
2002年に店舗を移転して、現在の場所になったとのこと。高崎市内からは、国道406号を一本道のように辿ってゆく感じになる。意外にも昼間の営業はせず、開店は夕方の6時からだ。開店10分ほど前に到着すると、既に5〜6台の車が開店を待っていた。

人気店だけあって店員さんの数も多く、いかにも教育が行き届いた感じの、優しく丁寧な接客である。挨拶も元気が良いが、決してカラ元気という感じでなく、あくまで自然体なのが良い感じ。
麺は博多麺を選択し、バリカタでオーダーした。登場したラーメンは、なるほど、しっかりと「九州豚骨ラーメン」の外観だ。チャーシューがしっかりしていたり、メンマが載っているのは、やはり北関東での価値観を考慮した結果だろう。
鼻を近づけると豚臭さはなかなかしっかりとあるが、ゼラチン成分は多くはなく、その分ラードは多めに見える。実際、食べ始めてみると、白濁させた豚骨の風味が心地よく漂い、適度なトロミがあって飲み易いスープだ。豚骨を約10時間炊いているらしいが、しかし、決してミルキーぽさに振ってしまった印象はなく、あくまで本場志向の方向性だ。ただ、マニア向けの「ディープさ」はあまりなく、旨味の「線」が、割と浅い位置にあるというか、割とすぐに判り易い位置にある気がする。さらに、豚骨の図太い旨味そのものというよりも、塩や化学調味料の旨味も上手に合わせたもう少しスマートな感じの旨味であり、しっかり味(舌)を、狙った位置までエスコートする感じである。
ただ、ラードが多いため、後半、やや油っぽいと感じてしまう気がするとともに、場合によっては油のマスク効果で、スープの味を判りづらくしてしまう部分もちょっとある気がした。

麺はしっかりした卵殻入りの博多極細麺。バリカタで頼んだらしっかりと硬めで出てきて、歯触り、味ともになかなか美味しい。コストのかかっていそうな麺と思えた。
また、肩ロースと思われるチャーシューが二枚入っていて、これは他のメニューも共通だった。メンマは繊維感が弱めで歯応えは大人しめのもの。
また、半分入る固茹での玉子は、二黄卵であり、双子の黄身の形がちょうど「ダルマ」状になっている。店名を意識したなかなかの芸の細かさだ。
テーブルには、白ゴマやおろしニンニク、辛子高菜、紅ショウガなどが置いてあり、自由に入れられるようになっている。メニューには「だるま大使のとんこつラーメンの食べ方の基本」などが楽しい図解入りで説明されているなどエンターテイメント性にも力を入れている感じ。


(麺は完食。スープは3割飲んだ。)




↓続きあり






〜だるま大使 その2〜










同上日 だるまラーメンパートU(ふつう麺・カタめ) 680円



いわゆるコッテリ濃厚系です。
どっさり背脂と濃い醤油ダレが入り、見た目のインパクトも十分。
「だるま」に比較すると、グッと旨味やコクが複雑で深くなりますな。
醤油ダレもはっきりと出ていて、味が濃くて芯が太い印象。







ラードと背脂で、かなりコテコテ。
油っぽさに負けないよう醤油ダレも濃いめです。






麺は「ふつう麺」と「博多麺」を選択可能。
写真は「ふつう麺」で、中太のウエーブ麺です。
見た目はゴワゴワっぽいですが、実際は適度な柔らかさ。




同上日 だるまラーメンパートU 680円

このラーメンも麺の選択を聞かれ、迷ったが、メニューによれば関東のとんこつ醤油を源流とするということなので、「ふつう麺」を選択した。ただし、念のため「カタめ」としてみた。
スープは「背脂」がドッサリと載せられ、見た目のインパクトはスゴイが、かなりきれいに整った盛り付けであるため、カップルや女性客などでも、安心してオーダーできそうだ。

一口飲んでみると、厚めのラードの層の下に、さらに多めの背脂がどっさり入っていて、非常に旨味、厚み、コク、甘味のあるスープになっている。背脂とラードによるコッテリ具合もスゴイが、それに負けないくらいに醤油ダレも太くはっきりと出ていて、味の芯が太く、味の濃いスープである。
トロミさえ感じるうえに、ちょっと脳内ホルモン分泌系の旨味も持っており、あまりニンニクの匂いはしないが、かなりニンニクが良く合いそうなスープだ。

