ラーメン&つけ麺食べ歩き
坂内食堂
(福島県 喜多方市)

店名 支那そば 坂内食堂(ばんないしょくどう)
住所等 福島県喜多方市細田7230 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2005年7月上旬 支那そば 550円 



〜支那そば坂内食堂〜

(各写真はクリックで拡大します)




喜多方市内のちょうど真ん中辺りに位置する
「会津喜多方ラーメン館」です。
店内は主にオミヤゲSHOPです。

ここで喜多方ラーメンマップをGETしました。
坂内食堂はここから歩いて行けます、徒歩約5分。






坂内へ向かって歩いていたら、
突然、後方から「カポカポカポ・・・」という音とともに
「何か」が近づいてきました・・・。
こ、これは・・・Σ(゜o゜)!






(;゜Д゜) ウ、ウマ・・・・。
ビックリです、観光用の馬車ですな。
こんなに近くで見る馬はデカくてちょっとビビります。
タテガミがドレッドヘアっぽい・・・。






気を取り直して、いよいよ「坂内食堂」へ。
喜多方駅から徒歩約15分・・・この路地を入るとお店があります。
道の奥に緑色の看板がチラッと見えますね。






到着しました。
店名は・・・・「板内食堂」ではなく、「坂内食堂」です。
喜多方市役所の近くで、朝の7時から営業。






太い梁と低めの天井がいかにも歴史ある「家屋」と言う感じ。
テーブル席、小上がり席、カウンター席など、50席以上あります。
昼前の時間に訪問したので割と空いていました。






メニュー。
「支那そば」を注文しました。
ちなみに厨房前のカウンターで注文し、前金制です。










2005年7月上旬 支那そば 550円



うむぅ・・・「塩」と「豚肉」メインで、
これほど美味しいラーメンを作り出していることに、
正直、畏敬の念を禁じえないですね・・・。

まさしく「シンプル・イズ・ベスト」。
「あっさり」と「コク」が見事に「同居」した、決して飽きの来ない味。
山紫水明の地「喜多方」が誇る「至福」の味ですね・・・。

チャーシューは、豚肉のピュアで素朴で豊潤な旨味がギッシリ・・・と「凝縮」。
食べるほどに、さらにもっと食べたくなる、信じがたい美味しさ・・・。









透明なスープから感じるのは、「豚」と「塩」オンリー・・・。
ギミックのない、非常にシンプルな旨味のスープ。
油が浮かず、ゴテゴテせず、あっさり・・・絶妙な甘味が隠し味かな。
麺の茹で湯の影響か・・・微妙な粉臭さがまたイイ感じ。






太くて平べったい縮れ麺が喜多方ご当地の特徴。
ツルツルではなく、モグモグと良く「噛んで」食べるタイプ。
軽く芯が残って噛み応えとともに、噛むと軽くモチモチする感じがあります。






うぅー・・・「ゴクリ・・・」。見た目からして、美味そうですなー。
噛めば噛むほどに小麦の味が湧き立って来る麺。
玉子はあまり練り込まれていないようで、
小麦粉の「サラリ」とする風味が自然に湧き立つナチュラルな味・・・。






赤身は「ホグホグ」した歯応えで、ドサーッと肉汁がしみ出てくる。
脂身部分はプルプルとふるえるちょっと鯨ベーコンのような食感。
実に上手に脂が抜けて、旨味だけが凝縮している感じで、
ギトギトしたクドい感じが全くない「絶品」チャーシュー。




2005年7月上旬 支那そば 550円 

ご存知、札幌、博多、と並ぶ・・・日本三大ラーメンご当地である福島県「喜多方」を、まさに名実ともに代表する有名&人気店の一つ。
お店は喜多方駅から徒歩約15分、喜多方市役所の裏手にあり、朝の7時から営業している。店名の「ばんない」の文字は「板内食堂」ではなく、「坂内食堂」と書く。
入店すると、太い梁と低めの天井が印象的、やや薄暗い感じが、いかにも歴史ある「家屋」と言う感じだ。テーブル席、小上がり席、カウンター席など、50席以上あり、平日と言うこともあってか地元の皆さんが、思い思いのくつろいだ時間を過ごしていた。注文は入ってすぐ左側のカウンターで店員さんに口頭で注文し、前払いで会計するシステム。

10分ほど待って登場したラーメン・・・・やや小振りの器に透明度の高いスープ、そして4枚のチャーシューが乗っている。
浮く油は極めて少なく、見た目からしてあっさりという感じである。色からして塩味スープのようであり、少量の醤油も使っていると言う説もあるらしいのだが、飲んでみてもほとんど醤油風味は感じられず、事実上の塩ラーメンと言えるだろう。もし醤油風味がするとしたら、それはチャーシューから溶け出た物ではないだろうか。
全体的に塩気が割と強めに利かされていて、旨味を後押ししている感じだが、味の輪郭はゆったりとしていると言うか・・・・ピントはちょっとぼんやりとした感じを受ける。全体的に複数の素材をかけ合わせたような「旨味の相乗効果」とは無縁な・・・・非常にシンプルな旨味のスープだと思う。
また、麺の茹で湯が結構混じっている感じで、粉臭さがある。しかし、もともとそれも「込み」の味と言う感じで、その「白濁」した感じの味が、また何とも言えず田舎風と言うか、「ご当地っぽさ」「カントリー調」の演出に感じられてしまう。

