01ch グルメ食べ歩き
ジャポネ
(東京都 中央区)

店名 スパゲッティー&カレーライス ジャポネ(じゃぽね)
住所等 東京都中央区銀座2-2-1 銀座インズ3 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2005年12月上旬 インディアン(レギュラー) 500円 
2006年5月下旬  ジャリコ(レギュラー) 550円




〜スパゲティー ジャポネ その1〜



2005年12月上旬 インディアン(レギュラー) 500円 

今回は、都内でも屈指のコストパフォーマンスを誇る「スパゲッティー&カレーライス」店と、巷で評判の「ジャポネ」(中央区・有楽町駅or銀座一丁目駅)さんを訪問してみました。
なんと、今時、わずか500円玉一枚で、ボリュームいっぱいの「絶品のカレースパゲッティ」を食べられると大評判のお店なのです。
しかも、お店は物価の高さで知られる有楽町・銀座の一等地にあると言うのですから驚きです。


 有楽町駅に隣接する銀座インズ3

ジャポネは、「銀座INS 3」と言うモール商店街にあるスタンド形式のオープンな露面店です。
ちなみに、銀座インズ3の建物の後方に見えるのは、左手のビルが東京交通会館、右手のガラス張りの建物が東京国際フォーラムです。


 銀座インズ3の一画にお店はあります

フロアガイドには「スパゲッティー&カレーライス ジャポネ」と掲載されています。
銀座でありながらも、スタンド形式で低価格であることからも判るように、いわゆる「庶民派」を標榜するフレンドリーなお店のようです。


 昼前から既に長蛇の列

久しぶりに銀座インズ3へ伺ったところ、以前あった総合ディスカウントショップがなくなったらしく、フロア中央はガランとした広大な空きスペースになっていました。「じゃぽね」は、このフロアの奥のほうにあります。
この界隈では、すごい人気とのことなので昼11時30分と言う、昼としては早めの時間に訪問したのですが、驚いた事に既に満席なのはもちろん、20名近い行列ができています。すごい人気です。
世のサラリーマン諸氏から「絶大なる人気」と「圧倒的な高評価」を集めるお店としての噂は本物ですね。


 オープン形式の路麺店

しかたなく一度撤退し、所用を済ませて、再び午後2時40頃に再訪すると、幸運にも空席が一つだけあり、無事に着席する事ができました。
ちなみに、すぐ右手のベンチがオープンな休憩スペースになっていて灰皿があります。
トイレは奥のドアを出て右手の共用スペース内にあります。


 メニューその1

頭上に掲げられたメニューです。
いずれのメニューにも熱心なファンがいるようですが、中でもこのお店のカレーとスパゲティの両方が一度に楽しめるカレースパゲティの「インデアン」が気になっていたので、「インディアン」を注文しました。
ちなみに、カレーライスの場合は「ポークカレー」と言うメニュー名になります。
また、大盛りは「ジャンボ」、超大盛りは「横綱」など、ユニークなネーミングとなっています。


 メニューその2

醤油風味が芳ばしい「ジャリコ」、店名を冠した「ジャポネ」も人気メニューのようです。新作メニューなども貼り出されていました。
店員さんはアットホームな感じです。実に手馴れた様子で接客と調理、配膳、会計を済ませていきます。
私が食べている間も、既に午後3時に近い時間にもかかわらず、次々にお客さんがやって来て、常に満席状態でした。



 「インディアン」(レギュラー) 500円

さて、いよいよ「インディアン」が登場すると、確かになかなかのボリュームです。

さっそく「カレールー」を「スパゲッティ」に良くからめ、一口食べてみました。
カレールーは挽き肉などとともに、おそらく小麦粉が混じっているようで、「ボテッ・・・」とした口当たりで、粉っぽさがあります。

しかし、スパイス感も実にしっかりとしていて、ニンニクなどで香り付けもされており、実に食欲をかき立てる風味です。ピリピリッと来るカレーの「辛さ」は、中の上クラスでしょうか。
また、うっすらとした「ほろ苦味」が感じられます。隠し味的に、微量のコーヒーを入れたような苦味ですが、大人の街「銀座」の客層を考えると、この微細な「ほろ苦味」は、縁の下の力持ち的に、集客にかなり奏功しているように思いました。

ただ、「酸味」はほとんど感じられませんでした。私的には、ほんのりと酸味のあるカレーが好きなので、卓上の「タバスコ」を三振りほどかけてみました。
すると、タバスコの「酢」(ビネガー)の酸味が、このカレールーと良く馴染み、ピリッとした赤唐辛子のキレのある辛味も加わって、さらに一層美味しくなりました。

何となくルーのトロミの付け方や味の濃さなどから想像すると、こちらのルーは、「ライス」よりも、むしろ最初から「スパゲティ」に合うようにチューンされているような気がします。
実際に、スパゲティを食べていても、ルーのからまりも良く、味のバランスも絶妙で、まったくストレスを感じません。