麺は中太のウエーブ麺。硬めで頼んだめ、箸でつかむと確かにゴワゴワした感じはあるが、口の中に入れてみると意外に柔らかく感じた。柔らかいと言うよりも、玉子をあまり練り込んでいないボソボソした感じがあり、多孔質で空気をたくさん含んでいるような食感だ。その分、とても良くスープを吸い込む。まさにスープを「からめる」というより、「吸い込む」感じだ。旭川ラーメンなどでよく使われるモソモソした食感の粉っぽさがあるタイプの麺を思い出した。
途中、卓上のニンニクやコショウを入れてみると、グーンとアクセルが踏み込まれた感じで、箸の動きも速くなる。ただ、麺がスープを良く吸うせいか、後半になるとちょっと味が濃すぎると感じてしまった。
チャーシューや玉子、万能ねぎなどの具は、「だるまラーメン」と共通。


(麺は完食。スープは3割飲んだ。)




↓続きあり






〜だるま大使 その3〜










同上日 支那だるまラーメン(ふつう麺・やわらか) 680円



濃い口醤油の色がとても印象的ですな。
油がほとんど浮いておらず、見事なほど「あっさり」系路線。
「支那そば」としては「鶏」の風味が控えめで、だいぶ「魚」寄りですね。
二黄卵の黄身が「だるま」さんを表しているようです。









火入れした深い醤油味と、
カツオ節、煮干などの「魚」風味が中心。
割と甘味も付けられている。






「ふつう麺」を柔らかめでオーダー。
確かに柔らかかった ( ´∀`)。
見た目からして麺がスープをとても良く「吸って」ますな。




同上日 支那だるまラーメン 680円

最後は支那だるまラーメンを食す。メニューによれば「天然素材のやさしい味わいを素直に表現。中華そば、支那そばと呼ばれたスタンダードな手法の昔風」ラーメンとのこと。
麺は「ふつう麺」を選択し、「やわらか」でオーダーしてみた。

登場したラーメンは、とても濃い半透明の醤油色で、油がほとんど浮いていない。昔風の中華そばタイプということで、スープは鶏+ネギ+ショウガかと思っていたが、実際には「鶏」の風味があまり感じられず、ちょっと焦がし醤油のような風味とカツオ節、煮干などの魚系の穏やかな風味が中心なのは意外だった。割と甘味も付けられている。
まるで「日本そば」のツユを彷彿とさせる味わいであり、「あっさり」を強調した随分と透明度が高いスープとも言えるが、単に好みの問題かも知れないが、やはり「ラーメン」としては、もう少しベースの動物系を厚めに出しても良い気がした。

やはり、空気を抱き込んだような「ふつう麺」が、かなりスープを吸っていて、茶色くなっている。なにしろ加水が少なそうな麺なので、実にスープを良く吸い込む感じ。
ただ、柔らかめ指定した事もあるが、麺のコシがかなりデリケートで歯応えがフニフニとしてソフトになっており、また摩擦係数の高いザラザラした表面のせいで、すする滑らかさや喉越しも、私の好みのタイプとは別路線と言う気がした。ただ、レトロな中華そばを意図したメニューのようなので、このような儚い(はかない)食感の麺は、このスープと良く合っている気もする。
また、支那そばという割には油がほとんど浮いていないので、スープや麺の風味がダイレクトに感じられるが、ちょっと特有の粉っぽさが感じられ、麺のカンスイとして炭酸カルシウムが使われ、その懐かしい匂いではないかと思えた。おそらく、この辺がメニューにあったような「昔風」の演出なのかもしれない。


三食を食べてみて思ったのは、マニアからカップル、家族連れまで、しっかりと楽しませてくれる味とノウハウを持っている懐(ふところ)の深さがあるお店だと言うこと。
また、やはり大所帯で作っている味だと言う印象も受けた。店員さんが2〜3人ほどの小さなお店だと、作り手の考え方や個性と言うか、クセと言うか、コダワリのようなものをダイレクトに感じることがあり、時として明確に好みが分かれることがあるが、こちらのラーメンは、良い意味で「均質化」「マニュアル化」している部分が多いような気がした。ここまで人気化して、毎日、多種多様なお客さんが来るようになれば、そうなるのはある程度自然なことだと思う。地元客層の嗜好性などをしっかりとリサーチして経営している印象だ。


(麺は完食。スープは3割飲んだ。)










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