ラーメン&つけ麺食べ歩き
有明
(東京都 江東区)

店名 鳥料理 有明(ありあけ)
住所等 東京都江東区東陽3-14-10
     ↓ (2006年1月移転)
東京都江東区富岡1-14-19 【地図表示】
禁煙 タバコ分煙(ランチタイムのみ禁煙)
訪問日 2004年12月中旬 軍鶏水炊きラーメン 600円



〜鶏料理 有明〜

(各写真はクリックで拡大します)




到着しました。
赤いのぼり旗が目印。
思ってたより細い路地に面してます。
東京メトロの木場駅もしくは東陽町駅が最寄り。






創業28年の地鶏料理専門店です。
象形文字のような鳥マークがいいですな。
(´Д`)






営業時間など。
結構短い営業時間なので注意しませう。
「ラーメン鑑定団」の記事なども。






店内はやはり小料理屋風の造作です。
カウンター席とテーブル席。
奥には夜の部専用の座敷もありました。






当然、「軍鶏水炊きラーメン」をオーダー。
洗い飯一杯は無料サービス。










2004年12月中旬 軍鶏水炊きらーめん 600円



鶏油の黄色みを帯びたスープは
「鶏」と「ご飯」の味をしっかりと感じますな。

はっきりとした塩味ですが、
「軍鶏」の良さなのか、結構高級感のある味わいですね。
どことなく「鍋料理」の雰囲気も・・。









スープはペースト状のご飯を混ぜてから濾したものだそうです。
そのせいか「モッタリ」とした独特な粘性を帯びてますぞ。
「お粥(おかゆ)」や「お茶漬け」に通じるテイスト。






細麺ストレートはツルツルした口当たり。
粘性の高いスープとの相性は良好ですね。

ただ、スープと洗い飯の存在が大きいので、
ちょっと影が薄いかも。






炊いたご飯を水で軽く洗った「洗い飯」。
ご飯の粘りが取れて、サラサラした雑炊向きの食味になります。
一杯目は無料。お替りは100円です。






洗い飯を投入するとこんな感じ。
もともとスープにご飯のエッセンスが溶け込んでいるので
相性最高の「抜群の美味」が現出。

鶏の旨味が素晴らしいです。
ポン酢を入れると、さらなる「鳥鍋」テイストへ。




2004年12月中旬 軍鶏水炊きらーめん 600円

こちらのお店はもともとは地鶏料理専門店であるが、最近になって軍鶏を使ったラーメンを出すようになり、そのラーメンがラーメン王の石神氏が監修しているスペリオール「ラーメン鑑定団」で、2004年初の三ツ星を取ったと知り、訪問してみた。
お店は予想していたよりも細い路地に面していて、判らずに一度通り過ぎてしまった。入口は真新しい雰囲気だが、店内はなかなか年季の入った感じで、テーブルやカウンターに続き、一番奥には座敷席もあった。しかし、明かりが点いていなかったので昼間は座敷は使っていないようだ。

ラーメンは真っ白な器に入って登場した。鶏油の黄色みを帯びたスープは、穏やかに白濁している。
実は、「ラーメン鑑定団」の解説によれば、「水炊き用に取った丸鶏と軍鶏ガラのスープに、更に軍鶏肉や手羽先などを入れて煮込む。そこに、なんと炊いたご飯を入れて煮込み、一度ご飯を引き上げペースト状にして再投入。最後にスープをこし、しょっつると塩で味付け・・・」したスープだとの事。つまり、白濁しているのは「ご飯」の微粒子と言う事になる。これは「鶏の水炊き」の調理法を応用した技術だそうだ。

いよいよ一口飲んでみると、予想はしていたものの、確かに何とも言えないような特有の口当たりのスープであり、ちょっと驚いた。
「ザラザラ」などの粒子感はないし、「ドロリ」という重さもないのだが、「モッタリ・・・」としたご飯粒のペーストを感じる特有の粘性があるのだ。
味わい的には、最初に塩味がポーンと感じられ、その塩味が引いてゆくと後には軍鶏のダシがジワジワと感じられる。塩味がスープの最前列にいる感じであるが、決して尖らず新鮮な鶏油が味わいの厚みとふくよかさを加味している。使っている「軍鶏」の良さなのか、結構高級感のある味わいの美味しいスープだ。
そして、それらの鶏の風味や塩味に混じって、「ご飯」そのものの風味がなかなか分厚く感じられた。

このテイスト、明らかに以前食べた事がある味、もちろんラーメン以外で・・・・と、思い出してみたが、鶏肉の入った「お粥(おかゆ)」、もしくは「お茶漬け」という印象だろうか。
つまりは、「ご飯」が熱湯に溶け出した時の「あの風味」のあるスープなのだ。
それにしても「鶏」と「塩」と「ご飯」・・・このシンプルな組み合わせでこれほど豊かな味が出せるとは実に驚きでもある。もちろん、軍鶏や使っている鶏の素材が素晴らしく、調理技術もしっかりしているからなのだろう。塩加減や臭みのないダシの取り方などの料理としてのツボを押さえているのも、さすが鳥料理専門店の長年のキャリアを感じる。

麺は細麺ストレートでやや柔らかめではあるが、ツルツルした口当たり。それでも粘性の高いスープをたっぷりからめるので、相性は良好だ。麺をすすりながらも、同時に「ご飯テイスト」を感じるので、何かちょっと不思議な感じもする。
鶏肉は、良く判らなかったが何か照り焼きのような濃い目の独特な味付けがされていた。スープとは方向性の異なる味付けだった。
モミジオロシが載っているので、スープに混ぜながら食べるとアクセントになる。見た目が真っ赤なのは気になるところだが、あまり辛くはなかった。

どこからやって来るのか、スープからは「香ばしさ」も感じられ、これがお茶漬けに入れられるこげ茶色の小さな円筒形をした「アラレ」のような香ばしい風味にも感じられ、食欲がそそられる。
途中で「洗い飯はお付けしますか?」と尋ねられたので、「はい」と答えると、きれいに盛り付けられた洗い飯を出してくれた。
麺を食べ終えて、スープに投入してみると、冷たいご飯のためスープの温度低下がちょっと心配であったが、むしろ温度が下がった「ぬるい」位の方が、じんわりとした味わいが楽しめて良かった。
何より、このスープがサラサラとした無垢な味わいのご飯と出会うと、鶏のダシ自体も一層強調される感じになり、やや塩気のある味付けとも抜群に合う。もともとスープ自体にご飯のエッセンスが溶け込んでいるので、素晴らしくご飯を「迎え入れる」感じがあり、相性最高の「完成形」が現出するイメージだ。
ポン酢を入れると、柑橘の香りと酸味が加わって、さらに風味が増幅され、あまりの美味しさに一気に食べ尽くしてしまった。

食べ終わって感じた事は、とても美味しいが、やはり生い立ちが異なるというか、ラーメンと言うよりは、「鳥鍋」に麺を入れた「料理」と言う印象を受けた。
特に洗い飯とポン酢を入れた時点で、気持ちはすっかり美味しい「鍋料理」を食べているようだったが、あまり「ラーメン」と言う先入観にこだわらず、素直に「美味しいもの」を食べたと考えれば良いと思う。


(麺は完食。スープも完飲。)











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