 カレールーと麺のアップ

麺は、はっきりと「粉っぽさ」があり、例えるとしたら、有名な「ママー・スパゲティ」のような、家庭用の袋入り「茹でスパゲッティ」を連想する食感です。
スパゲッティを乾麺から茹でると、熱が通ってゆく過程で、麺の中央付近に「芯」が残り、その歯応えが「アルデンテ」として感じられますが、こちらの麺は、その芯がない感じで、全体がソフトで均質な食感です。

そのため、プリプリと弾む感じはなく、噛めば噛んだ分だけモムモムとつぶれる感じの歯応えです。
デュラム小麦のセモリナ以外の、どことなく白っぽい小麦粉の風味も感じられて、スーパーなどで売られている「細うどん」を硬めに茹でたような食味のようにも感じられます。

しかし、この食味の麺だからこそ、「この味」が完成するのだと思います。
また、よく喫茶店などでスパゲティを食べると、炒める際に油を投入しすぎてしまい、油がしたたってビチャビチャする感じのスパゲティが出されることがありますが、こちらはあまり油を使っていない感じで、油のクドさが全くないのも良いと思います。

具の中では、ブロック状でゴロゴロと入っている「豚肉」が特に美味しかったです。
ホグホグとした絶妙な肉の繊維のほぐれ方で、旨味もどっさりと内包されていて、しかも量もなかなか多めなのは嬉しい限りです。

そして、ボテッとしてやや口当たりの重さがあるカレールーですが、小松菜が入っていて実に風通しの良い爽やかな香りを添えています。
食べ終えてお店を出ること約5分、後口的にも・・・・「ヒリッ・・・」とする程度の絶妙な辛味が唇回りに残り、旨味やスパイス感の残り香とともに、カレーを食べたと言う満足のいく余韻を演出してくれます。
まさに、「大多数」の人が丁度良い辛さと感じる味を見事に探り当て、的確に突いているという印象です。


そうして、食感や味のイメージとして・・・・何とも「チープ」「シンプル」「軽量」「スナック感覚」と言うキーワードが脳裏に浮かんできます。
カレールーなども、「美味しい」のですが、それは「カリスマ店主のこだわりの味」とか、「厳選高級食材を駆使した味」・・・・と言う方向性とは、まさに「180度逆のベクトル」です。
つまり、味の方向性としては、例えばS&Bなどの業務用カレールーを100%完璧に使いこなしたような・・・そういう意味で非常に見事な「美味しさ」なのです。

その点こそがこのメニューの何よりの美点であり、魅力であり、素晴らしい存在価値になっていると思います。
カレー粉や麺、肉や野菜なども普通の食材を使いながらも、手をかけ暇をかけ、センスとアイディア次第で、どれだけ美味しくできるか・・・・・こちらのお店、この点について全身全霊で尽力し、非常に強いこだわりとプライドを持っていると思います。

普通のお店であれば、もし連日これだけの大行列ができれば、ついつい欲が出て、ちょっと高価なメニューを置くとか、どこかに高級なテイストを醸すとか・・・・ついつい、余計な色気を出したくなるものですが、もしもこの中に、何か高級な要素を一つでも入れてしまったら、たちまち強烈な「ミスマッチ・アレルギー反応」を引き起こすであろうことを・・・お店の方が一番良く判っている感じです。

また、食べている最中、そして食べ終えてからも、とても強く感じた事は・・・こちらのお店の目指している「味の姿」が非常に「明確」で「堅固」であると言うことです。
それは・・・「低価格メニューの美味しさ」(B級グルメ)を、一人でも多くの人達へ伝えたい・・・と言う姿勢です。
食べていると、皿の中のすべてに、良い意味で絶妙な「チープっぽさ」「ファーストフードっぽさ」「ジャンクっぽさ」が、非常に「堅固な意志」を持って、寸分違わず、見事に「貫かれている」・・・・と言うことがひしひしと熱く伝わって来るのです。

「なるほど、B級だからこそ出せる満足感があるんだ・・・」と、悟らされます。
まさに、「大衆料理の魅力」が全開になっている味なのです。

「500円という土俵」での無敵&無敗の完成度、そして連日、熱心に通い詰めるファンの多さ・・・・。
まさに「東京屈指のお店」と言えるでしょう。



(すべて完食)




↓続きあり






〜スパゲティー ジャポネ その2〜




2006年5月下旬 ジャリコ(レギュラー) 550円

さて再び、都内でも屈指のコストパフォーマンスを誇る「スパゲッティー&カレーライス」店と、巷で評判の「ジャポネ」(中央区・有楽町駅or銀座一丁目駅)さんを訪問してみました。
去年の2005年12月の訪問以来、ほぼ半年振りの訪問です。
なんと、今時、わずか500円玉一枚で、ボリュームいっぱいの「絶品のカレースパゲッティ」を食べられると大評判のお店なのです。しかも、お店は物価の高さで知られる有楽町・銀座の一等地にあると言うのですから驚きです。

今回は昼過ぎの13:30頃に伺ったのですが、満席+10名ほどの待ち客でした。
並び始めてから、自分のスパゲッティが登場するまで約35分の待ち時間でした。昼の12時台はもっと混雑するでしょうし、昼休み時間が限定されている人にはちょっと敷居が高いかも知れません。