スープ素材は豚骨オンリーだそうだが、豚の「骨」風味と言うよりも・・・・むしろ豚の「肉」風味がメインに感じられるスープだ。
おそらくは、毎日半端でない超大量の豚肉(チャーシュー)をスープで煮ているのだと思うが、その際に肉の旨味が相当大量にスープへと流れ出し、溶け込んでいるのだと思う。まさに他店では不可能と思えるほどの「豚肉の大量調理」が、坂内の美味しさの秘密だと思う。

さらに・・・・・その「肉の旨味」を「塩」と言う超シンプルな味付けで、どこまでも「簡明」に仕上げている味だ・・・と思える。
そして、ちょっと意外だが、スープには結構な「甘味」もある。この「甘味」が飲み口を良くし、次から次へとスープを飲み進ませるとともに、やや強めの「塩ダレ」の受け皿となり、軽妙な味のコントラストとなって、お互いを上手に引き立て合い、食べ手を疲れさせない、シンプルだが決して食べ飽きない味に仕上げているようだ。

一方の麺は・・・・喜多方「ご当地」の典型的な、「平打ち太麺」&「縮れ」&「多加水」である。
すすってみると、いかにも平打ちっぽく、プルルン、プルルン、と震える感じがあり、太めのよじれた角がゴツゴツと唇や歯に当たって、ちょっと武骨な・・・・スイトンのような食感だ。イメージとしては「縮れたうどん」の味にもかなり近い気がした。
ツルツルと軽くすすって次々に食べ進むのではなく、太麺ということもあって口に入った後に、モグモグと良く「噛んで」食べるタイプである。
軽く芯が残っていて噛み応えがあるとともに、噛むと軽くモチモチする感じがあって、噛めば噛むほどに小麦の味が湧き立って来る。玉子はあまり練り込まれていないようで、小麦粉の「サラリ」とする風味が自然に湧き立って来る味わいで・・・これは「ファン」が多いのも実に頷(うなづ)ける麺だ。

チャーシューは肉厚で、箸で持つとやや硬そうな、ちょっと乾燥したような「カピカピ」した感じなのだが、実際に口に入れてみれば・・・・「サクサク」と歯が入り、赤身肉部分は「ホグホグ」した暖かな歯応え、続々と肉汁がしみ出てくる、まさしく驚愕の美味しさ。脂身自体はプルプルとふるえるちょっと鯨ベーコンのような食感。
味付けは、地元産の生醤油でシンプルに煮込んだ物だと言う。豚肉の臭みが全くない上、肉自身のピュアで豊潤な旨味が「ギッシリ・・・」と「凝縮」されている感じ、次々に素朴な肉汁が口中にあふれて来て、食べれば食べるほどに、さらにもっと食べたくなる信じがたい美味しさに度肝を抜かれる。
どんな豚を使って、どう調理すれば、こういう味になるのか・・・・まるで「マジック」と感じるほどだ。
また、これだけ脂身が多い割には、実に上手に脂が抜けている感じで、ギトギトしたクドい感じが全くない。美味しいだけでなく、本当にいくらでも食べられるタイプの絶品チャーシューである。
メンマは、シャクシャクと柔らかめ、軽く塩で味付けしただけのような薄味だが、メンマ自身の醗酵味がしっかりと湧き立って感じられるナチュラル・テイストでかなり美味しい。

食べていて、卓上に「酢」が置いてあったのが珍しく感じられ、目を引いた。
試しにちょっと入れてみると、塩ッ気の立ったスープの味が劇的に「まろやか」になり、酢の軽い酸味がスープ全体に「ピーン」と軽やかな輪郭を与える感じで、味のピントも明瞭に収束し、かつ、「まろみ」が加わって非常に美味しくなった。私はラーメンに酢を入れることは滅多にないのだが、こちらのラーメンだけは、コショウなどよりも「酢」の方が遥かに合うように思う。

また、実は事前に知人から化学調味料うんぬん・・・の話を聞いていたのだが、今回、私にはほとんど感じられず、実にあざとさのないナチュラルな旨味の美味しいスープだと思えた。
ちなみに、いわゆる「ご当地」は、多少無理しても「平日」に訪問するのが良いと思う。週末では観光客がドーンと押し寄せ、店に大行列をなし、平日の何倍もの杯数が出ることになる。そうなれば・・・必然的にスープは薄くなり、旨味を化調で補強するケースもないとは限らないだろう。実際、私も以前に訪れた某ご当地でそのような経験がある。

食べ終わってみての全体的な感想としては・・・・うーん・・・・「ナチュラル&シンプル&テイスティ」だろうか。
「塩」と「豚肉」メインで、これだけ美味しいラーメンが作り出されていることに、畏敬の念を禁じえない・・・のが、正直な感想だ。
そして、油が浮かず、ゴテゴテせず、あっさりしているので、確かに老若男女を問わず、朝の7時と言う「早朝」から、誰にでも食べられる味に仕上がっていると思う。この辺は、東京などではほとんど見られない、見事な「生活密着ぶり」である。

もし、東京で、こちらのお店と同じ味のスープを探すとしたら・・・・・「こうや」(新宿区)のスープを3倍位にお湯で薄めて、ゼラチン質も減らし、もっと「あっさり」させたスープに、塩の量を倍増させた感じ・・・が結構近いかも知れない。
豚の「肉」や「皮」の旨味を思わせるナチュラルな旨味を湛えたスープに、塩味だけのシンプルな味付けをしたあっさりスープが、同じ味の路線だと思えるのだ。
平打ちの太麺を組合せているのも同じだが、「こうや」はツルッとしたストレートなので、麺の食感はまったく異なってしまうが・・・・・。


(麺は完食。スープは6割飲んだ。)










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