ラーメン&つけ麺食べ歩き
秋葉家
(東京都 大田区)

(2006/5閉店)

店名 和風らあめん 秋葉家(あきばけ)
住所等 東京都大田区山王3-1-10 【地図表示】
禁煙 タバコ可否不明
訪問日 2004年10月中旬 700円



〜秋葉家〜

(各写真はクリックで拡大します)




到着しました。
道の前方に大森駅があります。
徒歩5分ほど。
大森海岸駅や平和島駅も徒歩圏内。






「和」をイメージした造り込み。
ノレンが「紗」っぽいです。






営業時間、定休日など。
結構遅くまで開いてますな。






店内風景。
J型のカウンター席です。
椅子は丸太製ですな。






床には「玉砂利」。
うーむ、こだわっていますですねぇ。






メニュー構成はシンプル。
「秋葉らあめん」をオーダー。






鯛のウロコから採った貴重なコラーゲンが
麺に練り込まれているようです。






中央の黒い寸胴は
ガスではなく、「炭火」で炊かれています。
調理は真剣でとても丁寧。










2004年10月中旬 秋葉らあめん 700円



とても複雑な魚節と豚骨が見事に融和しています。
しかも、添加物感や粉々しさが全くなく
何より「スーッ」と喉を落ち、五臓六腑に染み渡るスープに
とても丁寧な仕込みとお店の良心を感じますな。

一杯、一杯を大切にした、非常に丁寧な作り込みです。
「量産」「効率」「省力」という言葉とは無縁という印象。









見た目からして「魚系」スープですが、
豚骨のコクや油が加わって、とても豊かな味わい。
まさに「ベスト・バランス」に感じます。
スムースな「染み込む」ノド越しが印象的。






鯛のコラーゲン入りという麺。
丸太でややソフトな感触、モニュモニュとした歯応え。
表層にトローリとした油をまとった感じ。






大き目の肩ロースチャーシュー。
ホロリと崩れ、モグモグと良く噛んで食べる感じ。
味付けが均一に染み込んでいます。




2004年10月中旬 秋葉らあめん 700円

2003年に開店した、ガスではなく、炭火でスープを炊くというこだわりのお店。
大森駅から緩い下り坂をてくてくと歩いてゆくと、左手にお店が静かに佇んでいる。店内は歩道の屋根が大きいためあまり日光が差し込まず、真昼間にもかかわらず割と薄暗くなっていて、ちょっと神秘的な雰囲気が漂っている。入店すると足元で「ジャッ、ジャッ」と音がする。見れば床には玉砂利が敷き詰めてある。椅子は丸太の上に座布団を敷いたもの。カウンターテーブルも「天然石」(?)のようで、不規則な色の変化や微妙な起伏がある。以前訪問したときは「和風らあめん」を食べたが、今回は油入りとなる「秋葉らあめん」をオーダー。店主さんの調理ぶりは、とても丁寧で、特に湯切りの様子などは見ていて心が温かくなるものがある。手がとてもよく動き、作業数が非常に多く感じる。

登場したラーメンはちょっとスープが少なく感じたが、とても品のある盛り付けで、店主さんの「美意識」へのこだわりを強く感じる。漂う香りは魚節の香りがメインであるが、油が所々に浮いていて、一口飲んでみると、鮮烈な魚風味とともに、まったりとした豚骨の風味が感じられ、絶妙な芳ばしさが加わっていて、とても美味しいスープだと感じた。以前食べた「和風らあめん」が油をほぼ完全に排除したような造りであり、使われている魚節がかなりダイレクトに舌に触って、かなり一方向に比重を向けた個性的な味であった事を考えると、この油入り秋葉ラーメンは、若干、中央へ向けて「舵」を戻したというか、油が魚節の風味を上手にマスクすることで、クッション層が入ったような「まろやか」感が出ていて、より円熟した味になっている。バランスが良くなった感じで、一口目から明確に美味しいと感じる。
そして何より、口当たり、ノド越しが上品で素晴らしくスムースなのが印象的だ。舌の上でスープが決して「暴れず」に明鏡止水の如き平静なイメージを保ち、飲み込むときも「スーーー」と自然にノドを垂直に落ちてゆき、胃に入ればそのまま五臓六腑に向かって「染み渡る」感じなのだ。茶濁スープでありながら、粉々しさがなく、ずいぶんと透明感のある純度の高い滑らかな味わいなのに驚く。
この見事な「高純度感」「染み渡り感」は、不純物が含まれていないというか、スープの水分子のクラスターが極めて小さいような、不思議な感覚を持たされる。

貴重な鯛のウロコのコラーゲン入りという麺は、丸太でゆっくりウエーブしているためゴワッとしたように見えるが、口に入れてみるとモチモチ、モニュモニュとした歯応えで、ややソフトな食触であり、表層にトローリとした油をまとった感じだ。このトローリとする感触がコラーゲンなのだろうか。その表層の油感のおかげで魚節スープをよくからめて口に運んでくれる。麺の味自体は、カンスイ感がとても少なく、非常に滑らかで穏やかな味わいだが、すする際にちょっと重さを感じる部分もある。

大きめの肩ロースチャーシューには最初からブラックペッパーが振られているが、さほど気になる事はない。歯を入れればホロリと崩れるウエットな柔らかさだが、トロリととろける感じではなくモグモグと良く噛んで食べる肉質。フチだけでなく、全体に均一にしっかりした味付けがなされている。面積だけでなく、厚みもあって食べ応え十分だ。
絹さやの上に柚子のカケラが乗っていて、キラリと和風の風雅な香りを漂わせている。やはり柑橘系の香りは魚節風味とは相性が良いと思う。また、メンマからも柑橘系の香りを感じたので、もし勘違いでなければ、メンマにもほんのりと風流な柚子風味をつけているようだ。しかも、このメンマ、いかにも素晴らしい繊維感を持っていて、かなり高級感のある歯応えでとても美味しい。磯風味の演出なのかワカメが入り、海苔も大判のものが添えられるのも嬉しい。

以前食べた「和風らあめん」よりも今回の「秋葉らあめん」の方が私には好みの味だった。スープを「飲む」というよりも、「スーーー」と舌やノドに「染み込む」感覚も素晴らしかったが、後味も非常に爽快で、いかにも無添加系ラーメンと言う後味の素晴らしさがある。スープを飲む手が最後まで止まらなかった。


(麺は完食。スープも完飲。)











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