 メニューと営業時間

頭上にかけられたメニュー表です。
営業時間も表示されています。ちなみに並んでいて気付いたのですが、どうやら人気メニューは「ジャリコ」と言う和風メニューのようです。
私が見た限りでは、ほぼ半数近くの方が頼んでいました。他に「ジャポネ」「明太子」なども人気があるようです。意外にも、私が前回食べたカレースパゲティの「インディアン」をオーダーする人は少なめでした。

そう言うことで、今回、私も「ジャリコ」を注文しました。サイズは「レギュラー」です。
他の方の半数ほどは、「ジャンボ」や「横綱」と言う大盛りや特盛り系を頼んでいます。



 「ジャリコ」(レギュラー) 550円

目の前に置かれると、うーん・・・・絶妙に焦がされた醤油がとても香ばしいですね。
おそらく、この「香り」の良さが人気の秘密だと思います。本当に「作り立て」のフレッシュな香りです。
大きさ的には、このレギュラーサイズで、十分に「昼食」になる量です。



 たっぷりの具と紫蘇の風味

具は、小海老、豚肉、紫蘇の葉、トマト、椎茸、オニオン、小松菜などです。

さて、最初の一口を食べた時に、あまり馴染みのない不思議なハーブ系の強い香りを感じました。
うっすらレベルではなく、割としっかりとはっきり感じられ、香草的な独特な香りですが、この匂いはかなり好みが分かれそうな気がします。

何の香りだろうと思っていたところ、どうやら「紫蘇」(しそ)の香りのようです。
この紫蘇の香りが、万遍なく麺を包み込んでいます。そこへ醤油の香りが加わり、なるほど・・・・「和風」路線の香りです。



 麺は「スパゲティ」と「うどん」のハーフ系?

麺の食感は・・・・モソモソする感じで、重みがあり、のっそりとした動きです。
プリプリと小気味良くリズミカルに動く感じではないので、「スパゲッティ」と言うよりも、「焼きウドン」と「スパゲッティ」の中間位の麺と言うイメージです。
さらに、前回のカレー味とは異なり、焦がした醤油の香ばしい匂いなので・・・・一層「焼きウドン」風テイストが加速されます。

ただ、途中で卓上の「タバスコ」を三振りほどかけてみたところ、タバスコの「酢」(ビネガー)の酸味が加わり、トマトの酸味とも良く馴染み、俄然、スパゲティらしさを発揮し始めます。
粉チーズをかけてみると、さらにスパゲティらしくなり、この辺りは食べ手の好みでいろいろと調節可能なようです。

豚肉は非常にホクホクして柔らかく、ジューシーで、歯応え、味ともに抜群に美味しいですね。旨味がたっぷりと内包されていて、フレッシュなパンチがあります。
小エビはかなりミニサイズの海老で、隠し味的に思います。

全体的には、やはりイタリアンパスタと和風焼きウドンの「ハーフ」のような食味で、しかも双方の「いいとこ取り」を見事に成し遂げた・・・・と言う印象です。
スパゲティの洋風パスタテイストと、焼きうどんのモチモチッとして、ドカッとお腹にたまる感じが、何ともバランスよく共存しています。

純粋なイタリアンパスタは「スルスル」とするスムースなすすり心地が醍醐味のイメージですが、こちらのパスタは焼きウドンの焼き焦げた表面の「モチュッ、モチュッ」と、唇に一瞬くっつく吸盤的な感触が混じっていて・・・まさしく店名どおりの「ジャポネ」(日本国)テイストが加算されていて・・・・何とも国籍不明の口当たりが楽しいです。

また、今回は調理の様子が良く見える位置に座ったのですが、大量の「業務用マーガリン」を鉄鍋に投入して、白煙がモウモウと上がる位に油を熱してから豪快に麺を炒めていました。
そして炒め終った後は、鉄鍋は洗わずに残った油や焦げカスを、さらに加熱して「焼き切って」からこそげ捨て、次のマーガリンと麺を連続して投入するという「連続高温維持調理」が行われています。水と洗剤で洗うと鍋の温度が下がってしまいますので、そう言うロスを避けるため、中華料理店などでも良く使われる手法です。

サラダ油などに比較すれば、マーガリンの焦げた味はどこかしら「洋食チック」な風味を連想し、それがこちらのスパゲティの絶妙な「隠し味」になっているとも言えるでしょう。
個人的には「マーガリン」を高熱調理する事には抵抗を感じますが、そのお陰で後口も油でビチャビチャとウェットな感じにならず、口当たりがサラッとしたドライな感じを受け、大量に食べられるようにチューニングされている印象です。

実際、こちらのメニューは、大盛りを頼んで、ちょっと「食べ過ぎた」と言うくらいに無心にほおばるとその魅力が一層発揮されるような気がします。
とても消化の良さそうな麺ですし、しっかりと濃い口の味付けですが、塩分が少なめなのでいくらでも食べられる感じです。



(すべて完食)











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